肥料は秋と春の二回で足りる
らっきょうは砂丘のような痩せた土でも育ちます。畑の力に任せて構わない作物なので、肥料は追肥(育ちの途中で足す肥料)を二回だけにします。多いと葉ばかり茂り、球が太りません。
植え付けのときに入れた元肥(植える前に土に混ぜておく肥料)が効いている秋のうちは、葉が伸びれば足りていると考えて構いません。追加するかどうかは葉の色を見て決めます。
| 時期 | 与えるもの | 量の目安 |
|---|---|---|
| 11月 | 野菜用の化成肥料 | 一株あたり小さじ一杯 |
| 2月下旬〜3月上旬 | 同じ化成肥料 | 一株あたり小さじ一杯 |
| 4月以降 | 与えない | 球の太りに切り替わるため |
四月を過ぎて肥料を足すと、葉が伸び続けて球が締まりません。遅れた分は次の年に回します。
水は乾いてから、株元を避けて
秋に根が張ってしまえば、露地では雨だけでほぼ足ります。畝の表面が白く乾き、指を二センチ差し込んで乾いていたら与える、という決め方にすると与えすぎを防げます。
冬から春にかけては土が乾きにくいので、水やりはほとんど要りません。逆に春の終わりに極端に乾くと球の太りが止まるので、そのころだけは畑を見て回ります。
- 朝のうちに与える
- 夕方に与えると株元が湿ったまま夜を越します。冷えと湿りが重なると腐りが出るので、朝に与えて日中に表面を乾かします。
- 畝の肩から流す
- 葉の付け根に水をためないよう、畝の側面にゆっくり流し込みます。土の中を横に伝って根まで届きます。
- 四月は乾かしすぎない
- 球が太る時期に乾くと小粒で終わります。二週間雨がないときは、一度たっぷり与えて土の芯まで湿らせます。
プランターは乾きやすい
深さ二十五センチ以上のプランターなら十分育ちます。ただし土の量が少ないぶん乾きが早く、逆に受け皿に水がたまると根が傷むので、置き場所と水の抜けを先に整えます。
プランターは雨が当たらない軒下だと乾きが一気に進みます。土の表面が白くなったら与える、という見方をしていれば水切れは防げます。冬でも土が乾けば与えます。
- 深めの容器を選ぶ
- 球が下へ伸びる余地が要ります。深さ二十五センチ以上、幅六十センチのプランターに五球から六球が目安です。
- 野菜用の土に砂を混ぜる
- 市販の野菜用の土に、川砂を二割ほど混ぜると水はけがよくなります。鉢底石も忘れずに敷きます。
- 受け皿の水を捨てる
- 水が残ると底の根が腐ります。冬でも雨のあとは受け皿を確かめ、たまっていたら捨てます。
ベランダでは南向きの日なたに置きます。日照が三時間を切ると葉が細くなり、球も小さくなります。
葉の色で足りているかを見る
肥料が足りているかどうかは、葉の色と太さで判断します。濃い緑で太く立っていれば十分、黄色く細って垂れるようなら足りていません。
葉が倒れるのは肥料が多いときだけではありません。春に急に伸びた株は自分の重さで開くことがあり、これは問題ないので、色が濃く元気なら手を出さずに置きます。
| 見た目 | 考えられること | 手の打ち方 |
|---|---|---|
| 葉が濃い緑で倒れ気味 | 肥料が多い | 追加をやめ、水も控える |
| 葉が黄色く細い | 肥料切れか根傷み | 春なら少量を足し、様子を見る |
| 葉先だけ枯れる | 乾燥か寒風 | たっぷり水を与え、株元を敷き草で覆う |
冬の寒さは自然にまかせる
らっきょうは寒さに強く、関東の平野部なら霜よけも要りません。地上部が傷んでも球は生きているので、枯れた葉を見ても掘り返さずに待ちます。
寒冷地や強い風が当たる場所では、株元に落ち葉やもみ殻を三センチほど敷いておくと、凍って持ち上がるのを防げます。春に暖かくなったら取り除きます。
- 敷き草は薄く
- 厚く積むと湿りがこもって腐りの元になります。土が見え隠れするくらいの薄さにとどめます。
- 霜柱で浮いたら押さえる
- 株が持ち上がっていたら、指で押し戻して土をかぶせます。根が切れたまま春を迎えると太りません。
- 枯れ葉は取らない
- 冬に枯れた葉は寒さよけになります。春に新しい葉が伸びてから、手で引いて取れる分だけ取り除きます。
球が太らないときの原因
掘ってみて球が細いままなら、たいてい肥料の与えすぎか、株が混みすぎているかのどちらかです。どちらも翌年の植え付けで直せます。
- 葉ばかり茂っていたなら減らす
- 肥料が多すぎた合図です。次の年は元肥を半分にし、追肥も春の一回だけにして、葉を伸ばしすぎないようにします。
- 株間が狭いなら広げる
- 十センチを切ると分球した球どうしが押し合います。次は十五センチに広げて植えます。
- 日陰なら場所を変える
- 半日陰では球が太りません。一日五時間以上日が当たる場所を選び直し、周りに背の高い作物を植えないようにします。
二年掘りは細くなるのが本来の姿です。太い球がほしいなら一年掘りに切り替えます。
らっきょうの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
らっきょうの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はらっきょうの育て方にまとめています。
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