実がつく枝の位置を知る
ポポーの花芽は前の年に伸びた枝の葉の付け根につきます。冬に前年枝を全部切ると花は咲きません。切るのは混み合った枝と高く伸びすぎた枝で、日当たりのよい前年枝は残すのが基本です。この違いを知らずに毎年強く切ると、木は元気でも実がつかない状態が続きます。
枝を見て花芽と葉芽を区別するのは慣れが要りますが、冬の枝で丸く膨らんだ芽が花芽、細くとがった芽が葉芽です。花芽は前年枝の中ほどから先にかけて並ぶので、そこを残すように切る位置を決めます。
| 種類 | 見分け方 | 扱い |
|---|---|---|
| 前年枝 | 皮が滑らかで色が明るい | 花が咲くので残す |
| 二年以上の枝 | 皮が灰色でざらつく | 混んでいれば付け根から切る |
| 徒長枝 | 真上に太く長く伸びる | 付け根から切るか三分の一に詰める |
| ひこばえ | 株元から出る枝 | 台木の芽なので全部切る |
徒長(真上に勢いよく伸びて花のつかない状態)した枝は夏のうちに手で折ると冬の剪定が減ります。
剪定の時期は落葉後から二月まで
太い枝を切るのは葉を落として休んでいる十二月から二月に限ります。芽が動き出してから切ると樹液が漏れて弱ります。夏は混んだ細い枝を手で折る程度にとどめ、風通しを保ちます。
ポポーの枝は折れやすく、太い枝を切るときに皮が裂けることがあります。枝の下側に先に切り込みを入れてから上から切ると、裂けずに落とせます。直径三センチを超える切り口には癒合剤を塗って乾燥と腐れを防ぎます。
- 枯れ枝と病気の枝を先に切る
- 皮がしわになった枝、黒く変色した枝を付け根から切ります。ここまでは時期を問わず気づいたときに行います。切った枝は病気の元になるので庭に残しません。
- 高さを決めて主幹を止める
- 手が届く三メートル前後で主幹の先を切り、脇の枝を上へ向かわせないようにします。切り口には癒合剤を塗り、翌年出る徒長枝は夏に折ります。
- 内向きの枝を抜く
- 木の内側へ向かう枝、交差する枝を付け根から切ります。外へ向かう枝を残すと樹形が開き、実に日が当たります。全体の二割以上は切らないようにします。
若木の樹形づくり
ポポーは自然に一本の幹がまっすぐ立つ形になり、主幹形と呼ばれる円すいの樹形が向いています。植えてから三年ほどは実をつけさせず、主幹から等間隔に横枝が出るように整えると、後の管理がしやすくなります。
横枝の角度は後から直しにくいので、二年目のうちに決めます。枝が立ち気味なら、ひもの片端を枝の中ほどに結び、もう片端を地面に打った杭へ結んで下へ引きます。夏の間に固まるので秋には外せます。
- 一年目は支柱で幹をまっすぐに
- 曲がった幹は支柱に結び直します。この年は枝を切らず、葉を増やして根を育てます。伸びが十センチほどでも心配は要らず、二年目から勢いが出ます。
- 二年目に横枝を選ぶ
- 幹から四方に出た枝を三本から四本選び、他は付け根で切ります。残す枝は幹と六十度くらい開くものがよく、立ち気味の枝はひもで引いて開きます。
- 三年目に主幹の先端を軽く詰める
- 先端を一割ほど切って横枝の勢いを均します。切り過ぎると徒長枝が乱立するので控えめにします。この年から少しずつ花を残して実を試します。
成木の更新剪定
植えて十年を過ぎると古い枝ばかりになり、実が小さく数も減ってきます。三年に一度、太い枝を一本ずつ付け根から切って新しい枝に置き換えると、木が若返ります。一度に全部切ると翌年の実がなくなるので、順番に進めます。
更新する枝を選ぶ目安は、前年枝の伸びが十センチに届かなくなった枝です。そこから出る新枝は弱く、実も小さくなります。付け根から切ると同じ場所から勢いのある新枝が出るので、翌冬にその中から外向きの一本を残します。
| 状態 | 目安 | 対応 |
|---|---|---|
| 実が小さく数も少ない | 枝が古く前年枝が出ない | 太枝を一本切り、出た新枝を育てる |
| 上ばかり茂って下が枯れる | 内側に光が入らない | 上部の枝を間引いて下に光を通す |
| 前年枝が三十センチ以上伸びる | 勢いが強すぎる | 肥料を止め、切る量を減らす |
切りすぎて実がつかないときの戻し方
冬に前年枝を全部詰めてしまい、春に花が一つも咲かないのはよくある失敗です。木が元気なら翌年には戻ります。焦って夏にまた切ると、さらに徒長枝が増えて悪循環になります。一年は切らずに待つのが立て直しの近道です。
- その年は切らない
- 徒長枝が乱立しても六月までは触らず、七月に細いものを手で折るだけにします。太いものは冬まで残し、葉を茂らせて木に力を戻します。
- 冬に半分だけ残す
- 翌冬は徒長枝のうち外向きで角度のよいものを半分残し、残りを付け根から切ります。残した枝の先端は切らず、そこに翌春の花芽をつけさせます。
- 翌春の花を確かめる
- 残した枝に花が咲いたら元に戻ったと判断できます。以後は前年枝を残す剪定に切り替え、切る量を全体の二割までにとどめます。
ポポーの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
ポポーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はポポーの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。