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しその病害虫対策

しその病害虫|ハダニとベニフキノメイガを出さない管理と見つけ方

しその栽培イメージ

読むのに約 5

生で食べる葉なので、出てから叩くより、出させない場所づくりで決まります。

いつ何を警戒するかを先に決める

しそは葉そのものを生で食べるため、被害が出てからでは使える葉が残りません。時期ごとに見る場所を決めて、週に一度めくって確認するのが唯一有効な方法です。

時期警戒するもの見る場所
5〜6月アブラムシ新芽と若い葉の裏
6〜9月ベニフキノメイガ綴られた先端の芽
7〜9月ハダニ下葉の裏と葉の付け根
8〜10月ヨトウ類食べ跡の近くの土の中
9〜10月穂につく虫花穂とつぼみの内側

見る日を決めるのが肝心です。水やりのついでではなく、週に一度は葉をめくる時間を取ってください。

ハダニは乾燥した場所に出る

葉が白くかすれたようになり、進むと葉裏に細かい網がかかります。梅雨明けから急に増え、乾いた風が当たる場所ほど早く出ます。

見つけ方
下葉を裏返し、白い紙の上で軽く叩きます。動く点が見えればハダニです。点が見えないうちは葉の白っぽさだけで判断できません。
水で洗い流す
水に弱いので、葉裏へ勢いよく水をかけるだけで数が減ります。夏の水やりのついでに、週に二度は葉裏を狙ってください。
被害葉は摘む
かすれた葉は戻らないので摘み取り、畑の外へ出します。株元に落とすとそこから再び上がります。
乾かさない環境にする
敷き藁と株間の確保で湿度を保ちます。密植して風が抜けないと、湿度は上がらず埃だけたまり逆効果です。
広がる前に止める
一枚でかすれを見つけたら、その枝全体を疑います。株の下半分に広がってからでは、水をかけても数が減りません。

市販の苗から持ち込むことが多い相手です。買った株は数日離して置き、様子を見てから畑に入れます。

ベニフキノメイガは芽の中に隠れる

しそやバジルなどシソ科につく蛾の幼虫で、先端の若い葉を糸で綴じ合わせ、その中で食べます。外から見ると先端だけが縮れて汚れたように見えます。

見分ける合図
新芽がくっついて開かない、黒い粒(ふん)が葉に乗っている。この二つが揃えば中に幼虫がいます。
綴じた葉を開く
指で綴じ目を開くと、緑色で細長い幼虫が素早く動きます。見つけたらその場で取り除きます。
先端ごと切る
取り逃すと隣の芽へ移ります。迷ったら綴られた先端ごと切り取り、袋に入れて処分するのが確実です。
6月から毎週見る
暖かい時期に何度も世代を重ねるので、一度取っても再び出ます。6月から10月は週一回の点検を続けてください。

バジルを近くで育てていると同じ幼虫がつきます。片方で見つけたら、もう片方もその日に点検してください。

食べ跡から犯人を特定する

食べられ方考えられる相手対応
先端が綴られ中が空洞ベニフキノメイガ綴られた部分ごと切り取る
夜のうちに大きく欠けるヨトウ類日中に株元の土を浅く掘って捕る
新芽がべたつき縮れるアブラムシ水で流し、窒素の追肥を控える
葉に白いかすれハダニ葉裏に水をかけ被害葉を摘む
葉の縁が丸く欠けるヨトウ類の若齢葉裏に卵のかたまりがないか確認する

どの相手でも早期発見が効きます。被害が全体に広がってからでは、生で食べられる葉が残りません。

病気は風通しと泥はねで決まる

しそで多いのは下葉から出る斑点とさび状の症状で、いずれも葉が濡れたままの時間が長いと広がります。赤じそのほうが症状が目立ちやすい傾向があります。

水を葉にかけない、下葉を早めに摘む、株元を覆って泥はねを止める。この三つで大半は防げます。薬に頼る前にここを直してください。

葉に水をかけない
水は株元の土へ与えます。葉が濡れたままの時間が長いほど、下葉から出る斑点が広がりやすくなります。
下葉を早めに摘む
地面に近い葉から傷みます。収穫を兼ねて下から摘み上げると、風が通り泥はねも届かなくなります。
株元を覆う
藁か刈草を敷いて泥はねを止めます。雨のあとに下葉が汚れているなら、覆いが足りていない合図です。

赤じそは症状が目立ちやすい傾向があります。梅の時期まで葉を残したいので、6月前から予防を始めます。

出させないための設計

株間を守る
25〜30センチをあけます。葉が隣と重なり続けると内側が暗く湿らず埃っぽくなり、ハダニと病気の両方を招きます。
下葉から収穫する
収穫を兼ねて下葉を減らすと、風が抜けて泥はねも届きません。収穫そのものが最良の予防になります。
連作を避ける
同じ場所で毎年育てると土の中の菌が増えます。こぼれ種で毎年同じ場所に出る作物なので、意識して植える場所を変えます。
苗の持ち込みを断つ
買った苗の葉裏を必ず確認します。ハダニは持ち込みで始まることが多く、最初の一株で夏の被害が決まります。
周りの草を刈る
畑の縁の草はハダニとヨトウの住みかです。株の周囲だけでも刈っておくと、夏の発生量が目に見えて減ります。

生食する葉なので、薬に頼らずに済む設計が結局は近道です。場所と株間で被害の大半は決まります。

食害を受けたあとの立て直し

虫に食われた株をそのまま放置すると、傷んだ葉から病気が入り、回復も遅れます。被害に気づいた日にやることは、取り除く・切り戻す・養生の三つだけです。

傷んだ葉を外す
穴だらけの葉と黄色くなった下葉は摘み取り、畑の外へ出します。卵や病斑の残った葉を株元に置くと、そこから次の世代が出ます。
枝を切り戻す
食害が枝の先に集中しているなら、その枝を二節ほど下で切り戻します。脇から新しい枝が出て、二週間ほどで柔らかい葉が穫れ始めます。
水と追肥で押し戻す
葉を大量に失った株は根も弱ります。水を切らさず、追肥(育てている途中で足す肥料)として化成肥料をひとつまみ株元に置き、新しい葉が開くまで収穫を休みます。
使った薬剤を控える
薬剤を使ったら収穫できるまでの日数を袋で確かめ、使った日を書き留めます。しそは葉をそのまま食べるので、この日数だけは守ります。

切り戻すか抜くかの分かれ目は、残っている葉の数です。株全体で葉が10枚を切っていれば、抜いて新しい苗を植え直すほうが早く穫れます。

しその収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はしその育て方にまとめています。

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