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不知火の植え付け

不知火の植え付け|寒さに弱い品種を関東で根付かせる鉢と場所の選び方

不知火の栽培イメージ

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不知火は清見とポンカンの交配種で、温州みかんより寒さに弱い木です。植える場所と鉢の選び方で冬の生き残りが決まります。

地植えか鉢植えかを先に決める

不知火は冬に実を付けたまま年を越す品種なので、真冬に実が凍らない環境が要ります。関東平野部の露地では、日当たりと風当たりの条件がそろわない限り鉢植えのほうが失敗が少なく、移動できることが最大の保険になります。

場面向く植え方理由
南向きで冬の北風が当たらない庭地植え実を付けたまま越冬でき、乾きにも強い
北風が抜ける庭や畑鉢植え1月に軒下や室内へ動かせる
ベランダ鉢植え 8〜10号冬に窓際へ入れやすく、鳥の害も減る
寒冷地鉢植え限定氷点下5度以下で実も枝も傷む

迷ったらまず鉢植えで2〜3年育て、その庭で冬を越せると確かめてから地植えに移すのが安全です。

苗は2年生の接ぎ木苗を選ぶ

不知火は種から育てると親と同じ実が付かず、結実まで10年前後かかります。園芸店やネット通販で出回る接ぎ木苗を買うのが前提で、接ぎ口の上下がなめらかにつながり、幹の太さが鉛筆より太いものを選びます。台木はカラタチが一般的で、コンパクトに育ちます。

枝と葉を見て選ぶ
葉が濃い緑で厚く、枝が3本以上分かれている苗を選びます。葉が黄色く縁が巻いている苗は根が弱っていることが多く、植えても春に動きません。
根の状態を確かめる
ポット苗は鉢底から白い根が少し見えているものが健全です。真っ黒で乾いた根や、鉢の中でぐるぐる巻いた根は活着が遅れる目安になります。
ラベルで品種を確かめる
不知火とデコポンは同じ品種で、デコポンは糖度などの基準を満たした果実の商標名です。苗のラベルは不知火またはデコポンどちらでも同じ木です。

植え付けは3月中旬から4月上旬

柑橘類は落葉樹と違い、冬の植え付けは根が動かず傷みだけが残ります。最低気温が5度を下回らなくなり、新芽が動き始める直前の3月中旬から4月上旬が適期です。関東では桜が咲くころが目安で、暖地なら3月上旬から、寒冷地なら4月下旬にずらします。

地域植え付け時期注意
関東平野部3月中旬〜4月上旬遅霜の予報が出たら不織布をかける
暖地3月上旬〜3月下旬梅雨前に根を張らせる
寒冷地4月下旬〜5月上旬鉢植えで冬は室内へ

鉢植えの植え方

鉢は苗のポットより二回り大きい8号前後から始め、根の量に合わせて段階的に上げます。最初から大鉢に植えると土が乾かず根腐れを起こします。用土は市販の果樹用か、赤玉土小粒7に腐葉土3を混ぜたものを使い、水はけを優先します。

鉢底に石を敷く
鉢底ネットの上に軽石を2〜3センチ敷きます。不知火の根は水が滞ると急に弱るので、鉢底からすぐ水が抜ける状態を作っておきます。
根鉢を軽くほぐす
根が巻いていたら底の部分だけ指でほぐし、傷んだ黒い根は切り落とします。白い根はできるだけ残し、土を落としすぎないようにします。
接ぎ口を土に埋めない
接ぎ口が土から3〜5センチ上に出る高さに植えます。埋めると接いだ上の枝から根が出て台木の効果が消え、木が大きくなりすぎます。
支柱を立てて水を通す
植え終えたら支柱を1本添え、鉢底から流れ出るまでたっぷり水をやります。最初の1週間は直射日光を避けた明るい日陰に置きます。

地植えの植え方

地植えは直径と深さがそれぞれ50センチほどの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土をバケツ1杯と苦土石灰を一握り混ぜて埋め戻します。柑橘は弱酸性の土を好むので、石灰は入れすぎないようにします。植える位置は建物の南側で、冬の北風が壁でさえぎられる場所が理想です。

根元を周りより少し高く
苗を置く位置は周りの地面より5センチほど高く盛ります。水がたまる低い場所だと梅雨に根が傷み、翌年の実付きが落ちます。
株元にマルチをする
植えたあと株元に敷きわらか腐葉土を厚さ5センチほど敷きます。夏の乾きと冬の冷え込みの両方をやわらげ、根の温度の変化を小さくします。
1年目は実を付けさせない
1年目に花が咲いてもすべて摘み取り、根と枝を作らせます。実を残すと木の成長が止まり、その後の収穫量が長く伸びません。

根付かないときの原因と立て直し

植えて1か月たっても新芽が動かない、葉がぱらぱら落ちるという場合は、根がまだ水を吸えていない状態です。柑橘は植え傷みから戻るのに時間がかかるので、慌てて肥料を足すのは逆効果です。株の姿から原因を切り分けて手当てします。

症状疑う原因次にすること
葉が内側に巻いて落ちる水切れか根の乾き朝夕に土の乾きを触って確かめ、乾いていれば水をやる
葉が黄色くなり土がいつも湿っている水のやりすぎ、根腐れ水を止めて鉢を風通しのよい場所へ動かす
新芽が黒く縮れる遅霜不織布で覆い、傷んだ芽は自然に落ちるのを待つ
枝先だけ枯れ込む肥料の濃さか根の傷肥料を止め、枯れた部分の下で切り戻す

植え付け直後の肥料は根を傷めます。新芽が伸びて葉が開いてから、緩効性肥料を少量置くのが目安です。

不知火の植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

不知火の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は不知火の育て方にまとめています。

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