土寄せは二回、時期で目的が違う
土寄せ(株元に土を寄せて盛ること)は、球の頭が地面から出て緑に色づくのを防ぐために行います。回数は二回で足り、それぞれ目的が違います。
十一月の一回目は霜柱で株が浮くのを防ぐための浅い土寄せ、三月の二回目は球の頭を隠すための土寄せです。どちらも三センチから五センチと薄く、何度も重ねないのがこつです。
| 時期 | 寄せる高さ | 目的 |
|---|---|---|
| 11月中旬 | 3センチほど | 冬の霜で株が浮くのを防ぐ |
| 3月上旬 | 5センチほど | 白い部分を伸ばし、緑化を防ぐ |
| 5月以降 | 行わない | 土をかけると球が腐りやすい |
球が地面から顔を出したら寄せる
らっきょうは分球しながら横へ広がり、球が地面を押し上げて顔を出します。そのままにすると日に当たって緑になり、えぐみが出て漬けても色が悪くなります。
見回りのときに株元をのぞき、白い肩が見えたら土寄せの合図です。全部の株が同時に出るわけではないので、出た株から順に寄せていきます。
- 株元の草を先に取る
- 草ごと土を寄せると、土の中で草が根を張り直します。手で抜いてから土を動かします。
- 畝の間の土を寄せる
- 移植ごてか鍬で通路側の土をすくい、株元へ寄せます。葉の分かれ目より上には土をかけません。
- 手で押さえてならす
- 寄せた土がふかふかのままだと雨で流れます。手のひらで軽く押さえ、表面を平らにならします。
葉の分かれ目まで土を埋めると、そこから腐りが入ります。かけるのは球の頭までにとどめます。
浅植えのときほど回数が要る
植え付けを三センチほどの浅植えにした畝は、分球が進むぶん球が浮きやすくなります。冬と春の二回では足りず、四月にもう一度見て回る必要が出ることがあります。
逆に六センチ以上の深植えにした畝では、球が浮きにくく回数も減ります。植え付けの深さを覚えておくと、春に何回見回ればよいかの目安になります。
- 四月に株元をのぞく
- 葉をかき分けて球の肩を見ます。白い肩が二センチ以上出ていたら、薄く土をかけて隠します。
- 五月に入ったらやめる
- 収穫が近づく時期に土をかけると、湿りがこもって腐ります。緑になった球は収穫後に外皮をむいて使います。
| 場面 | 土寄せの回数 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 浅植え・砂質の畑 | 2〜3回 | 球が浮きやすい。四月にも見る |
| 標準の深さの畑 | 2回 | 十一月と三月で足りる |
| プランター | 1〜2回 | 土を足す形で寄せる |
プランターでは土を足して寄せる
プランターは通路の土がないので、寄せる土がありません。市販の野菜用の土を袋から直接足して、球の頭を隠します。縁から二センチほど余裕を残しておくと足しやすくなります。
プランターは土が減りやすい容器でもあります。水やりのたびに表面が下がるので、土寄せのついでに全体の高さを見て、目減りした分を戻しておきます。
- 植え付け時に余白を残す
- 容器の縁まで土を入れず、二センチから三センチ低く仕上げておきます。あとで足す分の場所になります。
- 三月に土を足す
- 球の頭が見えていたら、野菜用の土を薄く広げてかぶせます。一度に厚く足さず、頭が隠れるだけにします。
- 足したあとに水を与える
- 乾いた土をかぶせただけでは根に密着しません。足したらたっぷり水を与え、土をなじませます。
若採りをねらうなら深く寄せる
葉つきのまま春に穫る若採りは、白い部分が長いほど見た目も食感もよくなります。三月の土寄せで八センチほど寄せると、白い部分が伸びます。
ただし深く寄せた株は、球が丸く太りにくくなります。若採りする列と、六月まで置く列を分けておくと、どちらも欲しい形になります。
若採りは三月下旬から四月にかけて、葉が三十センチほど伸びたころに株ごと抜いて使います。白い部分が七センチから十センチあれば、生でも辛みが強すぎません。
- 列を分けて印を付ける
- 若採りする列の端に支柱を立てておきます。土寄せの深さを変えるので、後から迷わないようにします。
- 二回に分けて寄せる
- 一度に八センチ寄せると株が倒れます。二月と三月に四センチずつ寄せると、まっすぐ伸びます。
土をかけたあとに株が傷んだとき
土寄せのあとに葉が黄色くなったり、株がぐらついたりすることがあります。多くは埋めすぎか、根を切ってしまったことが原因です。
- 埋めすぎたら掘り下げる
- 葉の分かれ目が土に隠れていたら、指で土を除いて肩を出します。そのままにすると腐りが広がります。
- 根を切ったなら水を控える
- 鍬を深く入れて根を切ったときは、しばらく水を控えて土を締めます。新しい根が出るまで二週間ほどかかります。
- 腐った株は抜き取る
- 押すとぶよぶよする株は戻りません。周りに広がる前に球ごと抜き、その穴には土を寄せておきます。
雨の直後は土が重く、寄せると固まります。表面が乾いた日を選ぶと株が傷みません。
らっきょうの土寄せに使うもの
土寄せは道具で速さが決まる作業です。株数が多いほど、手より道具のほうが早く終わります。
- くわ(平ぐわ)探す言葉「平ぐわ 家庭菜園」
- 規格の目安
- 刃幅 18cm 前後。柄は身長の 6 割くらいが振りやすい目安です。
通路の土を株元へ寄せる動きに向きます。畝立てにもそのまま使えます。
- 三角ホー探す言葉「三角ホー 土寄せ」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm。先が尖っているので、株の間へ差し込めます。
株間の狭い作物は、くわだと株を傷めます。細かいところは三角ホーのほうが確実です。
- 株数が数株なら、移植ごてでも足ります。
- 専用の土寄せ器は、畑がある程度の広さになってからで十分です。
らっきょうの収穫までのコツは作物ページに
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