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すももの病害虫と障害

すももの病害虫と障害|ふくろみ病とシンクイムシ、裂果を見分けて防ぐ

すももの栽培イメージ

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すももは実が袋のように膨れるふくろみ病と、実に入るシンクイムシに悩まされます。症状の場所で原因を見分けて対処します。

症状の出る場所で原因を切り分ける

すももの不調は、実、葉、幹のどこに出たかで原因がほぼ決まります。見つけたときの姿から表で当たりをつけ、それぞれの節で対処します。すももは梅やあんずと病害虫を共有するので、近くにそれらの木があれば一緒に手入れします。

症状考えられる原因急ぎ度
若い実が袋状に膨れて中が空ふくろみ病見つけ次第取る
実に小さい穴があき、やにが出るシンクイムシ高い
葉が縮れて赤く盛り上がる縮葉病
幹から茶色のやにが流れるコスカシバの幼虫か樹脂病高い
葉に小さい穴が多数あくせん孔細菌病
実が割れて腐る裂果(雨の影響)取り除く

ふくろみ病は花のころの雨で広がる

ふくろみ病は、若い実が細長く袋のように膨れ、中に種ができないままやがて落ちる病気です。花のころに雨が続くと出やすく、カビの胞子が枝で冬を越します。一度出た木は毎年出やすいので、冬の対策が肝心です。すもも固有といってよい病気で、梅やあんずには出ません。

膨れた実はすぐ取る
袋状に膨れた実を見つけたら、胞子が飛ぶ前に取って袋に入れて捨てます。木の下にも落とさないようにします。
冬に石灰硫黄合剤をまく
落葉後の十二月から二月に、果樹用の石灰硫黄合剤を枝全体にかけて、枝で越冬する胞子を減らします。芽が動く前に済ませます。
開花直前にも殺菌する
毎年出る木は、つぼみが膨らんだころに果樹用の殺菌剤をもう一度まきます。花が開いてからでは遅いので時期を見て判断します。

シンクイムシは袋かけの時期で決まる

シンクイムシは蛾の幼虫で、六月から実の中に入り、種の周りを食べて実を落とします。実の表面に小さな穴と透明なやにが出ていたら中に入っています。入ってからでは薬が効かないので、入る前の袋かけが唯一の確実な対策です。袋をかけない場合は、五月下旬から二週間おきに果樹用の殺虫剤をまきます。

時期虫の状態対処
5月下旬成虫が実に卵を産み始める摘果を終えて袋をかける
6月幼虫が実に入る穴のある実は取って処分
7月実の中で育つ落ちた実を拾って捨てる
収穫後〜冬幹の割れ目や落ち葉で越冬粗皮を削り落ち葉を片付ける

落ちた実を放置すると、中の幼虫が土に潜って翌年また出ます。落ちた実は毎日拾います。

幹のやにはコスカシバと病気を見分ける

幹から茶色いやにが流れているとき、やにの中に木くずが混じっていればコスカシバという蛾の幼虫が幹の中を食べています。木くずがなく、やにだけならば樹脂病や傷からの反応です。コスカシバは放っておくと幹を一周されて枝が枯れるので、見つけ次第、幼虫を取り出します。

やにと木くずを探す
冬から春にかけて幹と主枝の付け根を見回り、やにに木くずが混じっている場所を探します。地際から一メートルまでに多く出ます。
幼虫をかき出す
やにの下の樹皮を小刀で削り、中にいる白い幼虫を針金でかき出します。削った場所には癒合剤を塗ります。
粗皮を削って産卵を防ぐ
冬に幹の古い樹皮をたわしや削り器で落とすと、成虫が産卵する場所が減ります。削りすぎて緑の部分を出さないようにします。

裂果と日焼けは水と袋で防ぐ

すももは実が熟す時期が梅雨と重なるため、乾いたあとに大雨が降ると実が急に水を吸って割れます。割れた実はそこから腐るので食べられません。土の水分が急に変わらないよう、乾いたら水をやって株元をわらで覆います。袋かけも裂果を減らします。強い日差しで実の片側が茶色くなる日焼けは、袋を外す時期を曇りの日にすることで防げます。

裂果は雨のあとの二日から三日で急に出ます。梅雨の大雨のあとは木を見回り、割れた実は早めに取って他の実への腐りの広がりを防ぎます。

症状原因手当てと予防
実が縦に割れる乾燥後の大雨株元を覆い水分を一定に。袋かけ
実の片側が茶色く陥没袋を外した直後の強い日曇りの日に袋を外す
実が小さいまま色づく水切れか実のつけすぎ六月の水やりと摘果を強める

毎年出るときの手入れの見直し

同じ病害虫が毎年出るなら、薬の前に木の周りの環境を疑います。すももの病気は雨で広がり、虫は落ち葉と落ちた実で越冬します。木の中まで光と風が通っていれば、病気の出方は目に見えて減ります。冬の剪定、落ち葉の片付け、落果の処分の三つを見直します。

冬剪定で風を通す
混み合った枝を抜いて、木の中に手を入れられる隙間を作ります。葉が乾きやすくなり、ふくろみ病もせん孔細菌病も減ります。
落ち葉と落果を残さない
十一月までに落ち葉を全部集めて処分します。落ちた実は夏の間毎日拾います。株元に残すと翌年の発生源になります。
殺菌は年二回に絞る
落葉後の石灰硫黄合剤と、開花直前の果樹用殺菌剤の二回を決まった時期に行うと、あとは実の観察で済みます。

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