地植えと鉢植えで水やりの考え方が違う
地植えのホトトギスは根付いてしまえば、真夏の晴天が続くとき以外は雨だけで育ちます。鉢植えは乾きが速く、夏は朝夕二回必要なこともあります。まず自分の株がどちらかで、水やりの頻度を決めます。
見るべきは葉の様子です。ホトトギスは水が足りないと葉の縁から茶色く枯れ込み、一度枯れた部分は戻りません。しおれる前に、土の表面が乾いてきたら与えるくらいのつもりで管理します。
| 状態 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 地植え・根付いた株 | 夏に一週間雨がなければたっぷり | 根元に腐葉土を敷いて乾きを抑える |
| 地植え・植えて一年目 | 土の表面が乾いたら与える | 根が浅いので夏は毎日確かめる |
| 鉢植え・春秋 | 表面が乾いたら鉢底から流れるまで | 受け皿の水は捨てる |
| 鉢植え・真夏 | 朝にたっぷり、夕方にしおれていれば足す | 日中の水やりは根を蒸らすので避ける |
| 鉢植え・冬 | 地上部が枯れたら二週間に一回 | 完全に乾かすと根が死ぬ |
夏の水切れを防ぐ工夫
ホトトギスの管理で一番の失敗は夏の水切れです。七月から八月に葉を傷めると、秋の花芽が付く時期に株の体力が足りず、花の数が半分以下になります。水やりの回数を増やすだけでなく、乾かない環境を作るほうが確実です。
鉢の置き場所を変えるだけでも水切れは減ります。コンクリートの上は照り返しで鉢が熱くなるので、すのこや鉢台に載せて地面から離すだけで乾く速さが変わります。
- 根元に腐葉土を敷く
- 株のまわりに腐葉土やバークチップを三センチほど敷きます。土の温度上昇と蒸発を抑え、水やりの回数を減らせます。
- 鉢は二重にする
- 鉢植えは一回り大きな鉢に入れて隙間に土や水苔を詰めると、鉢の側面が熱くならず乾きが遅くなります。
- 夕方に葉水をかける
- 気温が下がった夕方に葉の表裏へ霧吹きで水をかけます。湿度が上がり葉の乾きが和らぎ、ハダニの予防にもなります。
- 西日を遮る
- 午後に日が当たる場所なら、遮光ネットやよしずで西日だけを遮ります。日陰に置くより、光は残して熱だけ減らすのが目安です。
朝しおれている株は水切れが進んでいます。すぐに水を与え、その日は日陰に移します。
追肥は春と花前の二回
追肥(育ちの途中で足す肥料)は芽が伸び始める三月から四月と、花芽が付く八月下旬から九月上旬の二回が基本です。ホトトギスは肥料を多く必要とする植物ではなく、与えすぎると茎が軟らかく伸びて倒れ、病気にもかかりやすくなります。
肥料の量は「足りないかな」と思うくらいで十分です。葉の色が濃く茎が太いなら足りています。葉が薄い黄緑で小さいなら、春の粒状肥料をもうひとつまみ足す程度にとどめます。
| 時期 | 肥料の種類 | 量と与え方 |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 緩効性の粒状肥料 | 株元にひとつまみ。芽が伸びる力になる |
| 5〜7月 | 与えない | 梅雨と夏の高温期は根が弱るので休む |
| 8月下旬〜9月上旬 | リン酸多めの液体肥料 | 規定の倍に薄めて二週間に一回。花芽を太らせる |
| 10月以降 | 与えない | 開花中と休眠期は不要 |
花後から冬の管理
十一月に花が終わると葉が黄色くなり、霜に当たると地上部は枯れます。枯れた茎は地際で切り、根元に腐葉土を敷いて冬を越させます。冬は地上部がなくても根は生きているので、鉢植えは完全に乾かさないよう二週間に一回ほど水を与えます。
地植えは冬の水やりは不要です。ただし霜柱で株が持ち上がることがあるので、二月ころに株元を見て浮いていれば指で押し戻し、上から土をかけておきます。
- 枯れた茎を地際で切る
- 葉が黄色くなって茎が枯れたら、地面から二〜三センチのところで切ります。青いうちに切ると根に養分が戻る前になるので待ちます。
- 根元を腐葉土で覆う
- 株元に腐葉土を五センチほど盛ります。凍結で根が浮き上がるのを防ぎ、翌春の芽出しが揃います。
- 鉢は軒下へ
- 鉢植えは霜と北風が当たらない軒下に移し、土が乾ききらない程度に水を与えます。室内に入れる必要はありません。
葉が茶色くなる原因の切り分け
ホトトギスの葉が茶色くなる原因は、水切れ、日焼け、肥料過多、病気と複数あり、見た目が似ています。枯れ方の場所と時期で見分けると、対処を誤りません。下の表は上から順に多い原因です。
| 見た目 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉の縁が茶色く、内側へ枯れ込む | 水切れ | 水やりを増やし、根元に腐葉土を敷く |
| 葉の中央が白っぽく薄くなり茶色に | 強い日差しによる葉焼け | 遮光するか日陰に移す |
| 葉先だけが枯れ、茎が軟らかい | 肥料の与えすぎ | 追肥をやめ、鉢植えなら水で流す |
| 茶色の斑点が広がり穴が開く | 褐斑病などの病気 | 病葉を取り、風通しを良くする |
| 葉が白くかすれ、裏に小さな虫 | ハダニ | 葉裏に水をかけ、ひどければ野菜や花用の殺ダニ剤 |
一度茶色くなった葉は戻りませんが、株が生きていれば翌年きれいな葉が出ます。原因を取り除くことを優先します。
ホトトギスの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
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