かき取りと株ごとの収穫
スイスチャードには、外葉を必要な分だけかき取る方法と、若いうちに株ごと抜く方法があります。長く楽しむなら外葉のかき取り、サラダ用の小さい葉をまとめて使いたいなら株ごとの収穫が向きます。
家庭菜園では数株あれば足りるので、外葉のかき取りが基本になります。一株から一度に二枚か三枚、二か所か三か所の株を順に回れば、毎週使う分をまかなえます。
穫る量の目安は、株に残る葉が六枚を下回らない範囲です。数えるのが面倒なら、外側から手を入れて指が二本入るくらいの隙間ができたらそこで止める、と決めておくと穫りすぎを防げます。
| 目的 | 穫り方 | 収穫の期間 |
|---|---|---|
| 長く少しずつ使う | 外葉を2〜3枚ずつかき取る | 3〜6か月 |
| サラダ用の若い葉 | 草丈15センチで株ごと抜く | 1〜2か月。密植で作る |
| 彩りの飾りに使う | 色ごとに1枚ずつ穫る | 必要なときだけ。株は減らない |
| まとめて加熱調理 | 外葉を5〜6枚まとめて穫る | 株が疲れるので月1回まで |
最初の収穫の時期
種をまいてから五十日ほど、草丈が二十五センチから三十センチになったら最初の収穫です。それより早く穫ると株が育ちきらず、以後の葉が細くなってしまいます。
苗から始めた場合は植えてから三十日ほどが目安です。株の中心から新しい葉が二枚以上立ち上がっているのを確かめてから、外側の葉に手を付けます。
- 草丈を確かめる
- 地面から葉先までが二十五センチを超え、葉柄が指ほどの太さになったら穫りどきです。
- 外側の葉を選ぶ
- いちばん外に開いている大きな葉を選びます。中心の立った若い葉には手を付けません。
- 地際で切る
- 葉柄を株元まで指でたどり、地際から一センチほどの位置ではさみを入れます。株を持ち上げないよう支えます。
- 一株から二、三枚まで
- 一度に穫るのは外葉の二枚か三枚までです。残す葉が少ないと次の葉を作る力が出ません。
朝のうちに穫ると葉が水を含んで張りがあり、冷蔵庫でも長持ちします。日中の暑い時間に穫るとすぐしなびます。
手で折らずはさみで切る
スイスチャードの葉柄は水気が多く、手で引っ張ると株元から裂けて株を傷めます。必ずはさみで切り、切り口が残らないように地際で落とします。中途半端に残した葉柄は腐ってかびの元になります。
- 株元を押さえる
- 片手で株元の土を軽く押さえ、株が持ち上がらないようにしてから、もう一方の手ではさみを入れます。
- 地際で切り落とす
- 葉柄の付け根から一センチほどのところで切ります。長く残すと枯れて株元に溜まります。
- 残した葉柄も片づける
- 前に切って枯れた葉柄が株元にあれば、そのつど抜き取って捨てます。風通しがよくなります。
葉柄と葉を分けて使う
スイスチャードは葉の部分と、色のついた葉柄で火の通り方が違います。葉柄は太くて水気があり、火が通るまでに時間がかかるので、切り分けて先に炒めるか、ゆで時間をずらすと食感がそろいます。
葉柄の赤や黄の色は、加熱するとゆで汁に流れ出て薄くなります。彩りを生かしたいときは、さっと炒めるか、生の若い葉をサラダに散らす使い方が向いています。
| 部位 | 火の通り方 | 向いている調理 |
|---|---|---|
| 葉の部分 | 1〜2分で火が通る | おひたし、汁の実、あえ物 |
| 葉柄の細い部分 | 3分ほど | 炒め物、スープ |
| 葉柄の太い部分 | 5分ほど | 細く切って炒める、煮込み |
| 若い小さな葉 | 生のまま使える | サラダ、彩りの添え物 |
スイスチャードはあくのもとになる成分を含みます。たくさん食べるときはさっとゆでてから使うと口当たりがよくなります。
保存の方法と日持ち
葉が薄く水分が抜けやすいので、穫ったらすぐ袋に入れて冷やします。葉柄がしっかりしている分、ほうれん草より扱いやすく、下ゆでして冷凍すれば使いたいときにすぐ出せます。
| 方法 | 日持ちの目安 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 湿らせた紙で包んで野菜室 | 4〜5日 | 数日で使い切る分。立てて入れる |
| さっとゆでて絞り冷凍 | 1か月 | まとめて穫れたとき。汁物にそのまま |
| 葉柄だけ切って冷蔵 | 1週間 | 炒め物用に下ごしらえしておく |
| 切って水に浸ける | 1日 | しなびた葉を戻したいとき |
穫れなくなったときの見直し
かき取りを続けているのに新しい葉が出なくなったら、穫りすぎか肥料切れ、あるいは株の寿命です。原因ごとに手当てが違うので、抜いてしまう前に順に確かめます。
| 症状 | 原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 残った葉が小さく数も少ない | 穫りすぎ | 2週間休ませ、肥料を足して回復を待つ |
| 葉が黄色く薄い | 肥料切れ | 液体の肥料を週1回、3回続けて与える |
| 中心から花茎が伸びた | とう立ちが始まった | やわらかい葉を穫り切り、株を片づける |
| 葉柄が筋張って固い | 水切れと株の老化 | 水を切らさず、それでも固ければまき直す |
スイスチャードは二年目に花を咲かせる性質があります。春に花茎が立ったら株を更新する時期だと考えてください。
スイスチャードの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
スイスチャードの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスイスチャードの育て方にまとめています。
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