まく時期は暦より地温で決める
発芽に必要な温度は20〜25℃前後で、これを下回ると2週間たっても動きません。桜が終わった頃でも朝晩が冷える地域では早すぎます。
目安は、同じ畑でナスやピーマンの苗を植えていい時期です。あの苗が夜も外で平気なら、しその種も動きます。逆にまだ早いと感じる年は、一週間待ったほうが結局そろいます。

| 地域 | 直まきの目安 | 苗の植え付け |
|---|---|---|
| 暖地 | 4月下旬〜6月上旬 | 5月上旬〜6月中旬 |
| 中間地 | 5月上旬〜6月中旬 | 5月中旬〜6月下旬 |
| 寒冷地 | 5月下旬〜6月下旬 | 6月上旬〜7月上旬 |
7月にまいても芽は出ますが、秋の花芽に間に合わず小さいまま咲きます。遅まきは6月いっぱいまでです。
種まきの手順
しそは移植を嫌う作物ではないので、直まきでもポットまきでもかまいません。ただし種が細かく発芽がそろわないため、点まきより多めのすじまきにして、出てから選ぶほうが失敗しません。
すじまきにする
点まきより、浅い溝に1センチ間隔ですじまきにします。発芽率が読めないので密にまき、出てから間引くほうが確実です。
最初の間引き
本葉が2枚そろったら3センチ間隔に間引きます。混んだままだと軸が徒長(間のびして弱く伸びること)して細くなり、あとで倒れます。
最終株間は25〜30センチ
本葉4〜6枚で株間25〜30センチにします。葉が隣とぶつかり始めたら詰めすぎで、風が抜けずハダニが出ます。
間引き菜も食べる
抜いた芽は芽じそとして刺身のつまや薬味に使えます。捨てるつもりで多めにまいておくと無駄がありません。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
間引きは一度で決めず、二回に分けます。混んだ状態から一気に減らすと、残した株が急に風を受けて倒れます。
種からまくか、苗を買うかを先に決める
必要な株数で決まります。家族が薬味に使う程度なら苗2株で足ります。しそは1株から夏中で数百枚穫れるので、種を一袋まくと確実に余ります。
梅干しや赤じそジュースをつくる年だけは話が別で、赤じそは一度に1キロ単位で使うため、苗では株数が足りず種まきか、6月に出回る束売りの購入になります。
| 使う量 | 選ぶ方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 薬味だけ | 青じその苗を2株 | 5月に買えばその月から穫れる |
| 毎日たっぷり | 種を直まき | 苗を買うより株数を増やしやすい |
| 梅干し用 | 赤じその種か束売り | 6月に一度に大量に要る |
| 来年も同じ株 | こぼれ種にまかせる | 前年の株の周りに勝手に出る |
苗を買うときは葉の裏を見ます。細かい白い点が散っていればハダニ付きなので、その株は避けてください。
しその種は光で芽を出す(好光性)
しその種は光が当たらないと発芽しにくい好光性種子です。深くまいて土をかぶせると、土の中で種が動かないまま腐り、まいた記憶だけが残ります。
覆土は種が薄く隠れる程度、目安で3ミリまでです。まったくかけないと乾いて飛ぶので、ごく薄くかけて水で押さえたほうが安定します。厚さ1センチをかけた時点で、まいた種のほとんどは出てきません。
- 覆土は3ミリまで
- ふるった細かい土を、種の輪郭がうっすら見える程度にかけます。厚さ1センチかけた時点でほぼ出ないと考えてください。
- 一晩水につける
- 種皮が硬いので、まく前日にコップの水に一晩つけて吸水させると発芽がそろいます。つけたら翌日中にまいてください。
- 押さえてから水をやる
- まいたあと手のひらで軽く押さえて種を土に密着させます。押さえずに水をかけると種が流れて片寄ります。
- 乾かさない
- 表面が乾くと発芽が止まります。芽が出るまでは新聞紙か不織布をかけ、朝夕に霧状の水で湿りを保ちます。
こぼれ種で出た芽の扱い
一度植えると、翌春に前年の株の周りから勝手に芽が出ます。放っておくと数十本が密生するので、使う株だけ残して残りは抜きます。
ただしこぼれ種の株は、近くに別の色のしそがあると香りや葉色が親と変わっていることがあります。味を確かめてから残す株を決めてください。
- 出る時期を待つ
- こぼれ種は4月下旬から5月に、まいた覚えのない場所からそろって出ます。雑草と間違えて抜く前に葉をちぎって香りを確かめます。
- 残すのは3〜5本
- 密生した中から茎が太く葉が大きい株を選び、25センチ以上あけて残します。残しすぎるとすべて小さいまま終わります。
- 移植は本葉4枚まで
- 移すなら本葉4枚までに、根鉢を崩さず動かします。大きくしてから抜くと根が切れて活着しません。
芽が出ないときの原因と立て直し
| 起きたこと | 考えられる原因 | 立て直し方 |
|---|---|---|
| 2週間たっても無反応 | 土が厚い・地温不足 | 覆土を掘らず、上から薄くまき直す |
| 点々としか出ない | 乾かした時間があった | 不織布をかけて追加でまく |
| 出たが糸のように細い | 日照不足 | 日の当たる場所へ移すか間引く |
| 途中で倒れた | 水のやりすぎで立枯れ | 表土が乾いてから水をやる |
まき直しは同じ場所で構いません。しその種は安く量も多いので、迷ったら早めに二度目をまくのが近道です。
しその種まきでよくある質問
しその種はいつまく?
発芽に必要な温度は20〜25℃前後で、これを下回ると2週間たっても動きません…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
しその種はどうやってまく?
点まき / すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
しその種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
しその種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
しそは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
しその間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
しその種まきに使うもの
ハーブの種は小さく、光を好むものが多いので、土をほとんどかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
土をかけない種は、ジョウロだと流れます。発芽までは霧で与えます。
- 浅い育苗箱・セルトレイ探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 深さ 5cm 前後の浅い箱か、128 穴のセルトレイ。
種が小さいうちは深い容器は要りません。浅いほうが地温も上がりやすくなります。
- 苗を買って育てるなら、種まきの資材は要りません。多年草のハーブは苗のほうが早いです。
- ポットに直まきできる大きさの種なら、セルトレイは要りません。
しその収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はしその育て方にまとめています。
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