種ではなく苗から始める
ステビアは南米原産のキク科の多年草で、種は細かく発芽率が三割から五割ほどしかありません。芽が出ても株ごとに甘みの強さがばらつくので、家庭では園芸店の苗から始めるのが確実です。苗は四月下旬から六月に出回ります。
同じ売り場でも株の状態はかなり違います。茎が太く節間が詰まっていて、葉を軽くかじると甘みがはっきり分かる株を選びます。葉の甘さは株ごとの個性なので、店で確かめられるなら確かめてから買います。
| 姿 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 節間が詰まり茎が太い | 買う | 日当たりで育った健全な苗 |
| ひょろ長く葉が薄い | 避ける | 徒長(光不足で間延びした状態)で、植えても倒れやすい |
| 葉先が茶色く乾く | 避ける | 水切れを繰り返した苗で根が傷んでいる |
| 鉢底から根が長く出る | 急いで植える | 根詰まり気味。植え付ければ持ち直す |
植え付けは遅霜が終わってから
ステビアは寒さに弱く、気温が十度を下回ると生育が止まります。関東平野部なら、遅霜の心配がなくなる五月の連休以降に植え付けます。早く買った苗は、夜は室内に取り込んで昼だけ外で慣らします。
日当たりと水はけのよい場所を選びます。株は高さ五十センチから八十センチ、幅も五十センチほどに広がるので、株間は四十センチから五十センチとります。プランターなら深さ二十五センチ以上の鉢に一株が目安です。
- 二週間前に土を作る
- 苦土石灰を一平方メートルに百グラムまいて耕し、一週間後に完熟堆肥を二キロと化成肥料をひと握り混ぜます。ステビアは酸性の土を嫌います。
- 根鉢をくずさず植える
- 根鉢と同じ深さの穴をあけ、根鉢をくずさずに置きます。深植えすると茎の根元が蒸れて腐るので、根鉢の肩が土と同じ高さにします。
- たっぷり水を与える
- 植えたら株元にたっぷり水を与え、一週間は乾いたら与えて根付きを助けます。強い風の日は仮支柱で支えます。
- 二週間後に先を摘む
- 根付いて新しい葉が動きだしたら、茎の先を指で摘みます。わき芽(葉の付け根から出る芽)が伸びて枝数が増え、葉の収量が倍ほどになります。
プランターは一株ずつ
ステビアは根がよく張るので、プランターなら六十センチの標準型に二株、鉢なら八号(直径二十四センチ)に一株が目安です。詰めて植えると株の内側が蒸れ、夏に下葉が落ちます。
用土は市販のハーブ用か野菜用の培養土で足ります。水はけを良くするため、鉢底に軽石を二センチ敷きます。培養土に元から肥料が入っていれば、植え付け時の肥料は不要です。
- 鉢底に軽石を敷く
- 鉢底ネットの上に軽石を二センチほど敷き、水はけを確保します。ステビアは水を好みますが、停滞水には弱いためです。
- ウォータースペースを残す
- 鉢の縁から二センチから三センチ下まで土を入れ、水やりのたびに水がたまる余裕を残します。縁いっぱいに入れると水が流れ出ます。
- 日当たりに置く
- 一日五時間以上日が当たる場所に置きます。真夏は西日の当たらない場所に移すと、葉焼けと水切れを避けられます。
種から挑戦する場合
どうしても種から育てるなら、四月に室内でまきます。発芽適温は二十度から二十五度と高く、発芽まで一週間から二週間かかります。種は光を好むので土はかけず、まいたあとは霧吹きで湿らせます。
多めにまいて、芽が出た中から葉の甘い株を選んで残します。本葉が四枚から五枚になったら三号(直径九センチ)ポットに移し、五月下旬に定植します。種から育てた株は甘みにばらつきがあるので、秋に一番甘い株を挿し木で残すと翌年が楽です。
- 四月に室内でまく
- 育苗箱に種まき用の土を入れ、種を表面にばらまいて土はかけません。霧吹きで湿らせ、ラップをかけて二十度以上の窓辺に置きます。
- 本葉四枚でポットへ
- 本葉が四枚から五枚になったころ、根を切らないように掘り上げてポットに移します。細い苗は捨てて、茎の太い苗だけ残します。
- 葉をかじって選ぶ
- 本葉が六枚を超えたら、葉を少しかじって甘みを比べます。甘みの弱い株は抜いて、強い株を定植します。
種は鮮度で発芽率が大きく変わります。買ったその年にまき、余った種は翌年に持ち越さないようにします。
植え付けでつまずいたときの切り分け
植えた直後にしおれる、葉が黄色くなる、伸びない。ステビアの植え付け直後の不調は、寒さ・水・根の傷みのどれかです。原因を一つずつ確かめて手当てします。
- 昼にしおれて夕方に戻る
- 根がまだ張っていない状態です。植え付け一週間は毎朝水を与え、日よけをすると持ち直します。夕方も戻らないなら水切れです。
- 葉が黄色く生育が止まる
- 気温が低すぎます。五月上旬でも夜に十度を切る日が続くと止まります。不織布をかけて夜の冷えを防ぎ、暖かくなるのを待ちます。
- 根元が黒く腐る
- 深植えか水のやりすぎです。抜いてみて根が白ければ浅く植え直します。根が茶色く溶けていたら株ごと処分し、挿し木用の枝だけ残します。
- 一か月たっても伸びない
- 根鉢がかたく固まったまま根が外に出ていません。そっと掘り上げて根鉢の底を軽くほぐし、植え直します。
ステビアの苗づくりに使うもの
本葉が出てからポットに移し、根が回ってから花壇や鉢へ。この 2 段階に必要なものです。
- ポリポット(9cm)探す言葉「ポリポット 9cm 園芸」
- 規格の目安
- 直径 9cm が標準。生育の早いものは 10.5cm。
セルトレイのまま育てると根が回りきって傷みます。本葉 2〜3 枚でポットへ移します。
- 育苗用の受け皿トレイ探す言葉「育苗トレイ 受け皿 底面給水」
- 規格の目安
- ポットが並ぶ大きさで、水を張れる深さのあるもの。
上から水をやると小さな苗が倒れます。下から吸わせると茎が締まります。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 苗 薄め」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。苗には規定より薄めて使います。
種まき用土には肥料分がほとんどありません。本葉が出たら薄い液肥で足します。
- 苗を買って植えるなら、育苗の資材は要りません。
- 育苗箱の加温は、春まきの一部を除けば要りません。
ステビアの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はステビアの育て方にまとめています。
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