症状から見分ける
ストックはキャベツやダイコンと同じアブラナ科で、秋の苗のうちはアオムシやコナガに食べられ、湿った時期には立枯れや灰色かび病が出ます。葉の食われ方、しおれ方、かびの色で原因を切り分け、最初にすることを決めます。
病気か虫か障害かで迷ったら、症状の出方を見ます。虫は葉の裏や茎の先に本体か食べ跡があり、病気は一か所から広がり、水や肥料の障害は株全体に同じように出ます。
| 症状 | 疑うもの | 最初にすること |
|---|---|---|
| 葉に穴があき緑の虫がいる | アオムシ、コナガ | 手で取り、苗に防虫ネットをかける |
| 新芽や茎の先に小さな虫が群がる | アブラムシ | 水で流すか手でつぶす |
| 苗の根元が細くくびれて倒れる | 立枯病 | そのポットを処分し、水を控える |
| 花や葉に灰色のかび | 灰色かび病 | 傷んだ部分を取り、風通しを確保 |
| 株が急にしおれ、根にこぶ | 根こぶ病 | 抜いて処分し、その場所にアブラナ科を植えない |
秋の苗を虫から守る
種まきから定植直後の九月から十一月は、モンシロチョウやコナガが卵を産みに来ます。小さな苗は一晩で葉を食べ尽くされることがあるので、発芽したらすぐに防虫ネットをかけるのがいちばん確実です。虫を見つけてから対応するより、来させないほうが楽です。
ネットをかけていても、ネットの中に卵が残っていることがあります。かける前に葉の裏を確かめ、かけたあとも週に一回はめくって中をのぞきます。小さな穴を見つけたら、その近くの葉裏に幼虫がいます。
- 発芽したらネットをかける
- 目の細かい防虫ネットをポットや苗床にすっぽりかけ、すそを押さえます。すき間があると蝶が入って産卵します。
- 葉の裏を毎日のぞく
- 小さな緑の幼虫や黄色い卵は葉の裏につきます。見つけしだい指で取れば、薬を使わずに済みます。
- 定植後もネットを続ける
- 十一月中旬まで蝶は飛びます。定植後も霜よけを兼ねてネットをかけ、寒くなってから外します。
- 増えすぎたら薬を使う
- 手で取りきれないときは、草花用の殺虫剤を説明書どおりに使います。花が咲いてからはなるべく使いません。
立枯れと灰色かび病は湿気が原因
苗のころの立枯れも、冬から春の灰色かび病も、土や株元が湿り続けることから始まります。水を乾いてから与えること、株元の枯れ葉を取ること、霜よけを晴れた日に開けること、この三つで大半は防げます。
立枯病は苗が根元から細くくびれて倒れる病気で、一度倒れた苗は戻りません。同じポットの他の苗にもうつるので、倒れた苗はポットごと処分し、残りのポットは水を控えて日なたに出します。
- 苗は底面給水と日照
- 上から水をかけず、受け皿から吸わせて表面を乾かします。日なたで育てて株元を硬く締めます。
- 枯れ葉と終わった花を取る
- 株元の黄ばんだ葉と咲き終わった花は、かびの足場になります。見つけしだい取り除き、株の周りに残しません。
- 霜よけは晴れた日に開ける
- 不織布をかけっぱなしにすると中が蒸れます。日中に気温が上がる日は外して、風と日を通します。
- 広がるなら殺菌剤
- 取り除いても次々出るときは、草花用の殺菌剤を説明書どおりに使います。使う前に傷んだ部分を取り切ります。
連作を避けて根こぶ病を防ぐ
アブラナ科を続けて植えた土では、根にこぶができて水を吸えなくなる根こぶ病が出ます。ストックの前にキャベツやハボタン、ダイコンを育てた場所は避け、少なくとも二年から三年は間を空けます。鉢植えなら土を新しくすれば済みます。
根こぶ病は一度出ると土に何年も残ります。抜いた株は土ごと処分し、堆肥にしません。その場所にはしばらくアブラナ科以外の花を植えて、土を休ませます。
| 場面 | 危険度 | 対応 |
|---|---|---|
| 前年にアブラナ科の野菜を育てた花壇 | 高い | 場所を変えるか、土を入れ替える |
| 前年にハボタンを植えた寄せ植えの土 | 高い | 土を捨てて新しい土にする |
| 前年がマリーゴールドやパンジー | 低い | そのまま植えてよい |
| 酸性に傾いた土 | やや高い | 苦土石灰を混ぜて酸度を整える |
病気ではない障害の見分け方
病気のように見えても、寒さや肥料、水の加減による障害であることがよくあります。症状の出方が一か所から広がるなら病気、株全体に同じように出るなら障害と考えて、管理を見直します。原因を取り除けば新しい葉は正常に戻ります。
| 見た目 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 外側の葉が凍って透けたように傷む | 強い霜 | 傷んだ葉を取り、霜よけをかけ直す |
| 葉が大きく柔らかく色が薄い | 窒素肥料の与えすぎ | 追肥を止め、日に当てる |
| 下葉が黄ばんで落ちる | 水切れか肥料切れ | 水と薄い液肥を与える |
| 茎が伸びて倒れる | 日照不足か暖かすぎる場所 | 日なたへ移し、寒さに当てる |
アブラムシが運ぶウイルス病で葉が縮れて模様が出た株は治りません。周りへ広がる前に抜いて処分します。
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