植え時は地温が十五度を超えてから
ウコンは熱帯原産で寒さに弱く、地温が十五度を下回ると種芋が腐りやすくなります。関東の露地では四月下旬から五月中旬が植え時で、八重桜が散って遅霜の心配がなくなったころが目安です。早く植えても芽が出ず、土の中で傷むだけなので急がないことです。
ウコンには春ウコン、秋ウコン、紫ウコンの三系統があり、家庭菜園で多いのは根茎が橙色の秋ウコンです。植え方はどれも同じですが、収穫の色と使い道が違うので、植える前にどれを育てるか決めておきます。
| 系統 | 根茎の色 | 特徴 |
|---|---|---|
| 秋ウコン | 濃い橙色 | いわゆるターメリック。香りが穏やかで料理向き |
| 春ウコン | 淡い黄色 | 苦みが強く、花が春に咲く。薬用寄り |
| 紫ウコン | 青紫がかった白 | ガジュツとも呼ばれ、香りが強く苦い |
種芋は五十グラム前後に割って芽を上に
種芋は前年に掘った根茎か、春に園芸店で売られるものを使います。大きな塊はそのまま植えず、芽(丸くふくらんだ突起)が二つから三つ付くように五十グラム前後に割ります。小さすぎると初期の生育が遅れ、大きすぎると芽が多く出て根茎が小さく分かれます。
割った切り口はそのまま植えると腐りやすいので、風通しのよい日陰で一日から二日乾かして、切り口が白く乾いてから植えます。芽を上に向け、深さは十センチ、株間は三十センチほどにします。浅いと根茎が地表に出て緑化し、深すぎると発芽が遅れます。
- 芽を確かめて割る
- 丸くふくらんだ芽が二つから三つ付くように手で折るか包丁で切ります。芽のない部分だけの塊は植えても育ちません。
- 切り口を乾かす
- 風通しのよい日陰に一日から二日置き、切り口が乾いて白くなったのを確かめてから植えます。雨の日は乾きにくいので延ばします。
- 深さ十センチに芽を上向きで
- 植え穴を十センチ掘り、芽を上にして置き、土をかぶせて軽く押さえます。株間は三十センチ、条間は六十センチが目安です。
- 植えたら水は控えめ
- 植え付け直後に一度だけ水を与え、発芽までは雨まかせにします。湿りすぎると種芋が腐ります。
発芽までに三週間から一か月かかります。芽が見えないからといって掘り返さないことです。
土は深く耕して水はけをよくする
根茎は土の中で横に広がるので、二十五センチから三十センチの深さまでよく耕し、石や固い塊を取り除きます。水はけの悪い畑では根茎が腐るので、高さ十五センチほどの高畝にします。
完熟堆肥を一平方メートルあたり三キロほど混ぜ、元肥(前もって入れる肥料)は化成肥料をふた握りほどにします。酸性にはあまり神経質にならなくてよく、苦土石灰は前作が野菜なら省いても育ちます。
- 二週間前に堆肥を混ぜる
- 完熟堆肥を一平方メートルあたり三キロ、化成肥料をふた握りまき、三十センチの深さまで耕して土の塊をくずします。
- 高畝を立てる
- 幅七十センチ、高さ十五センチの畝を作ります。水はけの悪い場所ほど高くし、表面を平らにならします。
プランターは深さ三十センチ以上を選ぶ
ベランダで育てるなら、深さ三十センチ以上、容量二十リットル以上の深型プランターか、十号以上の鉢を使います。浅いと根茎が横に広がれず、小さな塊しかできません。一つの容器に種芋は一つから二つにとどめます。
用土は野菜用の培養土でよく、鉢底に軽石を三センチほど敷いて水はけを確保します。日当たりと風通しのよい場所に置き、夏は西日が強すぎるようなら半日陰に移します。
| 容器 | 種芋の数 | できる根茎の目安 |
|---|---|---|
| 八号鉢(直径二十四センチ) | 一つ | 二百グラム前後 |
| 十号鉢(直径三十センチ) | 一つから二つ | 四百グラム前後 |
| 深型プランター(二十リットル) | 二つ | 六百グラム前後 |
発芽が揃ったら敷きわらで乾きを防ぐ
五月下旬から六月に芽が地表に出て、筒のように巻いた葉が伸びてきます。芽が出そろったら株元に敷きわらか刈り草を敷き、梅雨明け後の乾きと地温の上がりすぎを防ぎます。葉が大きく広がるまでの間は、雑草に負けやすいので早めに抜きます。
芽が一つの種芋から四つ以上出てきたら、勢いのよい二本から三本を残して残りを地際でかき取ります。芽を減らすと一つひとつの根茎が大きく太ります。
- 芽が出そろったら敷きわら
- 刈った草やわらで株元を五センチほどの厚さに覆います。雨で土がはねて葉が汚れるのも防げ、夏の乾きにも強くなります。
- 芽が多いときはかき取る
- 一株から四本以上の芽が出たら、細い芽を地際でつまみ取って二本から三本に絞ります。芽が多いと根茎が小さく分かれます。
植え付けでつまずいたときの切り分け
植えたのに芽が出ない、出た芽が黄色い、種芋が溶けていた。植え付け直後の失敗は、地温の低さと水の多さがほとんどです。掘って種芋の状態を確かめてから対処します。
- 一か月たっても芽が出ない
- 地温が足りないか、深すぎます。そっと掘って種芋が固ければ待ちます。柔らかく異臭がすれば腐っているので、新しい種芋で植え直します。
- 種芋が溶けていた
- 水はけの悪さか、切り口を乾かさずに植えたのが原因です。畝を高くし、切り口を乾かしてから六月上旬までに植え直します。
- 出た芽が黄色く弱い
- 日照不足か過湿です。日当たりを確かめ、水やりをやめて土が乾くのを待ちます。乾いてくると新しい葉は緑になります。
- 植えた種芋が地表に出てきた
- 浅植えです。株元に五センチほど土を寄せて根茎を隠します。日に当たると緑化して固くなります。
ウコンの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ウコンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はウコンの育て方にまとめています。
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