穫る部分を見分ける
食べるのは、つるの先端から十五センチほどの柔らかい部分です。指で曲げてみて、抵抗なく折れるところまでが食べられる範囲で、折れずに曲がるだけの茎は硬くて口に残ります。
葉は厚みがあり、ほうれん草とは食感が違います。若い葉ほど柔らかく、株元近くの古い葉は硬くなっているので、先端を中心に摘むのが基本です。
厚みのある葉なので、ほうれん草の代わりというより、別の野菜として使うほうが持ち味が生きます。加熱しても形が崩れにくく、汁物や炒め物によく合います。
| 姿 | 部分 | 扱い |
|---|---|---|
| 指で簡単に折れる | 先端から十五センチ | 摘んで食べる |
| 曲がるが折れない | その下の茎 | 残して枝を出させる |
| 葉が厚く色が濃い | 株元の古い葉 | 硬いので残すか刻んで使う |
| 黄色くなった葉 | 傷んだ葉 | 取り除いて風を通す |
収穫の手順と間隔
収穫は摘心(先端を摘んで枝分かれさせること)を兼ねます。先端を摘めばその下から枝が出るので、摘むほど株が茂って収量が増えます。一週間から十日おきに回るのがちょうどよい間隔です。
摘む量は、その日に使う分だけにするのがいちばんです。日もちしない野菜なので、まとめて穫ってしまうと使い切れず、株の勢いも落としてしまいます。
- 朝のうちに摘む
- 気温が上がる前に摘むと葉に水分が残り、持ち帰るまでしおれません。日中に摘むとすぐぐったりします。
- 指で折り取る
- 先端を持って軽く曲げると、柔らかい境目でぽきりと折れます。刃物より手のほうが硬さを判断できます。
- 三分の一までにする
- 一度に株の三分の一以上摘むと勢いが落ちます。少しずつ何度も摘むほうが結果として多く穫れます。
- 傷んだ葉も取る
- 摘みながら黄色い葉を取り除くと、株元に風が通って蒸れが防げます。収穫と掃除を一度に済ませます。
下ごしらえの仕方
ツルナはあくを含むので、生のままではなくゆでてから使います。たっぷりの湯でさっとゆで、冷水に取って絞れば、下ごしらえは終わりです。ゆですぎると食感が失われます。
ゆで時間は一分ほどが目安です。厚みのある葉なので、ほうれん草より少し長めと考えてください。ゆで汁は使わずに捨て、色が鮮やかなうちに引き上げるとよい仕上がりになります。
- たっぷりの湯を沸かす
- 湯が少ないと入れたときに温度が下がり、ゆで時間が延びて色も悪くなります。多めに沸かします。
- 一分ほどゆでる
- 茎の太い部分から先に入れ、少し遅れて葉を入れます。全体が鮮やかな緑になったら上げます。
- 冷水に取って絞る
- すぐ冷水に取ると色が保てます。粗熱が取れたら手で軽く絞り、水気を切って使います。
ゆでて絞ったものは、おひたし、和え物、汁の実、炒め物に使えます。厚みのある食感が持ち味なので、細かく刻みすぎないほうが持ち味が生きます。
保存の仕方
摘んだままの状態では、暑い時期は一日でしおれます。すぐ使わないなら、ゆでて絞ってから冷蔵か冷凍にするほうが日もちします。生のまま置くより味も落ちません。
冷凍する分は、絞ったあとに一回分ずつ小分けにします。凍ったまま汁物に入れられるので、忙しい日の一品になります。解凍してから炒めると水が出て味が薄まります。
| 用途 | 保存の方法 | もちの目安 |
|---|---|---|
| その日に使う | 湿らせた紙に包んで冷蔵 | 一日 |
| 数日置く | ゆでて絞り、容器に入れて冷蔵 | 三日 |
| まとめて穫れた | ゆでて絞り、小分けにして冷凍 | 一か月 |
収穫を長く続ける
ツルナは六月から十月まで、半年近く穫り続けられます。長く続けるこつは、摘みすぎないことと、夏の終わりに一度切り戻して株を若返らせることの二つです。
秋になって伸びが鈍ったら、無理に摘まずに残しておきます。霜が降りるまでは少しずつ穫れるので、最後まで使い切ることができます。
長く穫るためには、暑い盛りに摘みすぎないことも大切です。夏に株を弱らせると、秋の切り戻しからの立ち上がりが鈍くなり、収穫の期間が短くなってしまいます。
| 時期 | 株の勢い | 摘み方 |
|---|---|---|
| 6月〜7月 | 伸び始め | 十日おきに先端を摘む |
| 7月〜8月 | いちばん旺盛 | 一週間おきに摘む |
| 8月下旬 | 茎が硬くなる | 切り戻して枝を出させる |
| 9月〜10月 | 伸びが鈍る | 二週間おきに少しずつ摘む |
硬い、えぐいときの手当て
食べてみて硬いときは、摘む位置が下すぎた合図です。指で折れるところまでを摘むと決めておけば防げます。えぐみが強いときは、ゆで方を見直すと和らぎます。
それでも硬さが残るときは、茎と葉を分けて使います。茎は細かく切って先に炒め、葉はあとから加えると火の通りがそろって食べやすくなります。
- 折れる位置で摘み直す
- 次からは、指で曲げてすぐ折れるところだけを摘みます。硬い茎は残して枝の起点にします。
- 湯を多くしてゆでる
- えぐみが気になるときは湯を多くし、ゆでたあと冷水にさらす時間を少し長めにします。
- 油と合わせる
- ゆでたものを油で炒めるか、ごまや練りごまで和えると、えぐみが目立たなくなって食べやすくなります。
ツルナの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
ツルナの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はツルナの育て方にまとめています。
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