採り時は花の裏で見る
表の花びらが枯れても、まだ早いことがほとんどです。判断するのは花の裏側で、緑だった裏が黄色を経て茶色くなり、外側の総苞が乾いてきたら熟しています。開花から30〜45日が目安です。
中心の種でも確かめます。指で押して硬く、黒や灰色の縞がはっきりし、軽く引くと外れるようになれば採れます。まだ白っぽく柔らかい種は、乾かしても中身が入りません。
| 株の見た目 | 熟し具合 | やること |
|---|---|---|
| 花びらが散り始めた | まだ早い | そのまま置く |
| 裏が黄色くなった | 半分ほど | 鳥よけの袋をかける |
| 裏が茶色く総苞が乾いた | 収穫できる | 茎ごと切って乾かす |
| 頭が垂れて種がこぼれる | 遅い | すぐ切って室内へ入れる |
鳥から種を守る
熟すまでの2週間ほどが鳥に狙われる期間です。スズメやカラスは種が黒くなる前から来るので、裏が黄色くなった時点で覆いをかけます。気づいてからでは半分持っていかれた後です。
- 不織布の袋をかぶせる
- 花の頭に不織布や目の細かいネットの袋をかぶせ、口を茎に軽く結びます。空気が通るので蒸れず、雨も抜けるので中で腐りません。
- 使い古しの靴下でも
- 伸びる素材は花が太っても締めつけません。薄いものなら透けるので、外さずに中の熟し具合を見られます。家庭でいちばん手軽な方法です。
- ふさぐ素材は避ける
- 水も空気も通さない袋は内側が蒸れて種にかびが出ます。雨水がたまると頭ごと腐るので、必ず通気のある素材にします。
- 早めに切って室内へ
- 鳥の害が激しい場所では完熟を待たず、裏が黄色くなった段階で茎ごと切り、風通しの良い室内で追熟させます。
切って乾かす
乾かす場所は日陰で風が通ることが条件です。締め切った部屋や段ボールの中では湿気が抜けず、外側は乾いたのに芯にかびが出ます。軒下や風の通る廊下が向きます。
- 茎を30センチ残す
- 花の下30センチほどで茎を切ります。吊るすときの持ち手になり、花の頭に直接ひもをかけずに済みます。
- 逆さに吊るす
- 風通しの良い日陰で花を下向きに吊るします。日なたでは味が落ち、雨に当たるとかびます。1〜2週間が目安です。
- 種を外す
- 乾いたら手や硬いブラシで中心をこすると種がまとまって外れます。手が痛むときは軍手を使います。外れにくい外周の種は未熟なので捨てます。
- もう一度乾かす
- 外した種を新聞紙に広げ、室内でさらに数日乾かします。指で押しても凹まず、割ると音を立てて割れるくらいが十分です。
かびが出た種は選別せずまとめて捨てます。一粒でも混ざっていると、保存しているあいだに容器全体へ広がります。
保存のしかた
よく乾いた種を密閉できる容器に乾燥剤と一緒に入れ、冷暗所に置きます。台所のように温度と湿度が上下する場所は避けます。冷蔵庫の野菜室でも構いません。
保存の前にもう一度選別します。軽い種、割れた種、色の薄い種を除くと、容器の中で傷むもとがなくなります。数を減らしてでも良い種だけ残すほうが翌年に効きます。
| 保存の仕方 | 置き場所 | 翌年の発芽 |
|---|---|---|
| 密閉容器と乾燥剤 | 冷暗所か冷蔵庫 | よく揃う |
| 紙袋のまま | 室内の涼しい棚 | 場所によっては落ちる |
| 袋のまま物置へ | 夏に高温多湿になる | 大きく落ちる |
一代交配の品種から採った種をまくと、親と同じ花にはなりません。草丈も花の形もばらつくため、同じ花を再現する方法ではありません。
食べる種と、まく種
食用にするなら大輪の品種の種を選びます。殻が厚く実がよく入っているためです。観賞用の小輪種は種そのものが小さく、殻ばかりで食べる部分がほとんど残りません。
まく種を選ぶときは、外周ではなく花の中ほどから採った種を使います。外周の種は受粉が遅く、大きく見えても中身が入っていないことがあります。
- 食べる前にすること
- よく洗って水に浮いたものを捨て、しっかり乾かします。生では食べず、フライパンや天火で加熱してから食べます。
- 鳥の餌にする
- 味つけしていない乾いた種はそのまま庭の餌台に置けます。塩や油を加えたものは鳥に与えません。
- 来年用に分ける
- まく種は食用と分け、いちばん大きく重い種だけを残します。大きな種ほど初期の伸びがよく、揃った株になります。
食用の品種でも、農薬をまいた株の種は食べません。まく用として売られている種は処理されていることがあるので、口に入れないようにします。
花のあとの茎と根の片付け
大型種の茎は木のように硬く、そのまま畑に置いても分解に何か月もかかります。枯れて乾いてから刻むと扱いが楽になり、次の作付けの邪魔になりません。
| 部分 | 処理 | 理由 |
|---|---|---|
| 茎 | 乾かして30センチに刻む | 硬いまますき込むと分解しない |
| 根 | 掘り上げて外に出す | 太い直根が残ると耕せない |
| 葉と花がら | 堆肥に回せる | 病気の出た株は入れない |
ひまわりの根は周りの植物の生育を抑える物質を出します。跡地にすぐ何かを植えるなら、根を取り除いてよく耕してからにします。
採種がうまくいかない原因
種が採れなかった年は、品種か、採る時期か、乾かし方のどれかでつまずいています。採った種を指で押して中身の詰まり具合を確かめると、どこで止まったのかがおおむね分かります。
| 症状 | 原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 種が薄く中身がない | 無花粉の品種だった | 翌年は花粉のある品種を選ぶ |
| 採る前に種が落ちた | 熟してから日をおきすぎた | 裏が黄ばんだら袋をかけて待つ |
| 乾かす間にかびた | 風の通らない場所に置いた | 日陰でも風の通る所へ吊るす |
| 翌年ほとんど芽が出ない | 湿ったまま袋に入れた | よく乾かして冷たい場所で保存する |
一つの株から全部を採らず、二株以上から少しずつ採ります。株ごとに種の充実の度合いが違うためです。
ひまわりの種まきに使うもの
草花の種は野菜より小さいものが多く、覆土の厚さで発芽が決まります。光を好む種はほとんど土をかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
好光性の種は土をかけないので、ジョウロだと流れます。発芽まではすべて霧で与えます。
- セルトレイ・浅鉢探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 128 穴のセルトレイか、深さ 5cm 前後の浅い育苗箱。
種が小さいほど深い容器は要りません。浅いほうが土が乾きすぎず、温度も上がりやすくなります。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式、長さ 10cm 前後。
草花は発芽まで 2 週間以上かかるものもあります。まいた日を書いておかないと、待つか諦めるかを判断できません。
- 種が大きい草花なら、ポットに直接まけばセルトレイは要りません。
- 温室やヒーターマットは、暖かい時期にまくなら要りません。
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