穂の長さは冬までの株の大きさで決まる
ストックの花穂は、冬までに育った株の大きさに比例して長くなります。本葉が十枚以上ついた大きな株で冬を迎えれば、春に三十センチを超える穂が立ちます。逆に小さな株のまま春を迎えると、穂が十センチほどで終わります。まき時期を守り、冬までに根を張らせることが花のすべてです。
苗を買う場合も同じで、秋のうちに大きく育った苗ほど春の穂が長くなります。つぼみのついた小さな苗より、葉が多く株元の太い苗を選ぶのが、長い穂への近道です。
| 冬を迎えたときの株の姿 | 春の穂の目安 | できること |
|---|---|---|
| 本葉10枚以上、株元が太い | 30センチ前後の長い穂 | そのまま霜よけして待つ |
| 本葉6〜8枚 | 15〜20センチの穂 | 春の追肥を早めに始める |
| 本葉4枚以下の小さな株 | 10センチ以下、または咲かない | 鉢に上げて軒下で育てるか、春まきに切り替える |
冬の低温と春の日照が花を作る
ストックはある程度の低温を経てから、日が長くなると花芽を作ります。冬に暖かい室内で育てると茎ばかり伸びて花が遅れ、春に日陰に置くと穂が短くなります。一日六時間以上日の当たる場所で、寒さに当てながら霜だけを避けるのが正しい環境です。
分枝系は本葉八枚ごろに摘心(先端の芽を摘んで枝を増やす作業)をすると穂の数が増えます。無分枝系は摘心をせず、一本の穂を大きく育てます。系統によって手入れが逆になるので、種袋の表示を確かめます。
- 屋外で冬を越す
- 最低気温が氷点下三度程度までなら、不織布の霜よけをして屋外に置きます。室内に入れるのは強い寒波のときだけにします。
- 春は最も日の当たる場所へ
- 二月下旬から鉢を日照の長い場所へ移します。花壇なら周りの草や落ち葉を片付けて、株元まで日を入れます。
- 追肥で穂を伸ばす
- 茎が動き出したら緩効性肥料をひとつまみ置き、二週間に一回の薄い液肥を続けます。肥料切れは穂が途中で止まる原因です。
切り花にする切り方
切り花は穂の下から三分の一ほどが咲いたころに切ると、残りのつぼみが花瓶で次々に開きます。全部咲いてから切ると花持ちが短くなります。早朝、水を十分吸っている時間に、株元近くで切ります。
切ったあとは深めの水に一時間ほどつけて水を揚げてから飾ります。水揚げが悪いと感じたら、茎の切り口を水の中でもう一度切り直します。飾る場所は直射日光と暖房の風が当たらない、涼しい場所を選ぶと長持ちします。
- 穂の三分咲きで切る
- 下のほうの花が開き、上のつぼみに色が見え始めたころが切り時です。つぼみが固いうちに切ると開きません。
- 水につかる葉を取る
- 茎の下のほうの葉は取り除きます。ストックの葉と茎は水を濁らせやすいので、水は毎日替えます。
- 分枝系は一枝ずつ切る
- 枝分かれした株は、咲いた枝から順に切ります。残った枝がまた伸びて咲くので、株全体を切らないようにします。
- 無分枝系は株元で切る
- 一本立ちは穂一本で終わりなので、地際で切って片付けます。その株の役目は終わりです。
ストックの香りは夜に強くなります。寝室に飾ると香りが強すぎることがあるので、居間や玄関が向きます。
花壇で長く咲かせる
花壇では分枝系を選ぶと、三月から五月まで次々と穂が上がります。咲き終わった穂を早めに切ると、脇から新しい穂が出て花期が延びます。無分枝系は一度に咲いて終わるので、咲く時期をずらしたいなら苗を数回に分けてまきます。
分枝系を花壇で長く咲かせるこつは、咲き終わった穂を放置しないことです。種を作り始めると株がそちらに力を使い、次の穂が出にくくなります。花弁が落ち始めたら穂の付け根で切り、薄い液肥を与えます。
| 目的 | 方法 | 目安 |
|---|---|---|
| 花期を延ばす | 咲き終わった穂を付け根で切る | 二〜三週間で次の穂が咲く |
| 咲く時期をずらす | 九月中旬と十月上旬の二回に分けてまく | 開花が半月ほどずれる |
| 株を大きく見せる | 分枝系を本葉八枚で摘心する | 穂の数が二〜三倍になる |
五月下旬になると気温が上がって穂が短くなり、花もすぐ終わります。梅雨前に片付けて夏の花に場所を譲ります。
咲かない、穂が短いときの原因
ストックの花の失敗は、まき時期と冬の管理にほとんどの原因があります。春になってから直せることは限られますが、株の姿を見て原因を確かめておけば、次の秋に正しく直せます。
| 症状 | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 春になっても茎が立たない | 株が小さすぎるか、冬に暖かすぎた | 追肥して待ち、次は秋まきを早める |
| 穂が短くすぐ終わる | 春まきか苗が小さいまま咲いた | 秋まきで冬までに株を育てる |
| 茎が伸びてから倒れる | 水と肥料が多く茎が柔らかい | 支柱を添え、水を控えめにする |
| 穂の途中で花が止まる | 肥料切れか急な高温 | 液肥を続け、日中の暑さを避ける |
ストックの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
ストックの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はストックの育て方にまとめています。
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