水やりは鉢と地植えで別物
鉢のバラは根が使える水の総量が決まっているので、夏は1日1回から2回が普通です。地植えは根が広がって自力で水を探せるため、植えて2年を過ぎたら日照りの時だけで足ります。同じ作物として扱うと必ずどちらかを失敗します。
与えるときは鉢底から流れ出るまでたっぷりと出します。少量を何度も与えると鉢の上半分だけが湿り、下の根が乾いたまま死んでいきます。
| 条件 | 頻度 | 1回の量 |
|---|---|---|
| 鉢の夏 | 朝1回、猛暑は夕も | 鉢底から流れるまで |
| 鉢の春秋 | 土の表面が乾いたら | 鉢底から流れるまで |
| 鉢の冬 | 3日から1週間に1回 | 土全体が湿る程度 |
| 地植え | 晴天が1週間続いたら | 株元に10リットル前後 |
土の乾きは表面ではなく、指を第二関節まで挿して確かめます。表面が白くても内部が湿っていることがよくあります。
施肥は年4回の型で覚える
バラの施肥は回数を増やすより、時期の意味を押さえるほうが効きます。休眠中にゆっくり効く元を入れ、芽出しで押し、花のあとに回復させ、秋の花へ向けて仕上げるという4つの役割です。
| 時期 | 呼び名 | ねらい |
|---|---|---|
| 12月から2月 | 寒肥 | 有機質をゆっくり効かせ春の土台を作る |
| 3月 | 芽出し肥 | 動き始めた芽に速効性で勢いを付ける |
| 6月 | お礼肥 | 一番花で使った体力を戻す |
| 8月下旬から9月 | 秋の追肥 | 夏剪定に合わせ秋の花を作る |
真夏の高温期に濃い肥料を入れると根が傷みます。7月から8月の盛りは施肥を止め、水と日陰の管理に集中します。
鉢の施肥は薄く回数を分ける
鉢は土の量が少なく、水やりのたびに養分が流れ出ます。地植えと同じ量を一度に入れると濃度障害を起こすので、量を減らして回数で補うのが基本になります。
- 固形は月に一度
- 鉢のふちに沿って置き肥を置き、翌月に古いものを取り除いて新しくします。株元に寄せると根を傷めます。
- 液体は10日に一度
- 生育期は規定より薄めた液体肥料を水やり代わりに与えます。乾いた土に濃い液を入れると根が焼けます。
- つぼみが見えたら
- 窒素を控えてリン酸とカリの比率が高いものへ切り替えます。花色が濃くなり、茎がしっかり立ちます。
- 止める合図
- 10月の花が終わったら施肥を打ち切ります。遅くまで効かせると枝が充実せず、寒さで傷みやすくなります。
花がら切りは切る位置がすべて
咲き終わった花をそのままにすると株は種を作ろうとして次のつぼみを止めます。切る位置を誤ると次の枝が細くなるので、花の直下ではなく、しっかりした葉のところまで下げて切ります。
- 5枚葉の上で切る
- 茎を下へたどり、小葉が5枚そろった葉の少し上で切ります。3枚葉の位置で切ると出る枝が細く、つぼみが付きにくくなります。
- 外を向いた葉を選ぶ
- 付け根の芽が外を向いている5枚葉を選びます。次に伸びる枝が外へ出て、株の内側が混みません。
- 房咲きは房ごと
- 房で咲く品種は一輪ずつ摘まず、全部咲き終わってから房の付け根の下まで下げて切ります。
- 秋の最後は残す
- 10月下旬以降の花は切り戻さず咲かせきります。切ると新しい芽が動き、冬に入って傷みます。
実を楽しむ品種は花がらを残します。実が付くと株は消耗するので、翌春の花数が減ることを承知のうえで選びます。
シュートの扱いで株が変わる
株元から突然太く伸びる枝はシュートと呼ばれ、これが翌年以降の主役になります。扱いを知らずに切ってしまうと株は更新できず、古い枝だけが残って年々花が小さくなります。
- 見分ける
- 株元近くから既存の枝より明らかに太く、赤みを帯びて勢いよく立つ枝です。葉も大きく、他の枝と質感が違います。
- 先端を止める
- 高さが出て蕾が見えたら、その蕾ごと先を摘みます。伸びるのをやめて枝の中身が詰まり、太いまま充実します。
- 支柱で守る
- 若いシュートは柔らかく、風と自分の重さで付け根から裂けます。伸びている間は必ず支柱に添えて留めます。
- 古い枝を抜く
- 新しいシュートが育った年の冬に、皮が灰色に荒れた古枝を根元から抜きます。これで株が世代交代します。
夏を越させる管理
真夏のバラは生育を落として耐える時期です。この時期に無理に咲かせたり肥料で押したりすると、秋の花と翌年の枝の両方を失います。守りに徹する期間だと決めておきます。
- 鉢を地面から離す
- 照り返しで鉢の中が高温になり根が傷みます。台に載せて風を通し、鉢の側面に直射が当たらないよう工夫します。
- つぼみを摘む
- 真夏の花は小さく傷みやすいうえ株を消耗させます。つぼみのうちに摘み、葉を作ることへ力を回します。
- 葉を落とさせない
- 夏に葉を失った株は秋に立ち上がれません。水切れと病気に注意し、とにかく緑の葉を保つことを最優先にします。
- 午後だけ日陰にする
- 西日が強い場所は遮光(日ざしを布などでやわらげること)の布や簾で午後の光を弱めます。朝の光は残すので、花数への影響はほとんど出ません。
元気がないときの原因の切り分け
同じ「葉が黄色い」でも、水のやりすぎと肥料切れと根詰まりでは手当てが逆になります。鉢の重さ、葉が落ちる位置、枝の伸び方の三点を先に見てから決めると回り道をしません。
- 水と肥料を同時に変えない
- 二つ同時に変えるとどちらが効いたか分かりません。まず水やりだけを直し、二週間見てから肥料を考えます。
- 夏の弱りは休ませる
- 真夏に弱った株へ肥料を足すと根を傷めます。花を切って半日陰に移し、涼しくなってから立て直しにかかります。
- 根を疑うのは最後
- 鉢から抜く作業は株に負担がかかります。置き場所と水やりを直しても戻らないときだけ、冬を待って根を確かめます。
| 症状 | 疑うこと | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 下葉から黄色く落ちる | 肥料切れか根詰まり | 鉢底の根と最後に与えた日を見る |
| 葉がしおれて戻らない | 水切れか根の傷み | 鉢を持ち上げて重さと湿りを見る |
| 新芽が細く花が小さい | 日照不足か鉢が小さい | 日の当たる時間を実際に数える |
| 株元から枝が出ない | 株が消耗している | 花数と葉の量を前年と比べる |
枝の枯れ込みが株元まで進み、幹の断面が茶色い株は戻りません。同じ土に植え替えず、原因を確かめてから次を選びます。
バラの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
バラの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はバラの育て方にまとめています。
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