症状から原因を切り分ける
タラノキの不調は、どこが傷んでいるかで見当が付きます。芽や若い枝が黒くなるなら病気、株元におがくずが落ちるなら幹に入る虫、新芽に小さな虫が群がるならアブラムシです。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 芽や若枝が黒く枯れる | 立枯れを起こす病気 | その枝を切って処分し、風通しをよくする |
| 株元におがくずが落ちる | 幹に食い入る虫 | 穴を見つけて処理し、弱った幹は切る |
| 新芽に小さな虫が群がる | アブラムシ | 水で流すか、野菜用の殺虫剤を薄めて使う |
| 葉に穴が開く | 葉を食う虫 | 見つけ次第捕る。数が少なければ放置でよい |
立枯れを防ぐ
タラノキでもっとも困るのが、枝や株全体が急に枯れる病気です。込み合って風が通らない場所や、水はけの悪い場所で出やすくなります。薬で治すより、環境を整えて出させないほうが確実です。
枯れた枝を見つけたら、健全な部分まで切り下げて処分します。切った枝を株元に置いておくと、そこから広がります。道具は使うたびに拭いておくと安心です。
病気が出た年は、翌年の冬に思い切って混んだ枝を減らします。風が通る形にするだけで発生が減るので、薬に頼る前にまず枝を減らすことを考えてください。
- 株間を空ける
- 一メートル半ほど空けて植え、混んだ枝は冬に切ります。風が抜けるだけで発生がぐっと減ります。
- 水はけを直す
- 雨のあとに水が残る場所は土を盛って高くします。根が長く水に浸かると株が弱って病気が入ります。
- 枯れ枝を早く切る
- 黒く枯れた部分より二十センチ下まで切り下げ、株元に置かず処分します。道具は拭いてから次に使います。
幹に入る虫の見つけ方
幹に食い入る虫は、外から見えないうちに内側を食い進みます。手がかりは株元に落ちるおがくずのような粉です。これを見つけたら、上に向かって幹をたどり、穴を探します。
虫が入る木には共通の傾向があります。日当たりが悪く勢いの落ちた木や、古くなった幹が狙われやすいので、更新を怠らないことが結局いちばんの予防になります。
- 株元の粉を探す
- 夏に株元を見て、細かい木くずが積もっていないか確かめます。これが唯一の早い手がかりです。
- 穴を見つける
- 粉の落ちた真上あたりに小さな穴があります。針金を差し込んで中の虫を突くと駆除できることがあります。
- 弱った幹は切る
- 何本も穴が開いた幹は回復しません。根元から切って処分し、根から出た新しい幹に主力を移します。
切り取った幹をそのまま畑の隅に置いておくと、中の虫がそこで育って翌年また出てきます。焼くか、袋に入れて処分します。
春に付くアブラムシ
四月から六月にかけて、伸びかけた新芽や若い葉にアブラムシが群がることがあります。数が少なければ水で洗い流すだけで足ります。増えると葉が縮れ、枝の伸びが止まります。
アブラムシが増えると、葉がべたついてすすのような黒い汚れが出ます。ここまで来ると見た目も悪くなるので、新芽の時期に一度確かめておくと、早めに手が打てます。
| 時期 | 出る場所 | 対処 |
|---|---|---|
| 4月〜5月 | 伸び始めた新芽 | 収穫前なので水で流すか手で取る |
| 6月 | 若い枝の先 | 数が多ければ野菜用の殺虫剤を薄めて使う |
| 7月以降 | 枝先 | 被害は軽い。放っておいてよいことが多い |
とげによるけがを防ぐ
病害虫ではありませんが、タラノキで実際に多いのがとげによるけがです。とげは鋭く、刺さると腫れることがあります。作業のたびに手袋と長袖を用意しておくのが確実な備えです。
収穫のときは、脚立を使うより木を低く保つほうが安全です。冬の切り戻しで背を下げておけば、足場の悪い場所で手を伸ばす場面そのものが無くなります。
- 革の手袋を使う
- 布の手袋は貫かれます。革か、手のひらに革を張った手袋を使うと安心して作業できます。
- 下から手を伸ばさない
- 上を向いて枝の下に手を入れると、落ちてきた枝でけがをします。横から回り込んで作業します。
- 切った枝をすぐ片づける
- 地面に落ちた枝のとげは踏み抜きの元です。切ったそばから集めて、まとめて処分します。
芽が出ない年の考え方
春に芽が出ない、または細い芽しか出ないときは、病気より前に穫りすぎと日照不足を疑ってください。前の年に二番芽まで穫っていないか、周りの木が茂って日陰になっていないかを確かめます。
原因が一つとは限りません。穫りすぎと日陰が重なっていることもよくあるので、思い当たるものは全部直してから、翌春の芽の太さを見て判断してください。
| 原因 | 見分け方 | 手当て |
|---|---|---|
| 穫りすぎ | 前年に二番芽以降まで穫った | 一年収穫を休ませて葉を茂らせる |
| 日照不足 | 周りの木が茂って日陰になった | 周りの枝を払って光を入れる |
| 幹の老化 | 表皮が割れて全体に細い | 古い幹を切り、新しい幹に更新する |
| 病気 | 枝先が黒く枯れている | 枯れた部分を切り下げて処分する |
タラノキの収穫までのコツは作物ページに
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