水やりは土の乾きで決める
パパイヤは水を好みますが、根が空気を好むので、常に湿った土は苦手です。土の表面が乾いたら、鉢底から流れるまでたっぷり与え、次に乾くまで待つ、を繰り返します。夏は大きな葉から大量に水を蒸散させるので、鉢植えは朝夕二回になることもあります。
水やりの時間は朝が基本です。夕方に大量に与えると夜間に土が冷えて湿ったままになり、根が傷みやすくなります。真夏に夕方も与えるときは、朝より少なめにします。
| 時期 | 地植え | 鉢植え |
|---|---|---|
| 定植〜6月 | 根付くまで三日に一度 | 表面が乾いたら午前中に |
| 7〜8月 | 雨がなければ二〜三日に一度たっぷり | 朝と夕方、しおれたら日中も |
| 9〜10月 | 週に一度程度 | 表面が乾いてから一日おいて |
| 11月以降(室内) | 枯れるので不要 | 土の中まで乾いてから少量 |
昼にしおれても夕方に戻るなら水は足りています。朝からしおれているときだけ水不足と判断します。
追肥のリズム
追肥(育ちの途中で足す肥料)は定植の三週間後から始め、収穫が終わるまで二〜三週間おきに続けます。葉が毎週一〜二枚出て、茎が太りながら伸びているのが順調な姿です。新しい葉が小さくなったり、下葉が黄色くなったら肥料切れのサインです。
有機質の肥料を使うなら、油かすや発酵鶏ふんを化成肥料の倍量ほど、同じ間隔で与えます。効き始めが遅いので、化成肥料より一週間早く始めると切れ目ができません。
- 定植三週間後から始める
- 化成肥料を一株あたりひとつかみ(30グラム前後)、株元から20センチ離した円の上にまき、軽く土と混ぜます。
- 開花が始まったら増やす
- 花が付き始める7月からは同じ量を二週間おきにします。実が付き始めると養分の消費が一気に増えます。
- 鉢植えは液体肥料を併用
- 鉢は肥料が流れやすいので、粒状肥料に加えて週に一度、規定倍率の液体肥料を水やり代わりに与えます。
肥料の効き具合を見る
肥料の過不足は葉の姿に出ます。葉が濃い緑で大きく、茎が太ければ適量です。葉がやたら大きく花が付かないなら窒素過多、葉が黄色くて小さいなら不足です。判断に迷ったら、新しい葉の大きさを前の葉と比べます。
| 葉の姿 | 判断 | 対応 |
|---|---|---|
| 新葉が前の葉より大きく濃い緑 | 適量 | そのまま続ける |
| 葉は大きいが花が咲かない | 窒素過多 | 追肥を一回抜き、リン酸の多い肥料に替える |
| 新葉が小さく下葉が黄色い | 肥料切れ | 液体肥料で即効性を足す |
| 葉の縁が茶色く焼ける | 肥料のやりすぎか根傷み | 水をたっぷりやり肥料を流す |
マルチと株元の管理
根が浅く地表近くに広がるので、株元を裸にしておくと乾きと地温の変動で根が弱ります。黒マルチか敷きわらで覆い、株元には土や肥料を直接盛らないようにします。茎の根元に土がかぶると腐りの原因になります。
- 敷きわらか黒マルチで覆う
- 地植えは黒マルチを張ったまま、鉢植えは表面をバークチップや敷きわらで覆います。乾きが遅くなり水やりの回数が減ります。
- 株元は乾いた状態を保つ
- 水やりは株元から少し離した場所へ与え、茎の根元がいつも濡れている状態を避けます。
- 草は浅く抜く
- 株元の雑草は根を傷めないよう、深く掘らずに手で引き抜きます。マルチをしていれば草はほとんど生えないので、めくれた部分を押さえ直す程度で済みます。
支柱と風対策
茎は柔らかく中が空洞に近いので、台風の風で折れたり根元から倒れたりします。高さ50センチを超えたら本支柱を立て、鉢植えは風の強い日に壁際へ寄せます。倒れた株は起こしても根が切れて回復しにくいので、先に備えます。
支柱の結び目は月に一度緩めて確かめます。茎は一夏で直径10センチ近くまで太るので、ひもが食い込むと養分の通り道が絞られます。
- 本支柱は1.5メートル以上
- 太さ2センチ、長さ1.5〜2メートルの支柱を株から15センチ離して深く打ち、茎を八の字にゆるく結びます。
- 台風前は葉を減らす
- 強風の予報が出たら、下のほうの大きな葉を数枚切って風の受ける面を減らします。実の周りの葉は残します。
- 鉢は倒しておく
- 鉢植えは台風の前に横に寝かせ、風が収まったら起こします。無理に立てたままにして折れるより安全です。
生育が止まったときの見分けと直し方
順調なら夏の間は週に一〜二枚葉が増えます。止まったときは、水、肥料、根、温度のどれかを一つずつ確かめます。複数を同時に変えると原因が分からなくなるので、いちばん疑わしいものから直します。
| 状態 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉が増えず茎も太らない | 肥料切れか根の回り | 液体肥料を与え、鉢なら鉢増し |
| 下葉から次々黄色くなる | 過湿 | 水を減らし、鉢は風通しのよい場所へ |
| 新葉が縮れて小さい | ハダニかウイルス | 葉裏を確かめ、ハダニなら水で流す |
| 9月以降に伸びが鈍る | 気温の低下 | 自然な変化。実の肥大に集中させる |
パパイヤの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
パパイヤの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はパパイヤの育て方にまとめています。
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