症状から見分ける
シシトウの不調は、葉、実、株全体のどこに出ているかで原因がおおよそ決まります。まず出ている場所を確かめてから、下の表で当たりを付けると、無駄な薬をまかずに済みます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 新芽に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で流すか粘着テープで取り、株元の風を通す |
| 実に穴があり中が食われている | タバコガの幼虫 | 穴の開いた実を採って処分し、卵を探して取る |
| 葉に白い斑点、裏に細かい虫 | ハダニ | 葉裏に水を掛け、乾いた環境を直す |
| 昼にしおれ夜に戻り、やがて枯れる | 青枯病 | 株ごと抜いて処分。土を替えるまで同じ場所で作らない |
| 実の先が黒くへこむ | 尻腐れ | 水切れを直し、石灰の効きを確かめる |
アブラムシは風通しで防ぐ
アブラムシは五月から梅雨明けまでと、九月に増えます。新芽や葉裏に群れて汁を吸い、そのままウイルス病を運ぶこともあるので、数が少ないうちに落とすのが一番確実です。
肥料を効かせすぎると葉が柔らかくなり、アブラムシが付きやすくなります。窒素を控えめにし、枝を込ませないだけで発生はかなり減ります。
見回りは新芽の先端と、下から三枚目あたりの葉裏を重点的に見ます。ここに数匹いる段階で手を打てば、薬を使わずに済むことがほとんどです。一週間空けると数十倍に増えるので、間隔を空けないことが肝心です。
- 指か水で落とす
- 少数なら指でつぶすか、勢いのある水を葉裏に掛けて流します。朝に行うと葉が日中に乾きます。
- 銀色のマルチを敷く
- 光を反射する資材を株元に敷くと、飛んでくるアブラムシが寄り付きにくくなります。植え付けのときに敷いておくと効果が高いです。
- 増えたら薬に頼る
- 群れが広がったら野菜用の殺虫剤を、収穫前日数を守って使います。葉裏まで届くように掛けます。
アブラムシの排せつ物に黒いすす状のかびが付くことがあります。虫を止めればかびも出なくなります。
実を食う虫を止める
夏から秋にかけて、タバコガの幼虫が実に穴を開けて中に入ります。入ってしまうと薬が届かないので、卵とごく小さい幼虫のうちに見つけて取ることが唯一の確実な手です。
- 穴の開いた実を採る
- 穴のある実は中に幼虫がいます。畑に落とさず持ち帰って処分すると、次の世代が減ります。
- 新芽と実の付け根を見る
- 卵は新芽や実のへたの近くに一粒ずつ産まれます。白い粒を見つけたら指でつぶします。
- 夕方に見回る
- 幼虫は夕方から動きます。夏の水やりのときに実を一つずつ見て回ると見つけやすくなります。
青枯病と土から来る病気
青枯病は昼にしおれて夜に戻る動きを数日繰り返し、やがて緑のまま枯れます。薬では止められないので、株を抜いて処分し、同じ場所でナス科を続けないことが対策になります。
同じ畑で作り続けるなら、接ぎ木苗を選ぶのがいちばん効きます。四年ほど間隔を空けられない家庭菜園では、苗代を惜しまないほうが結果的に安上がりです。
| 症状 | 病名の見当 | 対処 |
|---|---|---|
| 昼しおれ夜戻る、緑のまま枯れる | 青枯病 | 株ごと抜いて処分し、その場所は数年空ける |
| 株元が茶色くくびれて倒れる | 疫病 | 水はけを直し、敷きわらで泥はねを防ぐ |
| 下葉から黄色くなり枯れ上がる | 根の障害か肥料切れ | 水やりを見直し、追加の肥料で1週間様子を見る |
実の先が黒くなるとき
実の先が黒くへこむのは尻腐れという生理障害で、病気ではありません。土の中の石灰が足りないというより、水が切れて石灰を運べていないことが原因の大半です。
同じ株でも、実の付き始めの時期に集中して出て、その後は落ち着くことがよくあります。次に付いた実が正常なら、手当ては効いています。すべての実に出るようなら、土の水はけそのものを見直します。
- 水やりを整える
- 乾いたらたっぷり、の間隔を守ります。乾湿の差が大きいほど症状が出やすくなります。
- 敷きわらを足す
- 株元を覆って土の乾きを遅くします。真夏はこれだけで症状が止まることがあり、水やりの手間も減ります。
- 傷んだ実は採る
- 黒くなった実は元に戻りません。見つけたら早めに採って、株の力を次の実へ回してやります。
石灰は土づくりのときに入れておくもので、症状が出てからまいてもすぐには効きません。
予防としてやっておくこと
シシトウの病害虫は、風通しと水の安定でかなり抑えられます。植えるときの株間と、六月の枝の整理が効くので、症状が出てからの手当てより先に環境を整えます。
| 場面 | やっておくこと | 効く相手 |
|---|---|---|
| 植え付け時 | 株間50センチ、接ぎ木苗を選ぶ | 青枯病、蒸れによる病気 |
| 6月 | わき芽を取り三本に絞る | アブラムシ、うどんこ状の病気 |
| 梅雨明け前 | 敷きわらで泥はねと乾きを防ぐ | 疫病、尻腐れ |
| 8月〜9月 | 実を早採りして見回る | タバコガ、株の疲れ |
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