時期で管理を切り替える
ラッカセイの一年は、六月までの株を作る時期、七月と八月の莢が地中で太る時期、九月以降の仕上げの時期に分かれます。とくに莢が入る時期の水切れが収穫量を左右するので、そこだけは意識して見ます。
地上部の見た目が地味でも心配は要りません。ラッカセイは花が咲いたあとに地中で莢を作るため、外から様子が分からないのが普通です。掘るまで待つ気持ちで見守ります。
| 時期 | 水やり | 肥料 |
|---|---|---|
| 5月から6月 | 乾いたときだけ | 元肥だけでよい |
| 7月の開花期 | 乾かさない | 石灰分を補う |
| 8月の莢の充実期 | 畑なら週に一度たっぷり | 足さない |
| 9月以降 | 控えめに | 足さない |
窒素分の肥料は控えめにする
豆の仲間は根に付いた小さな粒の中で、空気中の窒素を自分で取り込めます。そのため窒素分の多い肥料を与えると余ってしまい、葉と茎ばかりが茂って莢が入らない株になります。肥料は控えるほうが結果が良くなります。
足すとすれば、開花のころに石灰分を補う程度で十分です。莢の殻を作るのに石灰分が使われるため、ここが不足すると中身の入らない莢が増えます。
- 元肥を半分にする
- 袋の表示どおりに入れず、半分ほどにとどめます。前の作物の肥料が残っている畑ならさらに減らします。
- 開花期に石灰を足す
- 花が咲き始めたころ、株のまわりに苦土石灰を軽くひとつかみまいて土と混ぜます。追肥(育ちの途中で足す肥料)は窒素分ではなく石灰分を選ぶのがこつです。
- 葉の色を見る
- 葉が濃い緑で大きく茂りすぎているなら肥料過多です。以降は足さず、水の管理だけに切り替えます。
莢が入る時期に水を切らさない
花のあとに地中へ潜った部分が莢になり、七月下旬から八月にかけて中身が入ります。この時期に土が乾ききると、莢の殻はできても中が空のままになります。畑なら週に一度、株元の広い範囲にたっぷり与えます。
水は株元の一点ではなく、株の広がりの下全体に行き渡らせます。莢は株元から三十センチほどの範囲にできるので、その広さを湿らせるつもりで与えます。
- 広い範囲に与える
- 株の葉が広がっている下全体に行き渡るように与えます。一点に注ぐと莢のある場所まで届きません。
- 朝のうちに与える
- 気温が上がる前に済ませます。日中に与えると土の中が蒸れ、莢が傷む原因になります。
- 乾き具合を確かめる
- 指を土に三センチ入れ、湿り気がなければ与えどきです。表面だけ乾いていても中が湿っていれば待ちます。
- 容器は毎日見る
- 容器づくりでは真夏に毎朝の水やりが要ります。受け皿の水はためずに捨て、根と莢の傷みを防ぎます。
マルチは開花前に外す
地温を上げるために黒いマルチを使うのは有効ですが、花が咲き始めたら必ず外します。ラッカセイは花のあとに伸びた部分が土に潜って莢になるため、マルチが張ってあると潜れずに莢ができません。
外す時期は六月下旬から七月上旬、黄色い花がぽつぽつ咲き始めたころです。外したあとの土は硬くならないよう、表面を軽くほぐしておきます。
- 花を確かめる
- 株元近くに黄色い小さな花が見え始めたら合図です。この時点でマルチを外す準備をします。
- 破らずに外す
- 株を傷めないよう、マルチを切り開いて外します。株のまわりに残った切れ端も取り除きます。
- 土をほぐす
- 外したあと、株のまわりの土の表面を軽くほぐします。硬いままだと潜り込めず莢ができません。
夏の暑さと草への対応
ラッカセイは暑さに強く、真夏でも元気に育ちます。困るのはむしろ雑草で、株のまわりに草が生えると莢の潜る場所が奪われます。草取りは莢が潜り始める前、七月上旬までに済ませておきます。
八月以降は株の下に手を入れると育ちかけの莢を傷めてしまうので、草取りそのものを控えます。どうしても気になる草は根から抜かず、地際ではさみで切るだけにとどめます。
株が広がると株元に日が入らなくなり、雑草もそれ以上は伸びにくくなります。七月上旬までにきれいにしておけば、あとは大きな手間はかかりません。
| 時期 | 草取り | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 6月まで | 根から抜いてよい | 土をやわらかくしておく |
| 7月上旬 | 最後の草取り | この時期までに済ませる |
| 8月以降 | 地際で切るだけ | 抜くと莢を傷める |
育ちが悪いときの切り分け
葉ばかり茂る、花が咲かない、莢が入らないといった不調は、肥料と水と土の硬さのどれかに理由があります。掘って確かめる前に、地上部の様子から見当を付けます。
- 葉ばかり茂るとき
- 窒素分が多すぎます。以降は肥料を足さず、開花期に石灰分だけを補って莢の充実を助けます。
- 花が少ないとき
- 日照りが足りていない可能性があります。まわりの背の高い作物を整理し、光が株に届くようにします。
- 莢が入らないとき
- 土が硬いか石灰分が不足しています。表面をほぐし、翌年は苦土石灰を多めに入れて土を作り直します。
- 葉が黄色いとき
- 土の湿りを確かめます。常に湿っていれば根の傷みなので、畝のまわりに溝を切って水を逃がします。
ラッカセイの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
ラッカセイの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラッカセイの育て方にまとめています。
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