冬の水やりは芽が出なくても続ける
地上に何も出ていない12月から2月も、土の中では根が伸び続けています。この時期に乾かすと根の量を確保できず、春になって茎が短いまま咲く原因になります。
地植えは基本的に降雨にまかせますが、太平洋側で晴天が10日以上続いたときは与えます。鉢は雨がかかっても内部まで濡れないので、表土が乾いたら鉢底から流れるまで与えます。
- 与える時間帯
- 冬は朝のうちに与えます。夕方に与えると濡れた土が夜間に凍り、伸び始めた根が傷むことがあります。晴れた日の午前が基本です。
- 受け皿に水をためない
- 鉢の受け皿に水が残ると根が酸欠になり、球根が腐ります。冬は乾きが遅いので、水やりのあとにたまった水はその都度捨てます。
- やりすぎの見分け
- 土がいつも黒く湿り、表面に苔や白いかびが出るなら過湿です。水の間隔をあけ、鉢は雨の当たらない場所へ移します。
芽が出たら日に当てる
2月から3月に芽が地上へ出たら、置き場所を日当たりの良い場所に切り替えます。この時期の日照が茎の太さと花色の濃さを決め、日陰では茎が細く間のびして倒れやすくなります。
- 移す目安
- 芽が5センチほど立ち上がり、葉が開き始めたら日向へ移します。それより前は低温を確保するため、寒い場所に置いたままにします。
- 鉢を回す
- 壁ぎわの鉢は光の来る側だけに葉が偏ります。1週間に1度ほど鉢の向きを変えると、株全体がまっすぐ立ち上がります。
- 日陰の花壇
- 落葉樹の下は冬に日が入るので間に合いますが、常緑樹の下や建物の北側では花丈が伸びません。植える場所そのものを選び直します。
日照が足りないと茎が細く長く伸び、蕾の重みで倒れます。支柱で起こすより、翌年は置き場所を変えるほうが効きます。
追肥は芽が出てから
元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)だけでも咲かせられますが、翌年も使う球根を太らせるなら追肥(育てている途中で足す肥料)が要ります。効かせる時期は芽が出てから花が終わったあとまでで、根が動かない真冬に与えても吸いません。
| 時期 | 与えるもの | ねらい |
|---|---|---|
| 2月〜3月上旬 | 緩効性の粒状肥料を株元に | 立ち上がる茎を太らせる |
| 芽出し後〜開花まで | 薄めた液体肥料を10日に1回 | 葉の面積を確保する |
| 花後〜葉が枯れるまで | 液体肥料を2週に1回 | 翌年の球根を太らせる |
窒素の多い肥料を効かせすぎると葉ばかり茂って球根が締まりません。花が終わったあとはリン酸とカリの比率が高いものに替えます。
咲かない・伸びないの原因を切り分ける
咲かない原因は大きく三つで、球根が小さい、低温が足りない、日照か水が足りないのどれかです。いずれも春になってからは直せないので、症状から原因を特定して翌年の計画に反映させます。
| 出方 | 主な原因 | 次にやること |
|---|---|---|
| 葉だけ出て蕾が見えない | 球根が小さい、前年に葉を早く切った | 大きな球根を新しく買う |
| 茎が伸びず低い位置で咲く | 低温不足 | 植え付けを遅らせるか冷蔵処理する |
| 茎が細く倒れる | 日照不足と窒素過多 | 日向へ移し肥料を控える |
| 蕾のまま黄変して枯れる | 春先の乾燥と急な高温 | 水切れを防ぎ風通しを取る |
前年に掘り上げた球根を植えた場合は、まず大きさを疑います。市販の新球より一回り小さい球根は咲かないと考えて数を確保します。
咲いてからの花もちを伸ばす
開花している期間はおよそ1〜2週間ですが、置き場所で大きく変わります。20℃を超える日が続くと数日で散り、涼しく風の通る場所なら倍近くもちます。
- 鉢は明るい日陰へ
- 咲きそろったら直射日光の当たらない明るい場所へ移します。花の温度が上がらないぶん、散るのが目に見えて遅くなります。
- 花に水をかけない
- 水やりのときに花弁を濡らすと、そこから傷んで褐色の斑点が出ます。株元の土にだけ静かに注ぎます。
- 切り花にする場合
- 茎を切って室内で楽しむなら、株元に葉を2枚以上残して切ります。葉を全部持っていくと球根が太らず、翌年は咲きません。
- 夜に閉じるのは正常
- 花は気温と光で開閉し、朝に開いて夕方に閉じます。閉じたまま開かないのは寒さか水切れなので、日中の置き場所を見直します。
春に出やすい異常
春の異常はほとんどが低温不足か過湿、そして遅すぎた植え付けに行き着きます。虫や病気を疑う前に秋の作業を振り返ると、原因が見つかることが多いです。
- 葉がねじれる
- 球根が浅すぎるか、冬に霜で持ち上げられた株に出ます。根が浅いまま伸びた結果なので、株元に土を寄せて倒れを防ぎます。
- 葉に白い筋が入る
- 低温期の乾燥や霜の跡です。生育は続くので取り除きません。心配すべきは葉全体が黄色くなって早く枯れる場合です。
- 株元が茶色く軟らかい
- 球根の腐りです。周囲に広がるので株ごと抜き取り、その場所には数年チューリップを植えません。鉢なら土を入れ替えます。
同じ症状が二年続いたら土の問題を疑います。花壇は場所を変え、鉢は用土を全部替えたうえで新しい球根に切り替えます。
芽が出ない・そろわないとき
芽が出るのは早くても1月下旬で、暖地でも2月に入ってからです。年内に出てこないのは正常なので掘り返してはいけません。掘ると伸び始めた根が切れ、そこで生育が止まります。
| 出方 | 主な原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 3月になっても芽が出ない | 球根が腐った、上下を逆に植えた | 一株だけ掘って球根の有無を確かめる |
| 出芽の時期がばらばら | 植え付けの深さが不ぞろい | 来季は溝の底を平らにして並べる |
| 芽が曲がって出る | 球根を土に押し込んで植えた | 穴を掘って置く植え方に変える |
| 芽先が黒く枯れる | 早く出すぎた芽が霜に当たった | 敷きわらや不織布で霜よけをする |
掘って球根が原形をとどめていなければ腐りです。その区画は排水を直し、翌年は畝を高くしてから植え直します。
チューリップの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
チューリップの長く咲かせるコツは作物ページに
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