五か月で一巡する
ラッカセイは五月にまいて十月に掘り上げます。手をかけるのは七月上旬の土寄せくらいで、あとは水やりと見守りが中心です。その代わり、土寄せの時期を外すと収穫が大きく減ります。
同じ場所での連作を嫌うので、次の年は別の場所へ移します。二年から三年空けると莢の入り方が安定し、葉の病気も出にくくなります。畑が狭いなら容器づくりと交互にする手もあります。
| 月 | 株の様子 | その月の仕事 |
|---|---|---|
| 4月 | まだまかない | 深く耕して苦土石灰を混ぜる |
| 5月 | 種まきと発芽 | 不織布で鳥から守る |
| 6月 | 株が広がる | 草取り、マルチを外す準備 |
| 7月 | 花が咲き柄が伸びる | 土寄せと中耕、石灰分を補う |
| 8月 | 莢が地中で太る | 水を切らさない。土をいじらない |
| 9月 | 葉が黄色くなり始める | 試し掘りで様子を見る |
| 10月 | 下葉が枯れる | 掘り上げと乾燥 |
五月と六月は株を作る
この二か月は、まいて、鳥から守って、草を取るのが仕事です。株が横に広がってくると草取りがしにくくなるので、六月のうちに株のまわりをきれいにしておきます。
肥料は足しません。豆の仲間は自分で窒素を作れるため、この時期に与えると葉ばかりが茂って花が減ります。物足りなく見えても待つのが正解です。
六月は株が横に広がり始める時期でもあります。株のあいだが詰まっているようなら、この時点で間引いて広げておくと、七月からの莢の付きが良くなります。
- 五月上旬にまく
- 深さ三センチに二粒ずつまき、株間を三十センチ以上取ります。まいたら不織布をかけて鳥を防ぎます。
- 本葉三枚で一本に
- 勢いのよい一本を残し、他は地際で切ります。抜くと残す株の根まで動いてしまいます。
- 六月に草を取る
- 株が広がる前に、根から抜く形で草を取ります。七月以降は抜けなくなるので、この時期が最後です。
七月は土寄せの一点に集中する
黄色い花が咲き始めたら、マルチを外し、株のまわりの土を浅く耕して株元へ寄せます。この作業の時期を外さないことが、ラッカセイでいちばん大切な一点です。花が見えて一週間ほどが目安になります。
同じころ、苦土石灰を軽くひとつかみまいて土と混ぜます。莢の殻を作るのに石灰分が使われるため、ここで補っておくと中身の入りが良くなります。
- マルチを外す
- 花が見え始めたら外します。張ったままでは柄が土に潜れず、莢がまったくできません。
- 浅く耕して寄せる
- 株から二十センチほどの範囲を、深さ三センチだけ浅く耕します。ほぐした土を株元へ寄せ、五センチほど盛り上げます。
- 石灰分を補う
- 苦土石灰を軽くひとつかみ、株のまわりにまいて土と混ぜます。追肥(育ちの途中で足す肥料)はこの石灰分だけで足ります。
八月と九月は見守る時期
地中で莢が太る時期です。することは水やりだけで、土をいじってはいけません。九月に入って下葉が黄色くなり始めたら、収穫が近づいた合図として試し掘りの準備をします。
八月に葉が茂りすぎても、切ったり減らしたりはしません。葉が作った養分が地中の莢に送られるので、枯れた下葉を取り除く以外は手を入れずに置きます。
| 時期 | 地下の様子 | すること |
|---|---|---|
| 8月上旬 | 莢の殻ができる | 週に一度たっぷり水を与える |
| 8月下旬 | 中身が入り始める | 水切れに注意。草は切るだけ |
| 9月中旬 | 実が充実する | 一株だけ試し掘りして確かめる |
十月は掘り上げと乾燥
下葉が黄色く枯れ、試し掘りした莢の網目がはっきりしていれば掘りどきです。晴れが続いて土が乾いた日を選び、株ごと引き抜きます。ゆでて食べる分は掘ったその日に調理します。
炒って食べる分は、株ごと逆さにして一週間ほど干し、そのあと莢を外してさらに一か月ほど乾かします。急ぐと中身がしけて味が落ちます。
掘り上げた日は莢を外したくなりますが、株ごと干すほうが乾きが均一になります。畑で干せない場合は、株を束ねて軒下に吊るしておくだけでも構いません。
- 試し掘りで決める
- 一株だけ抜いて莢を割ります。中身がふくらんで殻の内側に模様が出ていれば掘りどきです。
- 晴れの日に抜く
- 土が乾いた日に株元をつかんで引き抜きます。湿った土では莢が土に残ってしまいます。
- 逆さに干す
- 抜いた株を根を上にして畑に並べ、一週間ほど干します。雨の予報が出たら屋根の下へ移します。
遅れたときの立て直し
まくのが遅れた、土寄せを忘れた、掘るのが遅れたといった場合でも、程度によっては取り返せます。とくに土寄せの遅れは、気づいた時点で軽くほぐすだけでも違います。
| 場面 | 取り戻し方 | 収穫の見込み |
|---|---|---|
| 六月にまいた | そのまま育てる | やや少ないが十月に穫れる |
| 土寄せを忘れた | 株の外側だけ浅くほぐす | 遅れた分だけ莢は減る |
| 掘るのが遅れた | 早めに掘って莢を確かめる | 土に残る莢が増える |
| マルチを外し忘れた | 見つけしだい外す | 外した時期から莢が付く |
ラッカセイの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
ラッカセイの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラッカセイの育て方にまとめています。
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