球根は大きいものほど花が多い
サフランは球根の大きさで花の数がほぼ決まります。周囲が八センチ以上、重さが十グラム以上の大球なら一球から二輪から三輪咲きますが、小さい球根は一輪か、咲かないこともあります。買うときは手に取って重みと固さを確かめます。
球根の表面が柔らかい、カビが出ている、底の根の出る部分が黒い。こうした球根は避けます。八月上旬から園芸店に並び、早いうちほど大きい球根が選べます。植え付けまでは風通しのよい日陰で保管します。
| 球根の大きさ | 花の数の目安 | 向き |
|---|---|---|
| 周囲8センチ以上(10グラム以上) | 2〜3輪 | 初めての人向き。確実に咲く |
| 周囲6〜7センチ | 1輪 | 翌年に大きく育てる |
| 周囲5センチ以下 | 咲かないことが多い | 分球した小球。育成用 |
植え付けは八月下旬から九月中旬
サフランは秋に根と芽を伸ばして十一月に咲き、冬の間に葉を茂らせて春に休眠に入ります。関東なら八月下旬から九月中旬に植えると、十月に芽が伸びて十一月上旬から中旬に咲きます。九月末を過ぎると開花が遅れ、花が小さくなります。
植える深さは球根の高さの二倍、五センチから七センチほどにし、間隔は五センチから十センチ取ります。鉢なら五号鉢に三球、六号鉢に五球が目安です。庭植えでは水はけのよい場所を選び、水のたまる場所は避けます。
- 水はけのよい土を用意する
- 市販の草花用の培養土に、鹿沼土か軽石を二割ほど混ぜます。鉢底には鉢底石を三センチ敷きます。
- 深さ五センチから七センチに植える
- 球根のとがったほうを上にして、球根の高さの二倍の深さに置きます。深すぎると花が土の中で終わり、浅いと倒れます。
- 間隔は五センチから十センチ
- 五号鉢に三球、六号鉢に五球を目安に、球根同士が触れないように並べます。庭植えは十センチ間隔です。
- 植えたら一度たっぷり水をやる
- 植えたあとに鉢底から流れるまで水をやり、その後は芽が出るまで表面が乾いたら与える程度にします。
サフランに似た「イヌサフラン(コルチカム)」は強い毒があり、球根も花も食べられません。めしべを食用にするなら、必ずサフラン(クロッカス・サティバス)と表示された球根を買います。
土なしで室内でも咲かせられる
サフランの球根は花を咲かせる養分を自分の中に蓄えているので、土に植えなくても花が咲きます。浅い皿や箱に球根を並べて、明るい室内に置くだけで十一月に花が咲き、めしべが採れます。土で汚れず、雨で花が傷まない利点があります。
ただし土なしで咲かせた球根は養分を使い切って小さくなるので、花が終わったらすぐに土に植えて葉を育てます。来年も咲かせたいなら、花後の植え付けを忘れないことが大切です。
- 皿や箱に球根を並べる
- 浅い皿や紙の箱に、球根のとがったほうを上にして並べます。重ねず、触れ合わない程度に間を空けます。
- 明るく涼しい室内に置く
- 直射日光の当たらない明るい窓辺に置きます。暖房の風が当たると花がすぐしぼむので、涼しい場所を選びます。
- 水は与えない
- 土なしの間は水をやりません。芽が伸びて十月下旬から十一月に花が咲きます。開花中も水は不要です。
- 花が終わったらすぐ土に植える
- 最後の花を摘んだら、その日のうちに鉢か庭に植えて水をやります。葉が伸びて球根が太り直します。
庭植えは水はけと日当たりで場所を選ぶ
庭植えなら一度植えると三年から四年は植えっぱなしにできます。冬から春に葉が茂る時期に日がよく当たり、夏に水がたまらない場所を選びます。落葉樹の下は冬に日が当たり夏は日陰になるので向いています。
粘土質の土なら、腐葉土と軽石を混ぜて水はけをよくし、少し高く盛った畝に植えます。梅雨と夏の雨で球根が腐るのが庭植えの一番の失敗なので、水はけを最優先にします。
- 冬に日が当たる場所を選ぶ
- 冬の午前中に日が当たる場所を見て決めます。建物の北側は葉が育たず、翌年の花が減ります。
- 腐葉土と軽石を混ぜて高くする
- 深さ二十センチまで耕し、腐葉土を三割、軽石を一割混ぜて、周りより五センチほど高く盛ります。
- 十センチ間隔で深さ七センチ
- 球根を十センチ間隔、深さ七センチに植えます。植えた場所が分かるように支柱か札を立てておきます。
植え付けでつまずいたときの切り分け
芽が出ない、芽は出たが花が咲かない、球根が腐った。植え付けの失敗は球根の大きさと水の量でほぼ決まります。掘り上げて球根を見れば原因が分かります。
- 十月末になっても芽が出ない
- 球根を掘って確かめます。固くて根が出ていれば遅れているだけです。柔らかく腐っていれば水のやりすぎで、その球根は捨てます。
- 葉だけ出て花が咲かない
- 球根が小さかったか、植え付けが遅れました。そのまま葉を育てて球根を太らせ、来年に期待します。
- 花が土の中で終わった
- 深く植えすぎです。掘り上げて浅く植え直すか、来年は深さ五センチにします。葉が出ている株を動かすなら、根を切らないよう周りから広く掘ります。
- 球根が腐った
- 水はけの悪い土か、植えてからの水のやりすぎです。残った球根を掘り上げ、乾いた新しい土に植え直します。
サフランの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
サフランの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はサフランの育て方にまとめています。
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