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ワラビの根株の植え付け

ワラビの根株の植え付け|冬に根茎を埋めて三年で畑にする

ワラビの栽培イメージ

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ワラビはたねではなく根茎から育てます。休眠している冬に浅く埋め、二年から三年かけて穫れる畑にします。

植えてから穫れるまで二年から三年

ワラビはシダの仲間で、地中を横に走る根茎から芽を出します。買ってきた根株を植えても、その年は葉を茂らせるだけで収穫はしません。根茎が広がって力を蓄えるまで待つ必要があります。

一年目は葉を伸ばさせ、二年目に少しだけ、三年目からしっかり穫るのが標準です。いったん根付けば十年以上同じ場所で穫り続けられるので、最初の待ち時間は十分に元が取れます。

時期株の状態収穫
1年目根茎が広がり始めるしない。葉を茂らせる
2年目芽の数が増える太い芽を数本だけ
3年目以降株が広がって密になる5月から6月に本格的に

植え付けは葉が枯れている冬に

根株を植えるのは、地上部が枯れて休んでいる十一月から三月です。芽が動き出してから植えると根が付かず、その年のうちに枯れてしまうことがあります。関東なら二月から三月が扱いやすい時期です。

根株は園芸店や通信販売で冬に出回ります。買ったらすぐ植えるのが基本で、待たせるときは乾かさないよう湿らせたおがくずなどに埋めて、涼しい場所に置きます。

十一月から三月に植える
地上部が枯れているあいだが適期です。芽が伸び始めてからでは根が付かず、その年のうちに枯れることがあります。
太くて固い根茎を選ぶ
鉛筆より太く、握って弾力のある根茎を選びます。乾いてしなびたものや、黒くやわらかいものは芽を出しません。
芽の跡を確かめる
根茎の表面に丸い芽の跡がいくつか付いているものを選びます。跡の数がそのまま翌春の芽の数になります。
届いたら乾かさない
植えるまでは湿らせた新聞紙などで包み、涼しい日陰に置きます。乾くと芽を出す力が落ちます。

日当たりと水はけのよい場所を選ぶ

ワラビは山の斜面や日当たりのよい草地に生える植物です。日陰でも育ちますが、芽が細くなります。半日以上日の当たる、水のたまらない場所を選ぶと太い芽が穫れます。

酸性の土でよく育つので、石灰で中和する必要はありません。むしろ肥えすぎた畑では葉ばかり茂って芽が細くなることがあるので、家庭菜園の隅や、他の作物に向かない斜面が適しています。

半日以上日の当たる場所へ
日照が足りないと芽が細く、数も減ります。午前中だけでも日が入る場所を選ぶと違いが出ます。
水のたまらない場所にする
雨のあとに水が残る場所では根茎が腐ります。斜面や一段高くなった場所が向いていて、平地なら畝を立てて植えます。
石灰は入れない
酸性の土を好むので中和は不要です。周りの作物に合わせて石灰をまいた場所は避けます。
広がる余地を見ておく
根茎は年々横へ広がります。周りに一メートルほど余裕のある場所を選ぶと、後々困りません。

ワラビは地下茎で広がる強い植物です。畑の真ん中に植えると数年で周りの区画まで侵入します。境界に板を埋めるか、独立した一角に植えます。

浅く寝かせて埋める

根茎は縦ではなく横に寝かせて埋めます。深さは五センチから十センチで、深く埋めるほど芽が出るのが遅れます。株間は三十センチから四十センチ、条間は五十センチが目安です。

植えたあとは軽く土をかけ、上から落ち葉やわらを敷きます。冬の乾燥と凍結を防ぎ、春に芽が出やすくなります。踏み固めると芽が土を持ち上げられません。

深さ十センチの溝を掘る
幅を広めにとって浅い溝を掘ります。深く掘りすぎると芽が地表に出るまでに力を使い果たします。
横に寝かせて並べる
根茎を溝に沿って横に寝かせ、三十センチから四十センチ間隔で並べます。縦に差し込みません。
五センチほど土をかける
上から軽く土をかけ、手で押さえる程度にとどめます。踏み固めると春の芽が持ち上がれません。
落ち葉やわらを敷く
植えたあとに落ち葉かわらを厚めに敷きます。冬の乾燥と凍結から根茎を守り、春の芽出しがそろいます。

一年目は穫らずに葉を茂らせる

春になると細い芽が出ますが、一年目は摘まずにそのまま伸ばします。開いた葉が日を受けて根茎に養分を送り、翌年の芽の数と太さになります。ここで穫ってしまうと株が育ちません。

夏のあいだは草に負けないよう周りの雑草を抜き、秋まで葉を茂らせます。冬に地上部が枯れたら地際で刈り取り、その上に落ち葉を敷いて越冬させます。

一年目は摘まない
出てきた芽はすべて伸ばします。葉が広がるほど根茎に養分がたまり、二年目以降の収穫量が変わります。
雑草に負けさせない
夏の草は背が高くなり、光を奪います。月に一度は周りの草を刈るか抜いて、葉に日を当てます。
冬に枯れ葉を刈る
地上部が茶色く枯れたら地際で刈り取ります。刈った葉はそのまま敷いておくと防寒になります。

植え付けでつまずいたときの切り分け

ワラビは丈夫ですが、植えた年の春に芽が出ないと不安になります。原因は深さ、乾き、根茎の状態のどれかで、掘って確かめれば見当が付きます。

春になっても芽が出ない
五月まで待ってから掘ります。根茎が固ければ生きているので埋め戻し、翌年を待てば芽が出ます。
掘った根茎が黒く柔らかい
腐っています。水のたまる場所だった可能性が高いので、水はけのよい場所に新しい根株を植え直します。
芽が細く数も少ない
日照不足か深植えです。周りの日陰を作るものを取り除き、次に植えるときは五センチほどの浅さにします。
芽が出たのに枯れた
遅霜か乾燥です。春先に霜の予報が出たら不織布をかけ、乾いたら水を与えて次の芽を待ちます。

ワラビの植え付けに使うもの

植え付けの日にそろっていないと後から張り直しになるのが、マルチと防虫ネットです。苗を買う前に用意しておきます。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 穴あき 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が早いです。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。両端を埋めるぶんが要るので、畝の長さ + 1m で見ます。

    地温を上げ、雨のはね返りを止め、雑草を抑えます。土からはねる泥は病気の入り口なので、病気が出やすい畑ほど効きます。

  • マルチ押さえ(U 字ピン)探す言葉「マルチ押さえ ピン」
    規格の目安
    長さ 15cm 前後の鉄製。プラスチック製より風に強いです。
    数量の目安
    畝 1 本で 20〜30 本。50cm 間隔が目安。

    マルチは土をかぶせて留めるのが基本ですが、風の通る場所ではピンを足さないと一晩でめくれます。

  • 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
    規格の目安
    目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱(長さ 210cm・直径 8mm)と合わせて使います。
    数量の目安
    ネットは畝 1 本(3m)で 4m。支柱は 50cm 間隔で 7 本。

    1mm はモンシロチョウやコナガなど、卵を産みに来る蛾や蝶を止めるための目です。アブラムシやアザミウマはこれでは通ります。狙う虫で目合いを決めてください。

    出典: 農研機構「0.6mm 目合いネットによるアブラナ科野菜害虫の侵入阻止効果」

  • 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
    規格の目安
    幅 6〜8cm のステンレス製。目盛りの付いたものは植え穴の深さを見るのに使えます。

    根鉢と同じ大きさの穴を掘るための道具です。柄と刃が一体になっているものは曲がりません。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 支柱を立てない作物なら、トンネル支柱は要りません。
  • 穴なしマルチをカッターで開ければ、株間の違う作物にも 1 本で使い回せます。

ワラビの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はワラビの育て方にまとめています。

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