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モモの苗選びと植え付け

モモの植え付け|品種の選び方と水はけ重視の植え穴づくり

モモの栽培イメージ

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モモは日本の果樹の中でも水はけと日当たりにうるさい木です。品種と植え場所を決めてから冬に植えます。

品種は熟期と花粉の有無で選ぶ

モモは一本で実が付く品種が多く、家庭では一本植えが基本です。ただし白桃や川中島白桃のように花粉を持たない品種があり、これらは近くに花粉のある品種が必要です。苗の札に「花粉あり」「受粉樹必要」と書かれているので必ず確かめます。

熟期は六月下旬から八月下旬まで品種で二か月の幅があります。梅雨の最中に熟す早生は雨で味が落ちやすく、梅雨明け後に熟す中生が家庭では作りやすい目安です。

品種熟期の目安花粉特徴
日川白鳳6月下旬〜7月上旬あり早生で作りやすいが梅雨に当たる
白鳳7月中旬あり家庭果樹の定番、甘く柔らかい
あかつき7月下旬〜8月上旬あり梅雨明け後に熟し味が安定
川中島白桃8月中旬〜下旬なし大玉で日持ちする、受粉樹が要る
白桃8月中旬なし香り高いが受粉樹が要る

花粉のない品種を植えるなら、白鳳やあかつきを五メートル以内に一緒に植えるか、近所のモモから花粉をもらって人工授粉します。

場所は水はけが最優先

モモの根は水に浸かると数日で傷み、根腐れから木全体が弱ります。雨の後に水たまりができる場所、粘土質で掘っても水が抜けない場所は避けます。平地で選べないなら、高さ三十センチほど土を盛って植える高畝が有効です。

日当たりは一日六時間以上が目安です。半日陰でも木は育ちますが、実の色づきと甘みが乗らず、枝が徒長(ひょろ長く伸びること)して花芽が減ります。

水はけを試す
候補の場所に深さ三十センチの穴を掘り、バケツ一杯の水を入れて何時間で抜けるかを見ます。半日以上残るなら高畝にするか場所を変えます。
高畝を作る
直径一メートル、高さ三十センチほど土を盛り、その中央に植えます。盛る土には腐葉土をバケツ三杯混ぜ、締まらないようにします。
前作の跡を避ける
以前モモやスモモ、ウメを植えていた場所は連作障害で育ちが悪くなります。三メートル以上離すか、土を入れ替えて植えます。

植え付け適期は十二月から二月

落葉して根が休んでいる十二月から二月に植えます。関東平野部では十二月か二月がよく、一月の厳寒期は凍害を避けて控えます。寒冷地は三月の雪解け後、暖地は十一月下旬からでも大丈夫です。三月に入って芽がふくらんでからの植え付けは、根を切られた木が芽に水を送れず枯れることがあります。

地域植え付け時期注意点
寒冷地3月中旬〜下旬雪解け後、凍る前の秋は避ける
関東平野部12月、2月一月の厳寒期は避ける
暖地11月下旬〜2月秋植えなら根が冬に張り始める

植え穴と植え方

苗は一年生の接ぎ木苗が一般的で、高さ一メートル前後、根元の太さは一センチほどです。接ぎ目は根元近くのふくらみで、ここを土に埋めないのが鉄則です。植え穴は根が広がる幅を確保し、深植えを避けて浅めに据えます。

穴を掘る
直径六十センチ、深さ五十センチに掘り、掘り上げた土に腐葉土バケツ二杯と苦土石灰ふた握りを混ぜます。元肥(植えるときに入れる肥料)は緩効性肥料ひと握りを穴の底の土に混ぜ、根に直接触れないようにします。
根を整える
傷んだ根と長すぎる根を切り、根を四方に広げて置きます。ポット苗なら根鉢の外側を軽くほぐし、巻いた根を外向きに直します。
接ぎ目を出して植える
接ぎ目が地面より五センチ上に出る高さで据え、土を戻して足で軽く踏みます。植え終わって周りに土手を作り、バケツ二杯の水を注ぎます。
切り戻す
植えた苗は地上四十〜六十センチの高さで切り戻します。切らずに植えると根とのつり合いが取れず、春に芽が出ても弱ります。
支柱を立てる
苗のすぐ横に支柱を立て、幹をゆるく結びます。根付くまでの一年は風で根が動くと切れるので必ず固定します。

鉢植えで育てるなら

ベランダでは十号以上の深鉢に植え、幹を一メートルほどで止める矮化仕立てにします。土は赤玉土六に腐葉土三、軽石一の水はけ重視の配合が向きます。鉢は二年に一度、根を三分の一ほど切り詰めて同じ鉢に植え替えると大きさが保てます。実は年に五〜十個が目安です。

鉢の大きさ仕立ての高さ実の数の目安
十号一メートル三〜五個
十二号一・二メートル五〜十個
十五号以上一・五メートル十〜十五個

植えた年に芽が出ないときの原因

三月末になっても芽が動かない、または芽が出てすぐ枯れるときは、根が水を吸えていない状態です。乾いた土か、逆に水に浸かった土か、深植えかを掘って確かめます。幹を少し削って中が緑なら生きているので、水はけを直して待ちます。

症状考えられる原因手当て
芽がふくらまず幹が茶色に乾く根の乾燥幹を削って緑ならたっぷり水をやり、株元を覆う
芽が出た後にしおれて枯れる根腐れか深植え掘り上げて根を確かめ、黒い根を切って高く植え直す
芽は出るが五センチで止まる切り戻し不足地上五十センチで切り直し、芽を三〜四本に絞る
幹に穴と木くずコスカシバ針金で幼虫を刺し、穴を癒合剤でふさぐ

モモの植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

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