一年の流れを先に見る
スイスチャードは春まきと秋まきの二本立てで考えると分かりやすくなります。三月下旬にまいた株は夏まで、八月下旬にまいた株は翌春まで穫れるので、この二回を回せばほぼ切れ目なく収穫が続きます。
| 月 | 主な作業 | 見ておく点 |
|---|---|---|
| 3月 | 土づくり、春まき | 地温が15度を超えてからまく |
| 4月 | 間引き2回、防虫の網かけ | 1か所1本に絞れたか |
| 5〜6月 | 収穫開始、肥料、敷きわら | 外葉が25センチを超えたか |
| 7〜8月 | 日よけ、朝の水やり、秋まきの準備 | 葉焼けと乾きが出ていないか |
| 8月下旬〜9月 | 秋まき、春まき株の片づけ | 地温が下がってからまく |
| 10〜11月 | 間引き、秋株の収穫開始 | 虫が減って葉がきれいに穫れる |
| 12〜2月 | 不織布で霜よけ、月1回の肥料 | 葉先が黒く傷んでいないか |
三月から四月の立ち上げ
三月は土づくりとまき付けの月です。石灰を二週間前、堆肥と肥料を一週間前に入れ、地温が十五度を超えてからまきます。まだ寒い時期なので、不織布をかけると発芽がそろいます。
四月は間引きの月です。一か所から出た数本を、子葉のころに二本、本葉三枚から四枚で一本に絞ります。同時に防虫の網をかけておくと、五月以降のヨトウムシの被害を防げます。
- 3月上旬に土を作る
- 苦土石灰を入れて深さ三十センチまで耕し、一週間後に堆肥と化成肥料を入れて畝を立てます。
- 3月下旬にまく
- 一晩水に浸けた種を株間三十センチで点まきし、一センチ覆土して不織布をかけます。発芽までは乾かしません。
- 4月に二回間引く
- 子葉のころに二本、本葉三枚から四枚で一本に絞ります。抜く株ははさみで地際を切ります。
五月から八月の収穫と暑さ対策
五月から収穫が始まります。外葉を二枚か三枚ずつかき取り、穫った日に肥料を足します。梅雨前に株元へ敷きわらを入れておくと、泥はねと夏の乾きを同時に防げます。
七月から八月は生育が緩みます。無理に穫らず水を切らさずに待てば、九月から再び葉が伸び始めます。日差しが強い場所では寒冷紗をかけて葉焼けを防ぎます。
- 5月に収穫を始める
- 外葉が二十五センチを超えたら一株から二、三枚ずつ穫ります。中心の若い葉は残します。
- 6月に敷きわらを入れる
- 梅雨に入る前に株元へ厚さ三センチほど敷きます。泥はねが減り、収穫後の洗いも楽になります。
- 8月は穫らずに待つ
- 暑さで葉が固くなる時期は収穫を控え、朝の水やりだけ続けます。九月から回復します。
秋まきと冬の管理
八月下旬から九月上旬にまいた株が、秋から翌春までの主力になります。虫の少ない時期に育つので葉がきれいで、十月から穫り始めれば四月まで続きます。
十二月に入ったら不織布をべた掛けして霜を防ぎます。株が枯れることはありませんが、葉先が黒く傷むと使える部分が減るので、収穫を続けたいなら覆っておくほうが得です。
| 時期 | 作業 | 終わったあとの目安 |
|---|---|---|
| 8月下旬 | 地温が下がってからまく | 5〜7日で芽が出そろう |
| 9月中旬 | 間引いて1本に絞る | 本葉が4枚を超えて立ち上がる |
| 10月下旬 | 最初のかき取り、肥料 | 外葉が25センチを超えている |
| 12月上旬 | 不織布をべた掛けする | 霜の朝でも葉先が黒くならない |
株を切り替える時期
同じ株を穫り続けると、半年ほどで葉が細くなり葉柄も筋張ってきます。春まき株は八月に、秋まき株は翌年の五月に片づけて、次のまき付けに場所を譲るのが目安です。
二年目の春には花茎が立ち上がります。花が咲くと葉は固くなって食べにくくなるので、その前に穫り切って抜き、畝を耕して次の作物に切り替えます。
- 葉柄の太さを見る
- 以前より明らかに細くなったら株の力が落ちています。まき直しの準備を始める合図です。
- 重ねてまいておく
- 片づける一か月前に次の種をまいておくと、収穫が途切れません。場所は少しずらします。
- 抜いたら土を休ませる
- 抜いたあとは堆肥を入れて耕し、別の科の作物に切り替えます。同じ場所で続けると育ちが落ちます。
スイスチャードはヒユ科で、ホウレンソウやビートと同じ仲間です。これらを続けて作るのは避けてください。
作業が遅れたときの取り戻し方
まき遅れや間引き忘れがあっても、スイスチャードは丈夫なので途中から立て直せます。遅れた作業ごとに、いま何をすれば収穫につながるかを決めておくと迷いません。
| 遅れた作業 | 起きること | 取り戻し方 |
|---|---|---|
| 春まきが5月にずれた | 梅雨明けの暑さで生育が止まる | 無理に穫らず秋を待つ。秋まきを必ず行う |
| 間引きを忘れた | 数本が競って細いまま育つ | 本葉6枚でも1本に絞る。はさみで地際を切る |
| 収穫が遅れて葉が40センチ超え | 葉柄が筋張って固い | 固い葉は外して処分し、以後は25センチで穫る |
| 霜よけを忘れた | 葉先が黒く傷む | 傷んだ葉を取り除いて覆う。株は生きている |
スイスチャードの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
スイスチャードの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスイスチャードの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。