症状から原因を見分ける
キビは病害虫に強い作物で、家庭菜園で困るのはほぼ鳥害です。それでも茎に穴があく、穂が黒くなる、葉が縞になるといった症状は出ることがあります。表で当たりを付けてから手当てに進みます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 穂の粒がなくなり殻だけ残る | スズメ、ハト | 防鳥網をかける |
| 茎に穴と木くずのような糞 | アワノメイガの幼虫 | 穴の下で茎を切って幼虫を取る |
| 穂が黒い粉の塊になる | 黒穂病 | 袋をかぶせて穂ごと切り取り処分 |
| 葉に黄色い縞、株が縮む | ウイルス病(アブラムシが媒介) | 株ごと抜いて処分 |
| 葉に茶色い斑点が広がる | ごま葉枯病などの葉の病気 | 下葉を取り、風を通す |
| 新芽が枯れて抜ける | ヨトウムシ、ネキリムシ | 株元の土を掘って幼虫を取る |
スズメ対策は穂が出た日に始める
スズメはキビの穂が出て粒が柔らかい時期を最も好み、一晩で一畝を食べ尽くします。キラキラ光るテープやかかしは数日で慣れられるので、確実なのは防鳥網です。穂が見えた日に網をかけ、収穫まで外しません。
- 支柱で骨組みを作る
- 畝の四隅と中央に穂より三十センチ高い支柱を立て、上部をひもでつなぎます。網が穂に触れると外から食べられます。
- 網の目は二センチ以下
- 目の粗い網はスズメが通り抜けます。二センチ以下の防鳥網を選び、裾は地面まで垂らして土や石で押さえます。
- 隙間を毎朝確かめる
- 風で網がめくれた場所から入られます。朝に一周して裾と継ぎ目を確かめる習慣を付けます。
- 網に絡んだ鳥は逃がす
- 網に絡まった鳥は静かに外して放します。放置すると死んで、ほかの鳥を呼ぶ原因になります。
数株だけなら穂に果実袋やネットの袋をかぶせる方法が簡単です。通気のよい袋を選び、雨後にカビが出ないよう確かめます。
アワノメイガは茎の穴で見つける
アワノメイガはトウモロコシにも付く蛾で、幼虫が茎の中を食い進みます。茎に小さな穴があき、そこからおがくずのような糞が出ていたら中に幼虫がいます。穂が出る前に食われると穂が出ず、出たあとなら茎が折れます。
- 七月に茎を見回る
- 葉の付け根と茎に穴と糞がないかを週に一度見ます。見つけたら穴の少し下で茎を割り、幼虫をつまみ出します。
- 被害株は早めに処分
- 穂が出ずに茎が枯れた株は幼虫がいます。株ごと抜いて袋に入れ、庭に残さず処分します。
- トウモロコシと離す
- 同じ畑にトウモロコシがあると被害が増えます。できるだけ離して植えるか、時期をずらします。
- 収穫後の茎を残さない
- 幼虫は茎の中で冬を越します。収穫後の茎は畑に残さず、切り刻んで堆肥にするか処分します。
黒穂病は袋をかぶせて抜く
黒穂病は穂が黒い粉の塊に変わる病気で、粉は胞子です。触ると飛び散って畑に残り、翌年また出ます。見つけたら袋をかぶせてから穂ごと切り取り、燃えるごみで処分します。種伝染するので、発病した畑の種は翌年に使いません。
| 状態 | 見た目 | 手当て |
|---|---|---|
| 初期 | 穂が出ずに膨らみ、白い膜に包まれる | 膜が破れる前に袋をかぶせて切る |
| 進行 | 膜が破れて黒い粉が出る | 静かに袋をかぶせ、株ごと抜いて処分 |
| 収穫後 | 畑に黒い粉が落ちている | 残さを片付け、翌年は別の場所でイネ科以外を作る |
種は信頼できる販売元から買うか、発病のなかった株から採ります。自家採種を続けるなら毎年の発病を記録しておきます。
初期の虫と葉の病気
まいてすぐの苗はネキリムシに株元を切られ、葉はヨトウムシに食われます。梅雨には下葉に茶色い斑点が出る葉枯れの病気も出ますが、草丈が伸びれば影響は小さくなります。初期の一か月だけ畝を見回れば、ほとんど防げます。
- 切られた株の近くを掘る
- 株元から切られて倒れた苗があれば、その周り三センチの土を掘るとネキリムシの幼虫が丸まっています。つまんで処分します。
- 葉の穴は裏を見る
- 葉に穴があいていたら裏と株元を見て、ヨトウムシの幼虫を取ります。昼は土に隠れるので朝夕に探します。
- 下葉を取って風を通す
- 梅雨に下葉が茶色く斑点だらけになったら、その葉だけを取り、畝の間の草を刈って風通しをよくします。
ネキリムシは一晩に数株を切ります。切られた株が続けて出るときは、株元に米ぬかを少しまいて幼虫を誘い出し、朝に拾う方法もあります。
薬を使う前に畑の環境を見直す
キビは薬を使わなくても育つ作物です。毎年同じ被害が出るなら、まく場所と時期、肥料の量に原因があることが多いので、まずそこを直します。
| 原因になる環境 | 起きやすいトラブル | 直し方 |
|---|---|---|
| 毎年同じ場所でイネ科を作る | 黒穂病、アワノメイガの再発 | 2〜3年はマメ科やアブラナ科と交代する |
| 肥料が多く株が軟らかい | 倒伏、アブラムシ | 元肥を野菜の半分以下に |
| 密植で風が通らない | 葉の病気、ハダニ | 株間15センチを守り、下葉を整理 |
| 穂が出ても網が遅い | スズメの食害 | 穂が見えた日に網をかける |
キビの収穫までのコツは作物ページに
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