種からではなく根株から始める
ウドは種からも育ちますが、発芽が難しく収穫までに何年もかかります。家庭では、園芸店や産地から出回る根株を買って植えるのが現実的です。春先に休眠した根株が出回ります。
根株を植えても、その年に収穫はできません。一年目は株を作り、二年目に少し、三年目から本格的に穫るという流れになります。長い付き合いになる作物です。
| タイプ | 始める時期 | 初めて穫れるまで |
|---|---|---|
| 根株を買って植える | 3〜4月 | 2年目に少し、3年目から本格的に |
| 株分けの根をもらう | 3〜4月または11月 | 同じく2〜3年目から |
| 種からまく | 採ってすぐ秋にまく | 4年以上かかり難しい |
根株は芽の付いた部分が数か所あるものを選びます。乾いてしなびたものや、切り口が黒く傷んだものは避けます。
半日陰の湿った場所が向く
ウドはもともと林の縁に生える植物です。一日中強い日が当たる場所より、午前中だけ日が差すような半日陰のほうがよく育ちます。夏の西日が直接当たる場所は葉が焼けます。
水はけは良く、それでいて乾ききらない土が理想です。木の下や建物の北側など、他の野菜に使いにくい場所を活用できるのがウドの利点でもあります。
- 半日陰を探す
- 午前中に日が差し、午後は日陰になる場所が向きます。一日中日陰では茎が細く育ちが遅くなります。
- 深く耕す
- 根が深く張るので、深さ三十センチまで掘り返します。石や固い層があれば取り除いておきます。
- 堆肥をたっぷり入れる
- 完熟堆肥を一平方メートルあたりバケツ二杯ほど入れて混ぜます。有機物の多い土のほうがよく伸びます。
- 場所は動かせないと考える
- 何年も同じ場所で育てます。将来家を建てる、木を切るといった予定のない場所を選びます。
根株は横に寝かせて浅く植える
ウドの根株は、芽の付いた部分を上に向け、横に寝かせるようにして植えます。深く埋める必要はなく、覆土は五センチから十センチほどで足ります。深すぎると芽が出るまでに力を使います。
株間は五十センチから六十センチとります。三年もすると葉が大きく広がり、高さも二メートル近くになるので、詰めて植えると互いに日を奪い合います。
- 浅い穴を掘る
- 深さ十五センチほどの穴を、株間五十センチから六十センチで掘ります。底を平らにならしておきます。
- 芽を上に向けて置く
- 根株を横に寝かせ、芽の付いた面を上に向けます。向きが分からないときは、太い側を下にします。
- 五センチから十センチ覆土
- 土をかけ、手のひらで軽く押さえます。厚くかけすぎると芽が出るのが遅れ、株が弱ります。
- 敷きわらで乾きを防ぐ
- 植えたあと株元に落ち葉やわらを敷きます。ウドは乾燥を嫌うので、これがあるとよく根付きます。
一年目は穫らずに株を太らせる
植えた年に出てくる芽は細く、穫ってもわずかです。ここで穫ってしまうと根に養分が戻らず、翌年さらに細くなります。出てきた芽はすべて伸ばして、大きな葉を茂らせます。
秋に地上部が枯れるまで放っておき、枯れてから地際で刈り取ります。この一年を我慢できるかどうかで、三年目以降の太さが変わります。
| 年数 | その年にやること | 穫ってよいか |
|---|---|---|
| 1年目 | 芽を全部伸ばして株を作る | 穫らない |
| 2年目 | 太い芽を一、二本だけ | 少しだけ |
| 3年目以降 | 軟白栽培をして穫る | 本格的に穫る |
| 6〜7年目 | 株が混んで細くなる | 掘り上げて株分けする |
鉢や大きな容器でも育つ
ウドは根が深く張るので、鉢なら深さ四十センチ以上のものが必要です。深さがあれば、土を盛って白く育てる作業もやりやすくなります。ただし畑ほど太い茎にはなりません。
容器の利点は、置き場所を選べることと、収穫のときに丸ごと暗い場所へ移せることです。日当たりの強いベランダでも、半日陰になる位置に動かせます。
| 容器 | 育ち方 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 深さ40センチ以上の大鉢 | 細めだが穫れる | 移動できるのが利点 |
| 深さ30センチのプランター | 茎が細く数が少ない | 二年で植え替えたい |
| 深さ20センチ以下 | 夏に根が乾いて枯れる | 不向き |
芽が出ないときの原因の切り分け
植えたのに芽が出てこないときは、深さ、乾き、水のたまりのどれかが原因です。掘り返す前に、植えた深さと場所の条件を思い出してみます。
- 五月まで待つ
- 植え付けから芽が出るまで一か月以上かかることがあります。五月に入っても動かないなら掘って確かめます。
- 根が黒ければ水のたまり
- 根が黒く柔らかくなっていたら水がたまって腐った状態です。畝を高くするか別の場所に植え直します。
- 乾いていれば覆いを厚く
- 根が乾いてしなびていたら乾燥です。敷きわらを厚くして、乾いたら水を与えるようにします。
- 深植えを疑う
- 覆土が十五センチを超えていたら深すぎます。上の土を少し取り除いて、芽の出る力を助けます。
ウドの植え付けに使うもの
植え付けの日にそろっていないと後から張り直しになるのが、マルチと防虫ネットです。苗を買う前に用意しておきます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 穴あき 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が早いです。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。両端を埋めるぶんが要るので、畝の長さ + 1m で見ます。
地温を上げ、雨のはね返りを止め、雑草を抑えます。土からはねる泥は病気の入り口なので、病気が出やすい畑ほど効きます。
- マルチ押さえ(U 字ピン)探す言葉「マルチ押さえ ピン」
- 規格の目安
- 長さ 15cm 前後の鉄製。プラスチック製より風に強いです。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 20〜30 本。50cm 間隔が目安。
マルチは土をかぶせて留めるのが基本ですが、風の通る場所ではピンを足さないと一晩でめくれます。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱(長さ 210cm・直径 8mm)と合わせて使います。
- 数量の目安
- ネットは畝 1 本(3m)で 4m。支柱は 50cm 間隔で 7 本。
1mm はモンシロチョウやコナガなど、卵を産みに来る蛾や蝶を止めるための目です。アブラムシやアザミウマはこれでは通ります。狙う虫で目合いを決めてください。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。目盛りの付いたものは植え穴の深さを見るのに使えます。
根鉢と同じ大きさの穴を掘るための道具です。柄と刃が一体になっているものは曲がりません。
- 支柱を立てない作物なら、トンネル支柱は要りません。
- 穴なしマルチをカッターで開ければ、株間の違う作物にも 1 本で使い回せます。
ウドの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はウドの育て方にまとめています。
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