品種と本数を先に決める
プルーンは西洋スモモの一種で、日本のスモモと違って一本でも実が付く自家結実性の品種が多くあります。ただし品種によっては別品種の花粉が必要なものもあり、自家結実性の品種でも別品種があると実の付きが安定します。庭の広さに合わせて品種と本数を決めます。
日本で多く出回るのは、大粒で生食向きの品種と、小ぶりで糖度が高く乾燥に向く品種です。関東の家庭では、雨に当たっても裂けにくく、熟期が梅雨明け後になる品種が育てやすいです。
| 品種のタイプ | 一本での実付き | 関東での育てやすさ |
|---|---|---|
| 自家結実性の高い品種 | 一本で付く | 初心者向き。まずこれを一本 |
| 自家結実性の低い品種 | 別品種が必要 | 受粉樹として自家結実性品種と組む |
| 晩生で大粒の品種 | 品種による | 9月の長雨で実が裂けやすい |
| 早生で小粒の品種 | 品種による | 8月に熟し雨の被害が少ない |
苗の札に「一本でなる」「自家結実性あり」と書かれているかを確かめます。日本のスモモは受粉樹になりにくいので、相手はプルーンか西洋スモモから選びます。
場所の条件
日当たりが一日中あり、水はけがよく、風通しのある場所が向きます。プルーンは湿気に弱く、日本では梅雨と秋雨の時期に病気と実の裂けが出やすいので、雨の後に早く乾く場所を選びます。寒さにはマイナス20度近くまで耐えるので、関東平野部で防寒は不要です。
- 雨の後の乾きを見る
- 雨の翌日に候補地の土が乾き始めているかを確かめます。水たまりが残る場所は根腐れと病気の元になるので避けるか、盛り土をします。
- 風の通り道を確かめる
- 壁に囲まれて風が抜けない場所は、葉が乾かず病気が広がります。少なくとも一方向は開けた場所にします。
- 広がりを見込む
- 放任すると高さ5メートルを超えます。剪定で3メートルに抑えるとしても、隣の木や建物から2メートルは離します。
土づくり
土はあまり選びませんが、粘土質で水がたまる土は苦手です。ペーハーは6から6.5が目安で、酸性が強い畑には苦土石灰を入れます。植え穴には完熟堆肥を混ぜ、元肥(植え付け時に土へ混ぜる肥料)は緩効性の粒状肥料をひとつかみ程度にとどめます。
| 場所 | 配合の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 地植えの普通の畑土 | 掘り上げ土7・堆肥3 | 苦土石灰をひとつかみ |
| 地植えの粘土質 | 掘り上げ土5・堆肥3・軽石か鹿沼土2 | 高さ20〜30センチの盛り土に植える |
| 鉢植え | 赤玉土小粒6・腐葉土3・軽石1 | 10号鉢以上、鉢底石を厚めに |
植え付けの適期と手順
落葉している12月から3月上旬が適期です。関東では厳寒期を避けて11月下旬から12月、または2月下旬から3月上旬に植えると失敗が少なくなります。芽が動く3月中旬以降に植えると、根が付く前に葉が開いて水切れします。接ぎ木苗なので、接ぎ目を埋めないのが最大の注意点です。
- 穴を広く掘る
- 直径60センチ、深さ40センチの穴を掘り、堆肥を混ぜた土を半分戻して中央を少し高くします。
- 根を広げて置く
- 根鉢を軽くほぐし、傷んだ根や長すぎる根をはさみで切って、根を四方に広げて置きます。
- 接ぎ目を地上に出す
- 幹の下部にあるこぶ状の接ぎ目が地面より5センチほど上になる高さに合わせます。埋めると台木から芽が出て品種の枝が負けます。
- 幹を切り戻し支柱を立てる
- 土を戻して水をたっぷりやり、幹を地上60〜70センチで切り戻して枝の出る位置を低くします。支柱を立てて八の字に結びます。
切り戻しをためらう人が多いですが、切らないと上のほうにしか枝が出ず、収穫しにくい木になります。植え付け時の一回が形を決めます。
株間と鉢の大きさ
二本植える場合の株間は3〜4メートルが目安です。受粉のためには近いほうがよく、10メートル以上離すと虫が行き来しにくくなります。鉢植えでも育ち、10〜12号鉢で高さ1.5〜2メートルに抑えて実を採れますが、水切れしやすいので夏の管理が要ります。
| 容器 | 大きさ | 管理の目安 |
|---|---|---|
| 買った直後の苗 | 8〜10号鉢 | 翌冬に一回り大きく |
| 三年目以降 | 12号鉢以上 | 二年に一度、冬に根を三分の一整理して植え替え |
| 地植え | 株間3〜4メートル | 植え替えなし |
植えた年の失敗と直し方
植えた年の春に芽が出るのが遅いのは普通で、4月中旬までに芽が動けば問題ありません。心配なのは、接ぎ目の下から台木の芽が出ること、水切れで枝先が枯れること、根鉢が乾いたまま植えて活着しないことです。枝を指で曲げてしなるなら生きています。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 接ぎ目の下から勢いよく芽が出る | 台木の芽 | 見つけしだい付け根でかき取る |
| 4月末になっても芽が出ない | 根が乾いた・活着不良 | 枝を曲げてしなれば水を続ける。折れるなら植え直し |
| 夏に葉がしおれて枝先が枯れる | 水切れ | 株元に敷きわらをして週一回たっぷり水 |
| 葉が黄色く下から落ちる | 過湿 | 水を控え、翌冬に盛り土をして植え直し |
プルーンの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
プルーンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はプルーンの育て方にまとめています。
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