苗は品種名のある接ぎ木苗を二本選ぶ
ポポーは自分の花粉では実がつきにくい性質があり、一本だけ植えても収穫はほとんど期待できません。品種の違う苗を二本以上植えるのが前提です。実生苗は実がなるまで七年から八年かかるうえ味が安定しないので、家庭では接ぎ木苗を選びます。
苗を選ぶときは幹の太さより根の張り具合を見ます。鉛筆ほどの太さでも、ポットの底から白い根が少し見えている苗なら活着しやすい株です。葉が数枚ついている春の苗は、葉の色が濃いものを選び、黄ばんだ葉が多い苗は避けます。
| 品種 | 実の大きさ | 特徴 |
|---|---|---|
| サンフラワー | 大きめ | 自家結実性がやや高く、一本目に向く |
| ウィルソン | 中くらい | 香りが強く、暖地でも育てやすい |
| マンゴー | 大きい | 実が大きく果肉が濃い黄色で人気 |
| ミッチェル | 中くらい | 成木になると収量が安定する |
品種名のない「ポポー」とだけ書かれた苗は実生のことが多く、実がつく年数も味も読めません。ラベルを確かめてから買います。
植え付けの時期は三月と十一月
落葉樹なので葉を落として休んでいる時期に植えます。関東の露地なら芽が動き出す前の三月上旬から中旬、または葉を落とし終えた十一月が目安です。ポット苗で根が回っていなければ真夏と真冬を避けて植えても構いませんが、根を崩さないことが条件です。
寒冷地では冬の植え付けを避け、雪解け後の四月に植えると根が傷みません。暖地では十一月植えのほうが春先の乾燥に当たらず活着しやすくなります。通販で届いた苗は、すぐ植えられないなら日陰で鉢のまま管理し、土を乾かさないようにします。
- 根鉢の状態を見る
- ポットから抜いて根の色を確かめます。白い根が見えれば健全です。茶色く腐った根が多い苗は活着しにくいので、傷んだ根だけをハサミで切り落として植えます。
- 直根を切らない
- ポポーの直根は切ると回復に時間がかかり、二年ほど成長が止まることもあります。根鉢はほぐさず、そのままの形で穴に下ろします。
- 植え穴は深めに掘る
- 直径五十センチ、深さ六十センチが目安です。直根が下へ伸びられるよう深さを確保し、底の土をよく砕いて硬い層を残さないようにします。
土づくりと植え方
ポポーは水はけがよく保水力もある深い土を好みます。酸度は弱酸性から中性でよく、ブルーベリーのように土を作り替える必要はありません。粘土質で水がたまる場所なら高畝にして根の周りを乾きやすくします。逆に砂地で乾きやすい場所なら腐葉土を多めに混ぜて保水力を補います。
- 腐葉土を混ぜる
- 掘り上げた土に腐葉土か完熟堆肥を三割混ぜ、穴の底に半分戻します。元肥(植える前に土へ入れておく肥料)は緩効性の粒状肥料を一握りで十分で、多いと根が焼けます。
- 接ぎ木部を土に埋めない
- 苗を置き、接ぎ目が地面より五センチ上に出る高さに合わせます。深く植えると接ぎ目から腐り、台木の芽が出て品種の枝が負けてしまいます。
- たっぷり水を入れる
- 土を戻しながら途中で一度水を注ぎ、根と土をなじませます。植え終わったら株元にわらか腐葉土を敷いて乾きを防ぎ、一週間は毎日水を与えます。
二本の間隔と支柱
受粉のために二本植えるときは、四メートルから五メートル離します。近すぎると枝が混み合い、成木になったとき日が当たらない側の実が減ります。狭い庭なら三メートルまで詰められますが、剪定で幅を抑えることになります。
苗は幹が細く風に弱いので、植えたら支柱を一本立てて八の字にひもで結びます。ひもは幹が太るのを見て、食い込む前に結び直します。二年ほどで自立するので、幹が親指より太くなったら支柱を外して構いません。
| 場面 | 間隔の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 広い庭 | 五メートル | 自然樹形で放任気味に育てられる |
| 狭い庭 | 三メートル | 毎年の剪定で樹高を三メートルに抑える |
| 鉢植え | 鉢を並べる | 十号鉢以上を二鉢、風で倒れないよう固定する |
植え付け後に失敗しやすいところと立て直し
ポポーの若い苗は強い直射日光で葉が焼けます。原生地では林の下で育つ木なので、植えて一年目から二年目は西日を遮る工夫をすると葉焼けで弱るのを防げます。芽が出ないと不安になりますが、ポポーは春の芽出しが遅く、五月に入ってから動く株も珍しくありません。
一年目は成長がほとんど見えず、二年目から急に伸びるのがポポーの癖です。一年目に十センチしか伸びなくても失敗ではありません。根が下へ伸びている時期なので、肥料を足して急がせるより、水を切らさないことに集中します。
- 葉が茶色く焼けたら
- 遮光率三割ほどの寒冷紗を西側に張ります。焼けた葉は戻りませんが、新しい葉が出れば問題ありません。三年目からは日なたのほうが実つきがよくなるので外します。
- 五月になっても芽が動かないなら
- 枝の皮を爪で少し削り、下が緑なら生きています。茶色なら枯れ込んでいるので、緑の部分まで切り戻して様子を見ます。接ぎ目の下から出た芽は台木なので使えません。
- 葉がしおれて落ちるときは
- 水切れより根の過湿を疑います。株元を触って湿っているなら水を止め、マルチを外して土を乾かします。乾いているなら朝にたっぷり与え、昼の水やりは避けます。
ポポーの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
ポポーの収穫までのコツは作物ページに
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