鉢の大きさと球根の数
鉢植えは詰めて植えるほど見栄えがします。花はすでに球根の中にできているので、密植しても一球あたりの花数が減ることはなく、根が張れる深さだけ確保すれば足ります。
確保すべきは深さです。土の深さが20センチあれば根が下へ伸びられます。浅い鉢は水切れが早く、茎が伸びきる前に乾いて花が小さくなります。
| 鉢の大きさ | 球根の数 | 間隔 | 用土の量の目安 |
|---|---|---|---|
| 直径18センチの鉢 | 5球前後 | 2〜3センチ | 3リットル前後 |
| 直径24センチの鉢 | 8〜10球 | 2〜3センチ | 8リットル前後 |
| 幅65センチのプランター | 15〜20球 | 3〜5センチ | 14リットル前後 |
球根どうしが触れるほど詰めても咲きますが、触れた面から腐りが移ることがあります。指一本分あければ十分です。
二段植えで長く咲かせる
深い鉢に球根を上下二段に植える方法です。下段の芽が地表へ出るまで時間がかかるぶん開花がずれ、同じ鉢で花期を延ばせます。深さが25センチ以上ある鉢が前提になります。
- 下段を先に置く
- 鉢底石の上に土を入れ、鉢の下から三分の一ほどの高さに球根を並べます。ここが開花の遅れる側になります。
- 土を入れて上段へ
- 下段が隠れるまで土を入れ、上段の球根を下段の真上を避けて置きます。真上に重ねると下段の芽が押し戻されて曲がります。
- 上段は浅めに
- 上段は球根の頭が土の表面から2〜3センチ下に来る位置に置き、土をかぶせて鉢底から流れるまで水をやります。
- 品種の組み合わせ
- 上段に早咲き、下段に遅咲きを入れると差がはっきり出ます。同じ品種でも上下で一週間ほどずれて咲きます。
他の草花との寄せ植え
球根は冬のあいだ土の中で場所を取らないので、浅く根を張る草花と組み合わせられます。冬に寂しい鉢面を埋め、球根が伸びてきたら背景に回ってくれるものが向きます。
- 合わせる草花
- ビオラやアリッサム、忘れな草のように冬から咲いて背丈の低いものが合います。芽が出る場所を避け、鉢の縁側に植えます。
- 球根を先に置く
- 球根の位置を決めてから草花を配置します。順番が逆になると球根を置く場所がなくなり、深さも不ぞろいになります。
- 肥料は控えめに
- 草花に合わせた液体肥料で球根側も足ります。ただし窒素の多い配合を続けると球根が締まらないので、量は控えめにします。
- 水やりの基準
- 草花のほうが先に萎れるため、草花に合わせると球根には多すぎることがあります。鉢土の乾き具合で判断します。
置き場所と水やり
鉢は冬のあいだ屋外に置きます。低温に当てるためで、玄関の中や暖房の入る部屋に置くと茎が伸びません。日当たりは芽が出てから確保すれば間に合います。
- 冬は北側でよい
- 植え付けから芽が出るまでは低温が最優先です。北側やベランダの奥でかまわず、日照を気にする必要はありません。
- 芽が出たら日向へ
- 芽が5センチほど立ち上がったら日の当たる場所へ移します。ここから開花までの日照が茎の太さを決めます。
- 受け皿を空にする
- 水がたまると根が酸欠になり球根が腐ります。冬は乾きが遅いので、たまった水はその都度捨てるようにします。
- 風で倒れるのを防ぐ
- 咲いた鉢は花の重みで倒れます。丈の高い品種は壁ぎわに寄せるか、鉢の底に重しを入れて安定させます。
鉢は地植えより土が凍りやすく、また乾きも早い場所です。低温は確保しつつ、凍結と水切れの両方を避けるのが要点です。
水栽培のやり方
土を使わず水だけで咲かせる方法です。球根に蓄えられた養分だけで咲くので肥料は要りませんが、低温に当てる工程だけは土に植える場合とまったく同じように必要です。
- 容器を選ぶ
- 球根を口で受け止められる、くびれのある容器を使います。ふつうの広口の器なら、口に金網や小石を渡して球根が沈まないようにします。
- 水の位置
- 球根の底が水面にわずかに触れるか、数ミリ離れる位置に保ちます。球根そのものが水に浸かると腐ります。
- 根が出たら水位を下げる
- 根が伸びたら水面をさらに下げ、根の先だけが水に届く状態にします。根の上部が空気に触れるほうがよく伸びます。
- 暗く冷たい場所で発根
- 根が出るまでは箱をかぶせるなどして暗くし、5〜10℃の場所に置きます。ここで低温を与えつつ根を先に伸ばします。
- 水を替える頻度
- 水は3日から1週間に一度替えます。濁ったりぬめりが出たら早めに替え、容器の内側も洗って清潔に保ちます。
- 明るい場所へ移す
- 根が5〜10センチ伸びて芽が動き始めたら明るい場所へ出します。早く出すと根が足りず、伸びが途中で止まります。
水栽培に使った球根は養分を使い切るため、翌年はほぼ咲きません。花後は処分するか、畑で数年かけて太らせます。
鉢の球根を翌年も使うか
鉢は土の量が少なく、花後に球根を太らせる余力が地植えより小さくなります。それでも花後の管理を続ければ、翌年に使える大きさまで戻る球根はいくらか出ます。
| 花後の扱い | 翌年の見込み | 手間 |
|---|---|---|
| 液肥を続け6月に掘り上げる | 一部は咲く | ふつう |
| 咲いたあと鉢に置いたまま | ほぼ咲かない | 少ない |
| 花後に地植えへ移して葉を枯らす | 太りやすい | 多い |
毎年の景色を優先するなら新しい球根を買い、掘り上げた球根は花壇の奥で太らせる用に回すと無理がありません。
鉢でうまくいかないときの原因
鉢は地植えより土が少なく、温度も水も外の条件をそのまま受けます。うまくいかないときは球根ではなく鉢の置き方を疑うほうが、原因に早くたどり着けます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 春になっても芽が出ない | 鉢が凍って根が動けない | 軒下に移し、日中は日に当てる |
| 低い位置で咲いてしまう | 低温にあたる期間が足りない | 翌年は冷蔵してから植え付ける |
| 葉が黄色くなって倒れる | 水のやりすぎで根が腐った | 水を止め、風通しのよい場所へ移す |
| 花が小さく色が薄い | 球根が多く土の量が足りない | 翌年は数を減らすか鉢を大きくする |
鉢は日の当たる面だけ土が乾きます。二週間に一度は向きを回すと、芽の伸び方と花の向きがそろいやすくなります。
チューリップのプランター・鉢で育てるのに使うもの
鉢は畑より乾きやすく、肥料も早く切れます。容器の大きさで、その後の手間がほとんど決まります。
- プランター・鉢探す言葉「プランター 65cm 深型」
- 規格の目安
- 65cm 幅の標準プランターなら容量 12〜15L。株を大きくするなら深型(深さ 25cm 以上)。
小さい容器は夏に一日で乾きます。迷ったら一回り大きいほうを選ぶと、水やりの回数そのものが減ります。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 65cm プランター 1 個で 12〜15L、8 号鉢 1 個で約 8L。
花壇の土をそのまま鉢に入れると、水はけが悪く固まります。鉢には鉢用の土を使います。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
鉢は水やりのたびに肥料分が流れます。畑より早く切れるので、2 週間に 1 回を目安に足します。
- 受け皿は屋外では使わないほうが無難です。水がたまり、根を傷める原因になります。
- 毎年すべて新しい土に替えなくても、再生材を混ぜれば戻せます。
チューリップの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はチューリップの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。