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ライ麦の月別の作業

ライ麦の月別の作業|秋まきから翌年六月の収穫までを一覧にする

ライ麦の栽培イメージ

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ライ麦は十月から十一月にまいて翌年六月に刈る、八か月の作物です。月ごとの作業と、緑肥にする場合の違いを表にまとめました。

月別のやることカレンダー

関東の露地栽培を目安にした一覧です。ライ麦は秋にまいて冬を越し、春に伸びて初夏に実ります。作業は冬の麦踏み(芽を足で踏むこと)、二月の追肥、六月の収穫と乾燥に集中し、それ以外の月はほとんどすることがありません。

まいた日、穂が出た日、刈った日を毎年記録しておくと、翌年の計画がそのまま立ちます。穂が出てから刈るまでは四十日から五十日で安定しています。

霜柱と梅雨入りが作業の区切りになります。霜柱が立ち始めたら麦踏みを始め、茎が立ち上がる三月までに追肥と土寄せを終え、梅雨入り前後の晴れ間に刈るのが理想の流れです。

作業目安
10月上旬畑の準備堆肥を混ぜて耕す。石灰は不要
10月中旬〜11月種まきすじまき二センチ間隔。踏んで密着
12月〜2月麦踏み晴れた日に二回から三回
2月上旬〜中旬追肥と土寄せ葉色を見て量を決める
4月草取り、緑肥なら刈り取り穂が出る前に刈って鋤き込む
5月出穂、支柱と紐穂が出たら倒伏に備える
6月中旬〜下旬収穫と乾燥穂が黄色く実が固くなったら刈る
7月脱穀と保存梅雨明けに干して脱穀

寒冷地と暖地の日程のずれ

ライ麦は麦類でいちばん寒さに強く、北海道でも秋まきで越冬します。寒冷地は十月上旬までにまいて、雪の下で越冬させ、七月上旬に刈ります。暖地は十一月いっぱいまでまけて、六月上旬には刈れます。

どの地域でも、穂が出てから刈るまでが四十日から五十日です。梅雨入りの前に刈れるかどうかが収穫の成否を分けるので、暖地では早めにまいて五月中に穂を出させます。

地域種まき収穫
寒冷地9月下旬〜10月上旬7月上旬〜中旬
関東平野部10月中旬〜11月上旬6月中旬〜下旬
暖地10月下旬〜11月6月上旬〜中旬

まき時から逆算した畑の準備

夏野菜の跡地をそのまま使えます。九月に夏野菜を片づけたら、まく二週間前までに十五センチほど耕しておきます。肥料は残りものだけで足りることが多く、堆肥を一平方メートルに一キロ混ぜる程度にします。元肥(前もって入れる肥料)を多く入れると春に倒れます。

種は前年に穫った実をそのまま使えます。ライ麦は他の株の花粉で実る麦なので、近くに別の品種があると混じりますが、家庭菜園なら気にするほどではありません。買う場合は緑肥用の種でも実は穫れます。買うなら、まく月の一か月前には手に入れておきます。

九月に跡地を片づける
夏野菜の残りを抜き、根を取り除きます。マルチを剥がして畝を崩し、残った支柱や紐も片づけます。病気の出た株は畑に残さず処分します。
二週間前に耕す
堆肥一キロを混ぜて十五センチ耕します。低い畑なら高さ十センチの畝を立て、水はけを確かめます。
種を用意する
一平方メートルに十グラムが目安です。前年の実を使うなら、水に浮かべて沈んだものだけを乾かして使います。浮いた実は中身が入っていないので捨てます。

出穂から収穫までの見どころ

四月下旬から五月上旬に、茎の先端から穂が出ます。ライ麦の穂は小麦より長く、のぎ(穂の先の細い毛)が長く伸びます。花は目立たず、穂が出て一週間ほどで花粉が飛びます。六月に入ると穂が黄色く変わり、実が固まったら刈り時です。

梅雨入りと収穫が重なるのがライ麦の難しさです。穂が黄色くなったら天気予報を見て、二日以上晴れが続くタイミングで刈ります。刈った穂は雨に当てずに干します。

五月の穂が出る時期には、倒伏に備えて畝の両側に支柱を立てて紐を張ります。この一か月と六月の収穫が一年でいちばん手をかける時期で、それ以外の月は草取り程度で済みます。

穂が出たら日付を記録
出穂の日から四十日から五十日後が収穫の目安です。記録しておくと刈り時を見逃しません。
六月に入ったら毎週見る
穂の色と実の固さを週に一回確かめます。穂が黄色く、実を爪で押しても凹まなければ刈ります。
晴れ間に刈り切る
梅雨に入っても、二日晴れが続く日を選んで一気に刈ります。穂が雨に濡れ続けると実がかびます。

予定どおりに進まないときの立て直し

まき時を逃した、春に穂が出ない、収穫が梅雨にかかった。ライ麦は生育期間が長いので、遅れをどこまで取り戻せるかを表にしました。実を穫るのをあきらめて緑肥に切り替える判断も含めます。

状態原因立て直し
十二月に入ってもまいていないまき時を逃した十二月中なら緑肥用として密にまく
五月になっても穂が出ない春まきか寒さ不足穂は出ない。緑肥として刈って鋤き込む
穂が黄色いのに雨が続く梅雨との重なり晴れ間に刈り、軒下で扇風機を当てて乾かす
穂は出たのに実が入らない開花期の長雨か倒伏翌年は早めにまいて五月中に開花させる

ライ麦の栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

ライ麦の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はライ麦の育て方にまとめています。

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