まく時期と地域の違い
ストックは秋に種をまき、苗のまま冬を越して春に咲かせるのが基本の作り方です。発芽に向く温度は二十度前後で、残暑が残る九月上旬にまくと発芽がそろわず、十月下旬を過ぎると冬までに株が育ちません。関東平野部の露地では九月中旬から十月上旬が適期です。
アブラナ科の花なので、寒さにはそれなりに耐えますが、氷点下三度を下回る霜に繰り返し当たると葉が傷みます。寒冷地は秋まきでは越冬が難しく、春まきにするか、無加温の温室や室内の窓辺で苗を守ります。
迷ったら秋まきです。苗の期間は長くなりますが、冬の間に根が張った株は春に穂が太く長くなり、香りも強くなります。種は一袋に二百粒ほど入っているので、半分は残してまき直しに備えます。
| 地域 | まき時期 | 開花の目安 |
|---|---|---|
| 暖地 | 9月中旬〜10月中旬 | 12月から翌年4月 |
| 中間地 | 9月中旬〜10月上旬 | 3月から5月 |
| 寒冷地 | 3月中旬〜4月上旬の春まき | 6月から7月 |
春まきは開花までの日数が短く株が小さいまま咲くので、花穂が短くなります。切り花で長い穂を取りたいなら秋まき一択です。
ポットまきで根を動かさない
ストックはまっすぐ下に伸びる太い根を持ち、植え替えで根を切られると育ちが止まります。苗床にばらまいて掘り上げる方法は向かず、三号ポットに数粒ずつまいて、そのまま育てて定植するのが確実です。
種まき土は肥料分の少ない清潔なものを使います。古い土や庭土を使うと立枯病が出やすく、せっかく芽が出ても根元から倒れてしまいます。ポットも前に使ったものなら洗ってから使います。
- ポットに四粒から五粒
- 三号ポットに草花用の種まき土を入れ、指で軽く押さえて平らにします。種を四粒から五粒、間を空けて置きます。
- 薄く土をかぶせる
- 種が隠れる程度、二ミリから三ミリの土をかぶせます。厚くかぶせると発芽がそろわず、薄すぎると水で流れます。
- 底面から水を吸わせる
- 受け皿に水を張ってポットを置き、底から吸わせます。上からかけると種が寄ってしまい、あとの間引きがしにくくなります。
- 五日から七日で発芽
- 二十度前後なら五日から七日で芽が出ます。芽が見えたらすぐに日なたへ出し、伸びすぎを防ぎます。
定植は本葉五枚から六枚のころ
ポットの底から根が見え、本葉が五枚から六枚になったら植え付けます。秋まきなら十月下旬から十一月上旬で、寒さが本格化する前に根を張らせます。根鉢は崩さず、ポットから抜いたままの形で植えます。
植え付けの前日にポットへたっぷり水を与えておくと、抜くときに根鉢が崩れません。植え穴には先に水を注ぎ、根鉢を置いて土を寄せ、手で軽く押さえてからもう一度水を与えます。
| 場面 | 株間 | 植える深さ |
|---|---|---|
| 露地の花壇 | 20〜25センチ | 根鉢の表面が地面と同じ |
| 65センチのプランター | 3株 | 根鉢を崩さず同じ高さ |
| 5号鉢 | 1株 | 鉢の縁から2センチ下に根鉢の表面 |
アブラナ科の野菜や花を前年に植えた場所は避けます。連作すると立枯れや根こぶ病が出やすくなります。
発芽しない、苗が倒れるときの原因
種まきの失敗は、気温、覆土、水の三つでほぼ説明がつきます。芽が出ないなら気温か覆土、芽が出てから倒れるなら水と日照を疑います。苗の姿を見て判断し、十月中旬までなら迷わずまき直します。
| 症状 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 十日たっても芽が出ない | 気温が高すぎるか土が乾いた | 涼しくなってからまき直し、底面給水にする |
| 芽がひょろ長く倒れる | 日照不足 | 日なたへ移し、土を足して支える |
| 根元が細くくびれて倒れる | 立枯病 | そのポットは処分し、他は水を控える |
| 子葉が黄色くなり育たない | 肥料切れか根の傷み | 薄い液肥を与え、根を動かさない |
まき直しの種を残しておくことが最大の保険です。袋の種は一度に全部まきません。
本葉が出たら間引いて一本にする
本葉が二枚出たころに三本に、本葉四枚のころに一本に減らします。八重咲きを狙う場合はこの段階で見分けをするので、間引きを急がず、子葉と本葉の形を見比べてから抜きます。見分け方は品種の解説で詳しく扱います。
間引きの時期が遅れると、隣の株と根が絡んで一本にするときに残す株の根まで傷みます。本葉四枚を目安に、迷ったら早めに一本にします。残した株は二週間ほどで葉が一回り大きくなり、間引きが正しかったことが分かります。
- 本葉二枚で三本に
- 小さく弱い株と、極端に伸びた株をはさみで地際から切ります。指で抜くと残す株の根が動くので必ず切ります。
- 本葉四枚で一本に
- 子葉が大きく丸みがあり、葉の色が淡い株を残すと八重が出やすくなります。一重でよければ最も勢いのある株を残します。
- 薄い液肥を始める
- 一本にしたら、規定の倍に薄めた液肥を週に一回与えます。葉の色が濃くなりすぎたら回数を減らします。
間引いた苗を別のポットに植えても、根が傷んでいてほとんど育ちません。捨てるつもりで間引きます。
種まきの手順
ストックは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
ストックの種まきでよくある質問
ストックの種はいつまく?
ストックは秋に種をまき、苗のまま冬を越して春に咲かせるのが基本の作り方です。…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
ストックの種はどうやってまく?
ポットまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
ストックの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
ストックの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
ストックは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
ストックの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
ストックの種まきに使うもの
草花の種は野菜より小さいものが多く、覆土の厚さで発芽が決まります。光を好む種はほとんど土をかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
好光性の種は土をかけないので、ジョウロだと流れます。発芽まではすべて霧で与えます。
- セルトレイ・浅鉢探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 128 穴のセルトレイか、深さ 5cm 前後の浅い育苗箱。
種が小さいほど深い容器は要りません。浅いほうが土が乾きすぎず、温度も上がりやすくなります。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式、長さ 10cm 前後。
草花は発芽まで 2 週間以上かかるものもあります。まいた日を書いておかないと、待つか諦めるかを判断できません。
- 種が大きい草花なら、ポットに直接まけばセルトレイは要りません。
- 温室やヒーターマットは、暖かい時期にまくなら要りません。
ストックの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はストックの育て方にまとめています。
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