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すだちの苗の植え付け

すだちの苗の植え付け|春に日なたへ植え、鉢なら八号から始める

すだちの栽培イメージ

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すだちは柑橘の中では寒さに強く、関東平野部なら庭でも鉢でも育ちます。苗の選び方と、地植え・鉢植えそれぞれの植え方をまとめます。

地植えか鉢植えかを決める

すだちは徳島の特産として知られますが、ゆずと同じくらい寒さに強く、最低気温がマイナス五度程度までなら関東平野部の庭で育ちます。地植えなら三メートル近くまで育ち、鉢植えなら一メートル前後に収めて毎年収穫できます。

どちらにするかは、庭の広さと冬の冷え込みで決めます。下の表で自分の環境に近い行を選び、植え方の節へ進みます。迷うなら、まず鉢植えで二〜三年育てて様子を見てから、地植えに移す方法もあります。

場面向いている植え方収穫までの目安注意点
日当たりのよい庭がある(関東以西の平野部)地植え植え付けから3〜4年冬の北風を防ぐ場所を選ぶ
庭はあるが冬にマイナス5度を下回る鉢植え(冬は軒下へ)2〜3年凍る夜は不織布をかける
ベランダだけ鉢植え(8〜10号)2〜3年手すりの内側で風を避ける
すぐに収穫したい実付きの大苗を鉢植え翌年初年度は実を減らして根を育てる

すだちは一本で実がなり、受粉樹は必要ありません。一本あれば家庭で使う分は十分にとれます。

苗の選び方

苗は接ぎ木の一〜二年生が主流で、春に園芸店やホームセンターに並びます。すだちは品種の違いがほとんどないので、品種名よりも苗の状態で選びます。接ぎ木の部分がしっかりくっつき、幹がまっすぐで葉の色が濃いものを選びます。

接ぎ口を見る
株元から十センチほどの位置にある接ぎ木のつなぎ目が、太く盛り上がってしっかりついているものを選びます。ぐらつくものは避けます。
葉の色と数を見る
葉が濃い緑で、黄ばみや斑点がないもの。葉が落ちて枝だけの苗は、根が傷んでいることがあります。
トゲの有無を確かめる
すだちには枝にトゲがあります。トゲが短い系統も流通するので、子どもや通路の近くに植えるならトゲの少ない苗を選びます。
根鉢を見る
ポットの底から白い根が少し見えるものは根が動いています。根が黒く乾いていたり、土から抜けるほど根が少なかったりする苗は避けます。

植え付けの時期と場所

植え付けの適期は三月中旬から四月で、寒さが抜けて芽が動く直前がいちばん根付きやすい時期です。秋植えもできますが、冬までに根が張らないと寒さで傷むので、関東平野部では春植えを勧めます。

場所は一日六時間以上日が当たり、冬に北風が直接当たらない南向きか東向きが理想です。柑橘は水はけの悪い土で根腐れしやすいので、雨のあとに水たまりができる場所は避けるか、盛り土をします。

北風を避ける
建物や塀の南側で、冬の北風がさえぎられる場所を選びます。風が当たると葉が落ち、翌年の花が減ります。
水はけを確かめる
植える場所に深さ三十センチの穴を掘って水を入れ、一時間で引くなら問題ありません。引かないなら二十センチ以上盛り土をします。
広がりを見込む
地植えは将来的に枝が二〜三メートルに広がります。塀や隣家から一・五メートル以上離します。

地植えの手順

地植えは植え穴を大きめに掘り、堆肥を混ぜた土で埋め戻します。柑橘は植え付け直後に深く植えすぎると根元が蒸れて弱るので、接ぎ口が土に埋まらないよう、浅めに植えるのがこつです。

植え穴を掘る
直径と深さがそれぞれ五十センチの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土か堆肥をバケツ一杯混ぜます。元肥(植え付け時にあらかじめ入れる肥料)として緩効性の肥料を一握り加えます。
根鉢を軽くほぐす
ポットから抜き、根鉢の底と側面の根を指で軽くほぐします。根が固く回っているなら底に十字の切り込みを入れます。
接ぎ口を土の上に出す
穴に土を戻して高さを調節し、接ぎ口が地面より五センチ以上上に出るように置きます。周りの土を戻して手で押さえます。
水鉢を作ってたっぷり
株の周りに土手を作り、バケツ二杯分の水をゆっくり注ぎます。水が引いたら土を足してへこみをなくします。
支柱を立てる
苗の脇に支柱を立て、幹をひもで八の字に結びます。根付くまでの一年間、風で揺れないようにします。

鉢植えの手順

鉢植えは八号から十号の深めの鉢に、果樹用か柑橘用の培養土で植えます。すだちは根が多く、小さな鉢ではすぐ根詰まりするので、最初から八号以上を使い、二年ごとに一回り大きくします。

鉢と土を用意する
鉢底穴のある八〜十号の深鉢に、鉢底石を三センチ敷きます。土は果樹用の培養土に、水はけを高める軽石小粒を二割混ぜます。
根鉢を崩さず植える
根鉢は軽くほぐす程度にして、接ぎ口が土の面より上に出る高さに置きます。鉢の縁から三センチ下まで土を入れます。
たっぷり水を与える
鉢底から流れ出るまで与え、土が沈んだら足します。二週間は直射日光を避けた明るい場所に置き、その後日なたへ移します。
初年度の花と実は落とす
植え付けの年に付いた花や小さな実は取り除き、根と枝を育てることに専念させます。実をならせると翌年以降の成長が遅れます。

植え付け後のトラブルと直し方

植え付け後一か月ほどで新芽が動けば根付いています。葉が落ちる、新芽が出ないといった不調は、水と植え付けの深さが原因のことがほとんどです。症状を見て原因を切り分け、早めに手を打ちます。

症状考えられる原因直し方
葉が内側に巻いてしおれる水切れ(特に鉢植え)たっぷり与え、日中は半日陰へ移す
葉が黄色くなって次々落ちる深植えか水のやりすぎで根が傷んだ接ぎ口が埋まっていれば掘り上げて浅く植え直す
新芽が出ないまま二か月たつ根が傷んでいる・寒さで動いていない幹を軽く削って緑なら生きている。水を控えて待つ
幹がぐらつく支柱がない・風が強い支柱を立てて結び直し、根元を踏み固める

柑橘は植え付けの年に古い葉を落として新しい葉に入れ替えることがあります。新芽が同時に出ていれば心配ありません。

すだちの植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

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