症状から見分ける
ラナンキュラスに出るトラブルは、球根の腐り、花やつぼみのかび、新芽の虫、葉の白い粉の四つがほとんどです。株を見るときは、株元の土の湿り具合、花の付け根、新芽の先、葉の裏の順に確かめると、当てはまる症状が見つかります。まず表で見当をつけ、それぞれの節で対応します。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の一手 |
|---|---|---|
| 株全体がしおれ、株元が黒い | 球根の腐り、過湿 | 掘り上げて確かめ、腐りは廃棄 |
| 花やつぼみが茶色く腐る | 灰色かび病 | 花がらを取り、雨を避ける |
| 新芽やつぼみに小さな虫 | アブラムシ | つぶすか水で流す |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 病葉を取り、風通しを良くする |
| 葉に穴、糸を引く | ヨトウムシ、ハマキムシ | 見つけ次第捕殺 |
| 葉が縮れて黄色い斑 | ウイルス病 | 抜き取り、アブラムシを防ぐ |
球根の腐りは過湿が原因
ラナンキュラスでもっとも多い失敗が球根の腐りです。吸水を急いだ、植え付け後に水をやりすぎた、受け皿に水をためたのどれかが原因で、葉が急にしおれて株元を触ると柔らかくなっています。腐りは元に戻せないので、予防が全てです。水はけの良い土、浅植え、午前中の控えめな水やりを守ります。
腐りやすさは品種や球根の大きさでも変わります。大きくて硬い球根ほど体力があり、多少の過湿にも耐えますが、小さな分球は少しの湿気で傷みます。小さい球根ほど水を控えめにするのが目安です。
- しおれたら株元を触る
- 水をやっても戻らないしおれは球根の腐りを疑います。株元を指で押して柔らかければ掘り上げて確かめます。
- 腐った部分を切り取る
- 一部だけ腐っているなら、その部分を清潔なナイフで切り取り、切り口を一日乾かしてから新しい土に植え直します。
- 全体が柔らかければ廃棄
- 球根全体が黒く柔らかいときは助かりません。土ごと捨て、同じ土を使い回さないようにします。
腐った球根の土には菌が残ります。鉢植えなら土を替え、露地なら翌年は別の場所に植えます。
灰色かび病は花がらから広がる
三月から四月の雨が続く時期に、終わった花が茶色く腐って灰色のかびが生えることがあります。花弁が薄くて水を含みやすいラナンキュラスは特にかかりやすく、しおれた花がらから健全なつぼみへと移ります。花がら摘みをこまめに行い、開花期の鉢は雨の当たらない軒下に置くことが最大の予防です。
- 雨の前後に花がらを取る
- 雨が降る前と上がった後に、色あせた花や傷んだ花弁を全て取り除きます。株元に落ちた花弁も拾います。
- かびの出た茎は深めに切る
- 茶色くなった花の下、健全な部分まで花茎を切り戻し、切った部分は袋に入れて捨てます。
- 広がるなら草花用の殺菌剤
- 複数の株に出たら草花用の殺菌剤を葉と花に散布します。散布は晴れた日の午前中に行います。
アブラムシは新芽とつぼみに集まる
二月から四月、つぼみが上がる時期に新芽やつぼみの付け根へ緑や黒のアブラムシが群がります。放置すると花弁が縮れて開かず、ウイルス病を運んで葉が縮れます。数が少ないうちに指でつぶすか、霧吹きの水で洗い流します。毎朝つぼみの付け根を見る習慣があれば大発生しません。
- 朝につぼみの付け根を見る
- つぼみの付け根と葉の裏を毎朝確かめ、数匹のうちに指でつぶします。数が増えてからでは花弁が縮れて開かなくなるので、早さが肝心です。
- 石けん水や牛乳で窒息させる
- 群がっている部分に霧吹きで牛乳や薄い石けん水をかけ、乾いたら水で洗い流します。草花用の殺虫剤でもかまいません。
- 縮れた葉はウイルスを疑う
- 葉が縮れてモザイク状の黄色い斑が出た株は治りません。他の株にうつる前に抜き取って処分します。
うどんこ病と虫食いの手当て
四月に乾燥した日が続くと、葉に白い粉をふいたようなうどんこ病が出ることがあります。密植して風通しが悪いと広がるので、混み合った葉を間引き、病葉は早めに取り除きます。葉に穴があいて糸を引いているときはヨトウムシやハマキムシで、葉の裏や巻いた葉の中に隠れています。見つけ次第捕殺します。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉の表に白い粉 | うどんこ病、乾燥と密植 | 病葉を取り、重曹水五百倍を散布 |
| 葉に不規則な穴 | ヨトウムシ | 夜に見回り捕殺、株元の土も探す |
| 葉が巻いて糸を引く | ハマキムシ | 巻いた葉ごと取り除く |
| 新葉が小さく縮む | ハダニ、乾燥 | 葉裏に水をかけ、湿度を上げる |
病気ではない生理障害の見分け
冬に葉が赤紫になる、四月下旬に下葉から黄色く枯れる、暖かい日に花が急に開いて数日で終わるといった現象は病気ではなく、寒さや暑さ、季節の進みによるものです。手当てをしても変わらないので、季節の姿として受け入れます。四月下旬以降の黄変は休眠へ向かう合図で、ここから水を減らして球根を太らせる管理に入ります。
| 見た目 | 時期 | 判断 |
|---|---|---|
| 葉が赤紫 | 12月〜2月 | 寒さの反応、春に緑へ戻る |
| 下葉から黄変して倒れる | 4月下旬〜5月 | 休眠の合図、水を減らす |
| 花が数日で終わる | 4月中旬以降の暖かい日 | 高温のため、軒下の涼しい場所へ |
| 茎が長く葉がまばら | 冬の日照不足 | 徒長、来年は日当たりへ |
ラナンキュラスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラナンキュラスの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。