穫ってよい芽を見分ける
枝の先端に付く大きな芽が一番芽で、これがいちばん大きく、香りもよい部分です。一番芽を摘むと、その下の側面から二番芽が出ます。さらに摘むと三番芽が出ますが、ここまで穫ると木が力尽きます。
家庭で育てるなら一番芽だけを穫り、二番芽から先は伸ばして葉にさせるのが安全です。木を長く使えて、翌年の芽も太くなります。山で採るときも同じ考え方が要ります。
| 姿 | 呼び方 | 扱い |
|---|---|---|
| 枝の先の大きな芽 | 一番芽 | 穫ってよい |
| 一番芽の下から出る芽 | 二番芽 | 木を大事にするなら残す |
| さらにその下から出る芽 | 三番芽 | 穫らない。穫ると枯れる |
| 根元から出た新しい株の芽 | ひこばえの芽 | 株を増やすなら残す |
穫りどきの見きわめ
芽が伸びて、包んでいた葉がほどけかけ、先が少し開き始めたころが穫りどきです。固く閉じたままの芽は小さく、開ききった芽は硬くて苦みが強くなります。数日で変わるので、暖かい日が続いたら毎日見ます。
長さでいえば五センチから十センチほどが目安です。手のひらに載せてみて、握りこぶしの半分ほどの大きさなら、ちょうどよい状態と考えてよいでしょう。
同じ木でも、日の当たる南側の芽から先に伸びます。北側の芽はまだ固いことが多いので、一度に全部穫ろうとせず、伸びたものから順に穫ると穫り遅れがなくなります。
| 状態 | 見た目 | 判断 |
|---|---|---|
| 早い | 固く閉じて三センチ以下 | 数日待つ |
| ちょうどよい | 先がほどけかけ五〜十センチ | 穫る |
| 遅い | 葉が開いて広がった | 残して葉にする |
摘み取り方の手順
とげがあるので、素手で扱わず革の手袋をします。芽の付け根には次の芽になる部分が控えているので、そこを傷つけないように、はかまと呼ばれる下の部分を残して摘み取ります。
作業は一人でやらず、脚立を使うときは誰かに支えてもらうと安全です。とげのある枝の下で足場を崩すと危ないので、無理な姿勢になる高さの芽は思い切って諦めます。
- 手袋と長袖で作業する
- 幹にも枝にもとげがあります。革の手袋と厚手の長袖を着て、下から手を伸ばさないようにします。
- 付け根を残して折る
- 芽の付け根のふくらみを残し、その上で横に倒すように折ります。付け根ごと取ると次の芽が出ません。
- はかまを取る
- 根元を包む茶色いはかまは硬いので、その場でむいて捨てます。持ち帰る量も減って扱いが楽です。
- 採った数を控える
- 一本の木から何個穫ったかを覚えておきます。翌年の芽の太さが変われば、穫りすぎだったかどうか分かります。
枝を引き寄せて折ってしまうと、翌年その枝から芽が出ません。届かない高さの芽は無理をせず、冬の切り戻しで高さを下げてから穫ります。
枝を切ってふかす
冬のうちに芽の付いた枝を切り、室内で水に挿して伸ばす方法をふかしと呼びます。畑の芽より早く、二月や三月に食べられます。切り戻しで出た枝をそのまま使えるので無駄がありません。
- 冬に枝を切る
- 十二月から二月に、太さ一センチ以上で芽の付いた枝を切ります。切り戻しと同時にやると手間が一度で済みます。
- 十五センチに切り分ける
- 芽が上に一つ二つ来るように切ります。下の切り口は斜めにして水の吸い上げをよくします。
- 浅い水に立てる
- 二センチほど水を張った容器に立て、二日おきに水を替えます。深く挿すと切り口が腐ります。
- 伸びたら摘む
- 暖かい室内で二週間ほど。先が開きかけたら根元から摘み取ります。畑の芽と同じように調理できます。
下ごしらえと食べ方
タラの芽はあくが強くないので、ゆがいて水にさらす程度で食べられます。天ぷらにするなら下ゆでも要りません。はかまを取り、根元の硬い部分を切り落としてから使います。
穫った芽は日もちしません。その日か翌日に使い切るつもりで穫る量を決めます。すぐ食べられないときは、湿らせた紙に包んで冷蔵し、二日以内に使い切ります。
| 用途 | 下ごしらえ | こつ |
|---|---|---|
| 天ぷら | はかまを取るだけ | 衣を薄くして香りを残す |
| おひたし、和え物 | 塩ゆでして水にさらす | ゆで時間は一分ほど |
| 炒め物 | さっとゆでてから炒める | 油と相性がよい |
穫りすぎて弱ったときの手当て
二番芽、三番芽まで穫った木は、葉を作れずに夏を迎えて弱ります。翌年に芽が出ない、細い芽しか出ないときは、穫りすぎを疑ってください。手当ては穫らずに休ませることに尽きます。
弱った木を戻すのに近道はありません。穫らずに一年葉を茂らせ、周りの草を刈って光を入れる。この二つを守れば、たいていの株は二年で元の勢いに戻ります。
- 一年収穫を休む
- 細い芽しか出ない年は一つも穫らず、すべて葉にさせます。翌春には芽の太さが戻ってきます。
- 根元の新芽を育てる
- 根から出た新しい株を残して育てると、数年で主力を入れ替えられます。古い幹はそのあと切ります。
- 肥料は控えめに
- 弱った木に濃い肥料は逆効果です。冬に堆肥を株元に敷く程度にとどめ、葉の出方を見て判断します。
タラノキの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
タラノキの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はタラノキの育て方にまとめています。
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