植え付けの適期は春と秋
根が動きやすい4月から6月と、9月下旬から10月が適期である。真夏の植え付けは根が水を吸えないまま葉が蒸散し、真冬は根が伸びないうちに凍結に当たるため、どちらも活着率が落ちる。
苗は茎の下部まで葉が付き、株元がぐらつかないものを選ぶ。下葉が茶色く落ちている苗は、すでに過湿か根詰まりを起こしている可能性が高い。
| 地域 | 春の適期 | 秋の適期 |
|---|---|---|
| 暖地 | 4月上旬から6月 | 9月下旬から10月下旬 |
| 中間地 | 4月中旬から6月 | 9月下旬から10月中旬 |
| 寒冷地 | 5月から6月 | 9月中(鉢植えが無難) |
好むのは乾いた弱アルカリの土
原産地の地中海沿岸は雨が少なく石灰質の土壌で、日本の畑土とは条件が逆である。酸性に傾いた土では生育が鈍り、葉色が薄くなる。ペーハー6.0から7.5を目安に、酸性なら苦土石灰で矯正する。
- 石灰は植え付けの前に入れる
- 地植えでは植え付け2週間前に、1平方メートルあたり100グラム前後の苦土石灰を混ぜて耕す。直前に入れると根が傷むので間を空ける。
- 腐葉土は控えめにする
- 保水力の高い有機物を大量に入れると、梅雨に土が締まって根腐れする。改良は水はけの改善を主眼にし、堆肥は少量にとどめる。
- 粗い資材で隙間をつくる
- 川砂やパーライト、軽石小粒を全体の二割から三割混ぜる。指で押して塊にならず、ほぐれる状態が目安である。
石灰は一度に大量に入れない。過剰にアルカリへ振ると鉄やマンガンが効かず葉が黄化する。
鉢植えの用土と鉢選び
- 配合は水はけ優先
- 培養土6、川砂または軽石小粒3、くん炭1程度が扱いやすい。市販のハーブ用土をそのまま使う場合も、砂を二割足すと梅雨を越しやすい。
- 鉢底は粗い材で塞がない
- 鉢底石を厚く敷くより、用土全体を粗くするほうが効く。鉢底ネットと軽石を一層だけ入れ、有効な土の深さを確保する。
- 苗の号数の一回り上に
- 9センチポットの苗なら5号前後の鉢に植える。いきなり大鉢に植えると乾かない土の量が増え、根が回る前に傷む。
- 植え付けは浅めに
- 根鉢の肩が用土の表面と同じか、わずかに高くなるように植える。深植えは株元が湿り続け、地際から枯れる原因になる。
地植えの場所選び
日当たりと風通しが最優先で、一日6時間以上日が当たる場所を選ぶ。半日陰でも枯れはしないが、枝が徒長(間のびして弱く伸びること)して香りが薄くなり、蒸れによる枝枯れが出やすくなる。
- 低い場所を避ける
- 雨のあと水が溜まる窪地は不向き。どうしてもそこしかない場合は、高さ15から20センチの盛り土をして畝状に植える。
- 建物の南面や壁際が向く
- 照り返しで乾きやすく、冬は放射冷却が緩む。ただし壁に密着させると風が抜けないので、20センチ以上離す。
- 将来の大きさで間隔を取る
- 立性は株間50から60センチ、匍匐性は横に1メートル近く広がる。詰めて植えると数年で通路が塞がり、内部が蒸れる。
芝生や水を多く要する草花の隣は避ける。周囲の水やりの影響で、株元が常時湿る状態になりやすい。
植え付け後の一か月
- 最初の水はたっぷり
- 植え付け直後だけは、鉢底や周囲から水が抜けるまで与えて根と土を密着させる。ここで水が足りないと根鉢と周囲の土が離れたままになる。
- その後は乾いてから
- 活着までの2週間ほどは土の表面が乾いたら与え、以降は乾燥ぎみに切り替える。常に湿らせると根が浅く広がり、乾燥に弱い株になる。
- 肥料は与えない
- 元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)が入っていれば追肥(育てている途中で足す肥料)は不要である。活着前に肥料を効かせると新芽だけが軟弱に伸び、暑さや寒さで傷みやすくなる。
- 摘芯で枝数を増やす
- 活着を確認したら先端を2から3センチ摘む。分枝が促され、株元がすかすかにならない骨格ができる。
うまくいかないときの見分け
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 下葉から茶色く枯れる | 過湿か深植え | 水やりを止め、浅く植え直す |
| 葉色が薄く伸びない | 酸性土か日照不足 | 石灰で矯正、日向へ移す |
| 葉先だけ白っぽい | 乾かしすぎか根詰まり | 鉢を大きくし用土を更新 |
ローズマリーは弱った理由が水のやりすぎであることが多い。枯れかけたら、まず与える回数を減らす。
植え替えの間隔と進め方
鉢植えは根がよく回るため、二年に一度を目安に植え替える。放置すると用土が痩せて水を弾き、たっぷり与えたつもりでも鉢の中心まで濡れない状態になる。
- 適期は3月から4月
- 根が動き出す直前が最も傷みにくい。秋に行う場合は10月中に終え、冬までに根を張らせる。真夏と真冬は避ける。
- 古い土を三分の一落とす
- 根鉢の肩と底の土を軽くほぐして落とす。全部落とすと根が乾いて活着に失敗するので、外周だけにとどめる。
- 黒く傷んだ根を切る
- 白い根は残し、黒く柔らかい根は切り取る。過湿で傷んだ根を残すと、新しい用土でも同じことが繰り返される。
- 植え替え後は水を控える
- 切った根から水が入るため、直後にたっぷり与えたあとは一週間ほど控えめにし、明るい日陰で養生させる。
植え替えと強い剪定を同時に行わない。根と枝の両方を一度に減らすと、回復に一シーズンかかる。
ローズマリーの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ローズマリーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はローズマリーの育て方にまとめています。
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