掘り上げの時期は葉の色で決める
ラナンキュラスの球根は湿った土の中で夏を越せず、関東平野部では植えっぱなしにするとほぼ腐ります。花が終わって葉が黄色くなり、倒れて枯れてきたら休眠に入った合図で、このころに掘り上げます。葉が青いうちに掘ると球根が太りきっておらず、翌年の花が小さくなります。逆に梅雨に入ってからでは土の中で腐り始めます。
目安は五月下旬から六月上旬、葉の大半が枯れて株元を軽く引くと抜ける状態です。年によって梅雨入りが早いときは、葉が少し残っていても晴れ間に掘り上げ、葉を付けたまま乾かします。
| 状態 | 判断 | 対応 |
|---|---|---|
| 葉がまだ緑で立っている | 球根が太っている途中 | 水を減らして待つ |
| 葉の三分の二が黄色く倒れた | 断水の合図 | 水を止めて乾かす |
| 葉が茶色く枯れて株元が抜ける | 掘り上げの適期 | 晴れた日に掘り上げる |
| 梅雨入りしたが葉が残る | 腐りの危険 | 晴れ間に掘り、葉付きで乾かす |
掘り上げの手順
掘り上げは晴れた日の午前中に行います。鉢植えは鉢をひっくり返して土ごと出し、露地は株元から十センチほど離れた場所にスコップを入れて球根を傷めないように起こします。球根は小さく折れやすいので、土は手でほぐして落とします。水で洗うと乾きが遅くなって腐りやすいので、洗わずに土だけ落とします。
- 晴れた日に掘る
- 雨上がりの湿った土で掘ると球根に土が付いて乾きにくくなります。二〜三日晴れが続いた午前中を選びます。
- 株元から離してスコップを入れる
- 球根は株元の真下にあります。十センチほど離れた場所から起こし、球根を切らないようにします。
- 土を手で落とす
- 乾いた土を手でほぐして落とし、枯れ葉と枯れた根を取り除きます。水では洗いません。
- 腐りと傷を確かめる
- 指で押して柔らかい部分や黒ずみがあれば切り取ります。全体が柔らかいものは捨てます。
乾燥と分球
掘り上げた球根は風通しの良い日陰で二〜三週間乾かします。直射日光に当てると表面だけ硬くなって中が傷むので、軒下や室内の窓から離れた場所に新聞紙を敷いて並べます。一年育てた球根は元の球根の脇に新しい球根ができていて、自然に分かれる部分で割ると株数が増えます。無理に割ると傷から腐るので、乾いてから手で軽くひねって分けます。
- 日陰で二〜三週間乾かす
- 新聞紙の上に重ならないように並べ、ときどき裏返します。指で押して硬く、振って軽くなったら完了です。
- 自然に分かれる部分で割る
- 乾いたあと、くびれた部分を手で軽くひねって分けます。分かれないものは無理をせずそのまま保存します。
- 小さすぎる球根は捨てる
- 親指の先より小さい球根は翌年花が咲かないことが多く、腐りやすいので保存しません。
乾燥中に梅雨のじめじめが続く年は、扇風機の風を弱く当てると乾きが早まります。
夏の保存場所と入れ物
乾いた球根はネットや紙袋、穴を開けた紙箱に入れ、風通しの良い涼しい日陰で秋まで保存します。ビニール袋は湿気がこもって腐るので使いません。日本の夏は高温多湿で、物置や車庫の中は四十度を超えることがあり、球根が干からびます。玄関や北側の部屋など、家の中で涼しく風の通る場所が向いています。
| 場所 | 向き不向き | 注意 |
|---|---|---|
| 北側の部屋、玄関 | 向いている | エアコンの風が直接当たらないように |
| 風通しの良い軒下の日陰 | 向いている | 雨が吹き込まないか確かめる |
| 物置、車庫 | 不向き | 高温で干からびる |
| 冷蔵庫の野菜室 | 可能だが結露に注意 | 紙袋に入れ、乾燥剤を添える |
保存中に腐る・干からびるときの原因
秋に袋を開けたら球根がかびていた、小さく硬く干からびていたという失敗は、乾燥の不足か保存場所の高温が原因です。乾燥が足りないと梅雨の湿気でかびが出ます。逆に直射日光や物置の高温で完全に干からびた球根は、秋に吸水させても戻りません。月に一回は袋を開けて状態を確かめる習慣にします。
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 表面に白いかび | 乾燥不足、湿気 | かびを拭き取り、再び乾かす |
| 黒く柔らかい | 乾燥前から腐っていた | 廃棄、他の球根にうつる前に取り除く |
| 小さく硬く軽い | 高温で干からびた | 秋に吸水して戻らなければ廃棄 |
| 虫の食害 | 袋に虫が入った | ネットに移し、涼しい場所へ |
翌年の植え直しと世代交代
十月に涼しくなったら、保存した球根を取り出して吸水させ、新しい土に植えます。同じ土を使い回すと病気が出やすいので、鉢植えは土を替え、露地は場所を変えます。二年目、三年目と繰り返すと球根が小さくなって花数が減るので、三年ほどで新しい球根を買い足して世代交代させると、毎年安定して咲かせられます。
- 十月中旬に取り出して選別
- 硬くて重い球根を選び、かびや腐りのあるものは除きます。小さすぎる球根は捨てます。
- 新しい土で植える
- 吸水させたあと、新しい草花用培養土に浅植えします。去年の鉢の土は使い回しません。
- 三年で買い足す
- 花が小さくなってきたら新しい球根を買い足し、古い球根と混ぜて植えます。買った球根は品種名を札に書いておくと、翌年の選別で迷いません。
ラナンキュラスの冬越しに使うもの
寒さそのものより、凍って溶けるのを繰り返すことで傷みます。土を凍らせないことが目的です。
- バーク堆肥・腐葉土(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に 3〜5cm の厚さで敷きます。
- 数量の目安
- 株元の直径 40cm 分で 5L 前後。
土に布団をかけるのと同じです。春には鋤き込めば土壌改良材にもなり、片付けが要りません。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 防寒 べたがけ」
- 規格の目安
- 目付 20〜30g/㎡。厚いほど保温しますが、光も遮ります。
かけたまま水をやれて、日中の光も通します。ビニールと違い、内側が蒸れません。
- 鉢用の断熱材探す言葉「発泡スチロール 鉢 保温」
- 規格の目安
- 発泡スチロールの箱か、鉢を包むプチプチ。
鉢は地面より先に凍ります。地面に直に置くか、鉢ごと包むかで越冬できるかが変わります。
- 球根の保存ネット探す言葉「球根 保存 ネット袋」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋。
寒さに弱い球根は掘り上げて越冬させます。風の通るところに吊るし、密閉しません。
- 耐寒性のある宿根草は、地上部が枯れても根は生きています。掘り上げずに株元を覆うだけで足ります。
- ビニールで覆いっぱなしにすると、晴れた日に蒸れます。不織布のほうが失敗しません。
ラナンキュラスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラナンキュラスの育て方にまとめています。
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