GadeninEnglishアプリを入れる
里芋の収穫・貯蔵

里芋の収穫と貯蔵|霜が降りる前に掘る目安と種芋の越冬

里芋の栽培イメージ

読むのに約 4

掘る合図は下葉の枯れと初霜の予報です。貯蔵は冷やさず土の中で越させます。

掘る時期は霜から逆算する

里芋は寒さに弱く、霜に当たると芋の内部が傷んで貯蔵が効かなくなる。だから収穫の締め切りは初霜の予報で決まる。地上部が青いうちでも、霜が近ければ掘り上げを優先したほうが結果は良い。

早すぎる収穫もまた損である。9月から10月にかけて子芋は急に太るので、下葉が2〜3枚枯れ始めてから試し掘りをして、大きさを確かめてから本番に入る。品種による差が大きいので日付では決めない。

品種の系統収穫の中心備考
石川早生(極早生)8月下旬〜9月早掘りで柔らかい子芋を食べる
土垂(中生)10月〜11月貯蔵性が高く長く食べられる
八つ頭11月〜12月正月に合わせて遅めに掘る
海老芋10月下旬〜12月土寄せを重ねた株ほど形が良い

試し掘りは畝の端の1株で行う。中央を掘ると残りの株の根を切り、以後の肥大を止めてしまう。

掘り上げの手順

掘るのは晴天が2日ほど続いた後にする。土が乾いていれば芋が離れやすく、傷も付きにくい。雨上がりに掘った芋は皮がむけやすく、そのまま貯蔵すると腐りの起点になる。

茎を切る
地際から10〜15センチを残して葉柄を切る。全部を切り落とすと持つところがなくなり、切り口から水が入って傷みやすくなる。
株を起こす
株から30センチ離れた場所にスコップを入れ、周囲を一周ゆるめてから、てこの要領で株ごと持ち上げる。近くに刺すと子芋を割る。
土を落とす
株のまま数時間から半日、畑で乾かしてから土を落とす。濡れた土をこすり取ると皮が傷つくので、乾いてから手でほぐす。

洗うのは食べる直前でよい。土が付いたままのほうが乾燥と傷みを防ぎ、日持ちがはっきり違う。

親芋・子芋・孫芋の食べ分け

掘り上げた株はひとかたまりになっている。中心の大きな親芋、その周りの子芋、さらに外側の小さな孫芋という構造で、どれをどう扱うかは品種によって変わる。切り分ける前に系統を思い出したい。

部位食味と用途種芋への向き
親芋子芋用種では硬い、八つ頭や海老芋は美味大きすぎて扱いにくい
子芋粘りがあり煮物向き、主な収穫物使えるが孫芋に劣る
孫芋小ぶりだが締まって美味もっとも適する

子芋用品種の親芋も、皮を厚くむいて下ゆですれば食べられる。えぐみが強い株は無理に食べない。

食べる分の保存

里芋は低温に弱く、冷蔵庫に入れると数日で傷んで味が落ちる。適温は8〜10℃前後、5℃を下回らせないのが原則である。家の中でもっとも寒くない、暗くて風の通る場所を探して置く。

掘った直後
洗わず土を付けたまま、風の通る日陰で半日から1日乾かす。表面の水気が抜けたら新聞紙に包み、段ボール箱へ立てて入れる。
置き場所
床下収納、暖房を入れない部屋の隅、玄関土間など。凍らず暑くもならない場所を選び、月に一度は箱を開けて腐りを抜く。
長く持たせるなら
株から切り離さず、親芋と子芋がつながったまま置くと日持ちする。食べる分だけそのつど外していくのが理にかなう。

種芋の越冬は土の中で

翌年の種芋は掘らずに畑へ埋め戻して越冬させるのが確実である。家の中では温度と湿度が保てず、乾いてしぼむか腐るかのどちらかになりやすい。土の中は温度が安定し、湿りも一定に保たれる。

穴を掘る
水のたまらない高い場所を選び、深さ50〜70センチの穴を掘る。底にもみ殻かわらを敷き、直接土に触れないようにする。
芋を並べる
親芋と子芋を切り離さず株のまま、茎の切り口を下に向けて並べる。上からもみ殻かわらをかぶせ、さらに土を30センチほど戻す。
雨を防ぐ
山盛りに土を戻し、その上をビニールや波板で覆う。雨水がしみ込むと中で腐るので、水が横へ流れる形に仕上げる。

掘り出すのは芽出しを始める3月。それより早く開けると外気で傷むので、場所に目印を立てて春まで待つ。

うまくいかなかったときの読み方

掘った結果には理由がある。数が少ないのか、小さいのか、形が悪いのかで原因が分かれるので、次の年の設計に直結させたい。記録しておけば、同じ失敗を三年続けることはなくなる。

芋が小さい
夏の水不足がほとんど。7月から8月の潅水と敷きわらを見直す。追肥(育てている途中で足す肥料)を増やしても水が足りなければ芋は太らない。
数が少ない
芽かき(余分な芽を根元から取ること)不足か株間の詰めすぎ、あるいは植え付けの遅れ。主茎を1本に絞り、株間を35センチ以上取って翌年を組み直す。
緑色や変形
土寄せ(株元へ土を寄せること)不足で日に当たった証拠。畝を高く作り、6月と7月の2回を必ず行う。地表に芋が見えた時点で覆うだけでも防げる。
切ると内部が茶色
乾腐病の疑いがある。その株の芋は種にせず、翌年は別の場所へ移し、イネ科作物を挟んで3〜4年空ける。

掘った日と株ごとの出来をひと言だけ残す。翌春に種芋を選ぶとき、その一行がいちばん役に立つ。

里芋の収穫に使うもの

穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。

  • 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
    規格の目安
    刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。

    引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。

  • 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
    規格の目安
    20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。

    袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。

  • 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
    規格の目安
    厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。

    穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。

  • 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
    規格の目安
    通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。

    根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
  • 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。

里芋の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は里芋の育て方にまとめています。

iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。

この記事は広告を含みます。

次に読む

里芋について、続けて読むならこちら。

Gadenin 栽培記録アプリ・無料アプリを入れる