苗から始めるのが早い
セージはシソ科の常緑低木で、一度根付けば三年から五年は同じ株から採れます。種からも育ちますが、発芽に二週間ほどかかり、収穫できる大きさになるまで一年近くかかります。苗なら植え付けた年の夏から葉を使えるので、初めての人は苗から始めます。
苗は四月から五月と、九月から十月に園芸店に並びます。料理に使う一般的なコモンセージのほか、葉に斑の入るゴールデンセージ、紫がかったパープルセージなどがあります。丈夫さで選ぶならコモンセージです。
| 品種 | 特徴 | 向き |
|---|---|---|
| コモンセージ | 灰緑色の葉、いちばん丈夫 | 料理と初めての栽培 |
| パープルセージ | 紫がかった葉、やや寒さに弱い | 寄せ植えと観賞 |
| ゴールデンセージ | 黄色の斑、蒸れに弱い | 鉢で管理できる人 |
| パイナップルセージ | 赤い花、寒さに弱い | 花を楽しむ。料理には向かない |
良い苗は茎が固く葉が厚い
セージの苗は、茎の根元が木のように固くなり、葉が厚くて白っぽい毛が見えるものが健全です。ひょろりと伸びて葉が薄く緑一色の苗は、日陰で育った徒長(光不足で間延びした状態)で、植えても倒れやすく蒸れやすくなります。
葉を指でこすって香りが強く立つ株を選びます。香りの弱い株は肥料で育てられた可能性があり、育ててもあまり変わりません。鉢底から根が出ていても問題ありませんが、下葉が黄色く落ちた苗は避けます。
- 茎の根元を触る
- 根元が固く木質化していて、指で押してもぐらつかない苗を選びます。柔らかくて曲がる苗はまだ若く、植え付け後の風で倒れます。
- 葉の厚みと毛を見る
- 葉が厚く、表面に細かい毛があって白っぽく見える株は日当たりで育った証拠です。薄くてつやのある葉は室内育ちです。
- 香りを確かめる
- 葉を一枚軽くこすり、香りがはっきり立つ株を選びます。買ったあとに香りが強くなることはあまりありません。
植え付けは春か秋、日当たりと水はけが最優先
関東平野部なら四月から五月、または九月下旬から十月に植え付けます。梅雨や真夏の植え付けは根付く前に蒸れて枯れやすいので避けます。場所は一日六時間以上日が当たり、雨のあとに水たまりが残らないところを選びます。
土は水はけが命です。粘土質の畑なら腐葉土と川砂を混ぜ、畝を十五センチほど高くします。株は幅六十センチほどに広がるので、株間は四十センチから五十センチとります。肥料は控えめで、元肥(前もって入れる肥料)は野菜の半分で足ります。
- 二週間前に土を作る
- 苦土石灰を一平方メートルに百グラムまいて耕し、一週間後に腐葉土を二キロと川砂か軽石を一リットルほど混ぜて高畝にします。セージは酸性の土を嫌います。
- 浅めに植える
- 根鉢と同じ深さの穴をあけ、根鉢をくずさずに置きます。根鉢の肩が土より五ミリほど高くなる浅植えにすると、茎の根元が蒸れません。
- 植えたら一度だけたっぷり
- 植え付け直後にたっぷり水を与え、そのあとは土の表面が乾いてから与えます。毎日与えると根が腐ります。
- 株元に軽石か砂
- 株元の土の表面に軽石か川砂を薄く敷くと、雨の泥はねと茎の根元の湿りを防げます。敷きわらは湿気を持つので向きません。
鉢植えは素焼きの鉢が向く
セージは鉢植えでもよく育ちます。土が乾きやすい素焼きの鉢に、ハーブ用の培養土か、野菜用培養土に軽石を二割混ぜたものを使います。鉢の大きさは六号から七号(直径十八センチから二十一センチ)に一株です。
プラスチックの鉢は土が乾きにくく、梅雨に根腐れしやすくなります。使うなら鉢底に軽石を三センチ敷き、雨の当たらない場所に置きます。受け皿の水はためないようにします。
- 鉢底に軽石を厚めに
- 鉢底の穴をネットで覆い、軽石を三センチほど敷いてから土を入れます。水はけが悪いと根が黒く傷みます。
- 軒下の日なたに置く
- 日はよく当たるが雨は直接当たらない場所が理想です。梅雨の長雨に当たると下葉から黒ずみます。
- 一年ごとに一回り大きく
- 春に鉢底から根が回っていたら、一回り大きな鉢に植え替えます。同じ鉢に戻すなら根を三分の一ほど整理します。
植え付けでつまずいたときの切り分け
植えてすぐしおれる、下葉が黒くなる、根付いたのに伸びない。植え付け直後の悩みはほとんど水と土の問題です。原因を一つに絞ってから手を打ちます。
- 植えて数日でしおれる
- 根付く前の水切れか、逆に水の与えすぎです。土を指で触って湿っているなら水を止め、乾いているなら朝にたっぷり与えます。
- 下葉が黒くなって落ちる
- 深植えか水のやりすぎによる蒸れです。株元の土を少し取り除いて根元を出し、水を控えます。黒い葉は取り除きます。
- 根付いたのに新芽が動かない
- 土が固いか、日当たりが足りません。株元を軽くほぐし、鉢なら日当たりに移します。一か月は様子を見ます。
- 葉が白っぽく縮む
- 強い日差しに慣れていない苗の日焼けです。数日は午後に日陰を作り、慣れてきたら外します。枯れることはあまりありません。
セージの苗づくりに使うもの
本葉が出てからポットに移し、根が回ってから花壇や鉢へ。この 2 段階に必要なものです。
- ポリポット(9cm)探す言葉「ポリポット 9cm 園芸」
- 規格の目安
- 直径 9cm が標準。生育の早いものは 10.5cm。
セルトレイのまま育てると根が回りきって傷みます。本葉 2〜3 枚でポットへ移します。
- 育苗用の受け皿トレイ探す言葉「育苗トレイ 受け皿 底面給水」
- 規格の目安
- ポットが並ぶ大きさで、水を張れる深さのあるもの。
上から水をやると小さな苗が倒れます。下から吸わせると茎が締まります。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 苗 薄め」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。苗には規定より薄めて使います。
種まき用土には肥料分がほとんどありません。本葉が出たら薄い液肥で足します。
- 苗を買って植えるなら、育苗の資材は要りません。
- 育苗箱の加温は、春まきの一部を除けば要りません。
セージの収穫までのコツは作物ページに
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