咲いたその日の朝に摘む
サフランの花は一日から二日でしぼみます。咲いた朝、花びらが開いてめしべが見えたら、その日のうちに摘みます。雨に当たると赤い色素が流れ、日が高くなると香りが飛ぶので、朝の涼しいうちが最も品質がよくなります。
一輪から採れるめしべは三本で、乾燥すると重さは約七ミリグラム。十球で二十輪から三十輪咲くとして、小さじ一杯に満たない量です。少量でも料理数回分の香りがあるので、家庭では十球から二十球で十分楽しめます。
| 花の状態 | 見た目 | 判断 |
|---|---|---|
| つぼみ | 紫の筒状で閉じている | まだ待つ。翌朝に開く |
| 開いた当日 | 花びらが開き、赤いめしべが三本見える | この日に摘む |
| 二日目以降 | 花びらがしおれ、めしべが茶色っぽい | 香りが落ちる。早めに摘む |
一つの花から採れるめしべは三本で、乾かすとひとつまみにもなりません。二十株から三十株で一回の料理に使う量が採れる計算なので、花の数を記録しておくと来年の植え付け数の目安になります。
花ごと摘んで室内でめしべを抜く
屋外でめしべだけを抜こうとすると、風で飛んだり指で潰したりします。花を茎の付け根から摘み取り、室内の明るい場所で落ち着いてめしべを抜くほうが確実です。摘んだ花は皿に並べて、その日のうちに処理します。
花を開くと、中心に黄色いおしべが三本と、赤い糸のようなめしべが三本あります。採るのは赤いめしべだけで、黄色いおしべは香りがなく混ぜると品質が落ちます。めしべの根元は白から黄色になっているので、赤い部分だけを使います。
- 花を付け根から摘む
- 花の下を指でつまみ、ひねるように摘みます。土なし栽培なら球根を傷めないように、花だけを引き抜きます。
- 花びらを開いてめしべを見つける
- 花びらを指で左右に開き、中心の赤い糸を探します。三本が根元でつながっていることが多いです。
- 赤い部分をつまんで抜く
- 赤いめしべの根元をピンセットか爪でつまみ、そっと引き抜きます。黄色いおしべは残します。
- 根元の白い部分を切る
- めしべの根元が白や黄色になっていたら、その部分を爪で切り落とします。赤い部分だけが香辛料になります。
サフランは少量を料理の香り付けに使う香辛料です。一度に大量に食べるものではなく、妊娠中は使用を控えるよう言われています。
乾燥は日陰で二日から三日
抜いためしべは、キッチンペーパーの上に重ならないように並べ、風通しのよい日陰で二日から三日乾かします。日光に当てると色があせ、湿気が残るとカビが出ます。指で触ってパリッと折れるようになれば乾燥完了です。
急ぐなら、密閉容器に乾燥剤と一緒に入れて一日置く方法もあります。オーブンや電子レンジは温度が高すぎて香りが飛ぶので使いません。乾燥後は重さが元の五分の一ほどになります。
- 紙の上に重ねずに並べる
- キッチンペーパーか和紙の上に、めしべ同士が触れないように並べます。皿やざるの上に置きます。
- 日陰で二日から三日
- 直射日光の当たらない風通しのよい室内に置きます。湿度の高い日は扇風機の弱い風を当てると乾きが早まります。
- パリッと折れたら完了
- 指で軽く触って曲がらずに折れれば乾いています。しなるならもう一日置きます。梅雨や湿った日は乾きが遅いので、日数より手触りで判断します。
乾燥中は香りが強く立ちます。台所の熱気や湿気が届かない部屋を選びます。
密閉して光を避けて保存する
乾いためしべは小さな密閉瓶に入れ、光の当たらない涼しい場所で保存します。香りは一年ほど持ちますが、少しずつ弱くなるので早めに使い切ります。冷蔵庫に入れるなら、出し入れの結露を防ぐために小分けにします。
使うときは数本をぬるま湯か料理の煮汁に十分ほど浸して色と香りを出してから加えます。乾いたまま入れると色が均一に出ません。料理一回分は二人前で五本から十本が目安です。
| 用途 | 使う量の目安 | 使い方 |
|---|---|---|
| 炊き込みご飯(2合) | 10〜15本 | ぬるま湯大さじ2に10分浸して炊く |
| スープ・煮込み(2人前) | 5〜10本 | 煮汁に直接入れて10分 |
| お茶 | 3〜5本 | 熱湯を注いで5分置く |
収穫と乾燥でつまずいたときの手当て
めしべが短い、色が薄い、乾燥中に黒くなった。収穫と乾燥の失敗は摘む時期と乾かし方で説明できます。原因を確かめて、次の花から直します。
- めしべが茶色くて香りが弱い
- 摘み遅れです。花が開いた朝に摘み、その日のうちに乾燥に入ります。曇りの日でも当日に摘みます。
- 乾燥中に黒ずんだ
- 湿気が残って傷みました。並べ直して風を当て、黒くなったものは捨てます。次回は重ねずに広げます。
- 赤い色が出ない
- 黄色いおしべが混ざっているか、日光に当てて色があせました。おしべを除き、乾燥は必ず日陰で行います。
- 花が雨で傷んだ
- 雨に当たると色素が流れます。開花期は鉢を軒下に移すか、花が開いた朝に雨が降る前に摘みます。
サフランの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
サフランの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はサフランの育て方にまとめています。
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