症状から原因を見分ける
プルーンの困りごとは、雨が原因の病気と裂果が大半で、虫と鳥がそれに続きます。葉、実、枝、株元を順に見て、原因を絞ります。雨の後に急に出たなら病気か裂果、乾いた時期に出たなら虫を先に疑います。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 実が茶色く腐り、灰色の粉が出る | 灰星病 | 腐った実を取り、果樹用の殺菌剤 |
| 実の皮が割れて中が見える | 裂果 | 水の安定、雨の前に収穫 |
| 新芽が縮れ、葉が巻く | アブラムシ | 水で流すか果樹用の殺虫剤 |
| 実に小さな穴があり、やにが出る | シンクイムシ | 袋かけ、被害果の処分 |
| 葉に穴があき、赤い斑点から抜ける | 穿孔病 | 病葉を処分、風通しを改善 |
| 幹の根元に木くず | カミキリムシの幼虫 | 穴に針金か殺虫剤 |
| 実が消え枝に傷 | 鳥 | 防鳥ネットか袋 |
灰星病
熟しかけた実が茶色く腐り、表面に灰色の粉のようなかびが輪状に広がる病気です。雨が多い年に一気に広がり、一晩で隣の実にうつります。枝に残った干からびた実と落ち葉に菌が残って翌年再発するので、見つけしだい取ることと秋の片付けが最も効きます。
- 腐った実を見つけたらすぐ取る
- 茶色い斑点が出た実は、粉が出る前に取って袋に入れます。木の下に落とすと菌が残ります。
- 殺菌剤は花後と梅雨前
- 雨の多い年は、4月の花が終わったころと6月の梅雨入り前に、果樹用の殺菌剤を一回ずつまきます。収穫前の日数は表示で確かめます。
- 袋かけで雨を避ける
- 6月に果実袋をかけると、雨が直接当たらず発生が減ります。手の届く範囲だけでも効果があります。
腐った実を触った手や袋で健康な実に触れると広がります。作業のたびに手を洗い、傷んだ実は最後に扱います。
裂果
皮が固まり始めた実が、乾いた後の大雨で急に水を吸って裂ける障害です。裂けた実は日持ちせず、灰星病の入り口にもなります。病気ではなく水の変動が原因なので、薬は効きません。株元のマルチと、少しずつ続ける水やりで変動を小さくし、雨の予報が出たら熟しかけの実を先に採ります。
| 場面 | 予防 | 出てしまったとき |
|---|---|---|
| 梅雨明けの乾燥 | 敷きわらで乾きを抑え、二日おきに少量の水 | 裂けた実はすぐ採って食べるか加工 |
| 収穫直前の大雨の予報 | 熟しかけの実を先に採る | 裂けた実は灰星病が付く前に取る |
| 鉢植え | 受け皿の水は捨て、朝夕の水を欠かさない | 乾きすぎと大量の水の繰り返しをやめる |
| 品種 | 裂けにくい品種を選ぶ | 毎年裂ける品種は袋かけで軽減 |
アブラムシと実に入る虫
4〜5月に新芽にアブラムシが付き、葉が巻いて縮れます。数が少なければ水で流し、多ければ果樹用の殺虫剤を使います。実に入るシンクイムシは、実に小さな穴をあけて中を食べ、穴からやにや虫のふんが出ます。袋かけが最も確実で、被害の実は落として処分します。
- 新芽を週に一度見る
- 4〜5月に新芽の先と巻いた葉の内側を見ます。巻いた葉の中にアブラムシがいたら、葉ごと取るか水で流します。
- 実の穴とやにを確かめる
- 6月以降、実に小さな穴と透明なやにが出ていたら虫が入っています。その実は取って袋に入れて処分します。
- 袋かけで防ぐ
- 摘果直後の6月上旬に果実袋をかけると、シンクイムシも鳥も防げます。袋は収穫の一週間前に外して色を付けます。
鳥害
実が色づき始めるとヒヨドリやムクドリ、カラスが食べに来ます。熟すのを待っているうちに先に食べられるので、色づき始めに対策します。袋をかけた実は守られますが、袋のない実は防鳥ネットで木全体を覆います。
- 色づき始めにネット
- 7月に最初の実が紫に変わり始めたら、木全体を目合い2センチ以下のネットで覆います。裾を地面で留め、すき間を作りません。
- ネットは枝から離す
- ネットが実に触れていると外からつつかれます。支柱で木から20センチ以上離して張ります。
- 収穫のたびに戻す
- 収穫でめくったネットはその都度戻します。半日開けただけで食べられることがあります。
枝と幹の異常
枝から透明なやにが出るのは、傷や病気、虫の入り口の合図です。切り口からのやには癒合剤で止まりますが、幹の根元から出て木くずが混じるならカミキリムシの幼虫です。放置すると枝ごと枯れるので、穴を探して対処します。
| 見た目 | 判断 | 手当て |
|---|---|---|
| 剪定の切り口からやに | 切り口の傷 | 癒合剤を塗る |
| 幹の根元に木くずと穴 | カミキリムシの幼虫 | 穴に針金を差すか、穴用の殺虫剤を注入 |
| 枝の一部だけ葉がしおれる | 枝の病気か虫 | 枝を切って中を確かめ、処分 |
| 幹の皮が縦に裂ける | 日焼けか凍害 | 裂けた部分に癒合剤、幹に白い塗料や布を巻く |
被害を減らす予防と、出てしまったときの立て直し
予防は、風通し、株元の清潔さ、袋かけの三つです。内側の枝を抜いて光と風を入れ、落ち葉と落果を残さず、6月に袋をかければ、雨の年でも実を守れます。被害が出ても木自体は丈夫なので、原因を除けば翌年には戻ります。
- 週に一度の点検を決める
- 水やりのついでに、新芽、実、株元の三か所を見る習慣にします。早く見つければ、取り除くだけで済むことがほとんどです。
- 傷んだ実は木の下に残さない
- 落ちた実、腐った実、干からびた実は、その日のうちに袋に入れて処分します。翌年の発生源を断つ最も効く方法です。
- 薬は種類を替える
- 同じ殺菌剤や殺虫剤を続けると効きが落ちます。二回目は違う系統のものを使い、収穫前の日数を必ず確かめます。
プルーンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はプルーンの育て方にまとめています。
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