摘む位置で収穫量が決まる
空芯菜は茎の節から次の芽が出るので、摘む位置を高くするほど残る節が多くなり、次に出てくる芽の本数が増えます。逆に地際近くまで切ってしまうと、芽の数が減って回復にも時間がかかります。
| 場面 | 摘む位置 | その後の出方 |
|---|---|---|
| 最初の摘心 | 地際から20〜25センチ | 残した節から2〜4本の脇芽が出る |
| 二回目以降 | 前に摘んだ位置の2節上 | 枝分かれして本数が増える |
| 伸びすぎたとき | 柔らかい部分の下で切る | 固い茎を残すと次の芽が出にくい |
| 株が疲れたとき | 地際から15センチで切り戻す | 1〜2週間休むが勢いが戻る |
最初の摘心は二十センチで
植え付けか間引きのあと、主となる茎が三十センチほどに伸びたら、地際から二十センチから二十五センチのところで摘心(先端を摘んで枝数を増やすこと)します。摘んだ先端はそのまま食べられます。
この一回で、残した節から二本から四本の脇芽が出てきます。摘まずに放っておくと一本だけが伸び続け、株全体の収穫量ははるかに少なくなります。最初の摘心は必ず入れてください。
- 三十センチまで待つ
- 主茎が三十センチに伸びるまで待ちます。早く摘みすぎると株が小さいまま枝を分けることになり、勢いが出ません。
- 二十センチで切る
- 地際から二十センチから二十五センチの位置、節の少し上ではさみを入れます。切り口は斜めでも構いません。
- 摘んだ先を食べる
- 摘み取った二十センチほどの先端が最初の収穫になります。柔らかいので炒め物にちょうど向いています。
摘心のあとは肥料と水を切らさないでください。新しい芽を出すために株が力を使うので、ここで足りないと出てくる芽が細くなります。
二回目以降は二節残して摘む
脇芽が伸びてきたら、今度はそれぞれの枝を、前に摘んだ位置から二節ほど上で摘みます。これを繰り返すたびに枝が二又に分かれ、株はどんどん横に広がって収穫本数が増えていきます。
夏の盛りなら十日から二週間で次の収穫が来ます。摘む位置を毎回少しずつ上げていくと、株が上へ伸びて足元が寂しくなるので、時々は低い位置で切り戻して形を整えます。
- 節を二つ残して切る
- 伸びた枝の付け根から二節を残し、その上で切ります。残した節から新しい芽が二本出てきます。
- 細い枝は残さない
- 同じ株の中で細くて弱い枝は、思い切って付け根から外します。太い枝に養分が集まって次が太くなります。
- 十日ごとに見る
- 夏は伸びが早いので、十日に一度は株を見ます。摘むタイミングを逃すと茎が固くなって食べにくくなります。
株が疲れたら切り戻す
何度も収穫を繰り返すと、枝の数は多いのに一本ずつが細く、葉も小さくなってきます。これは株が疲れた合図なので、地際から十五センチほどで思い切って切り戻します。
切り戻したあとは一週間から二週間ほど収穫できませんが、その間に肥料と水を与えておくと、太い芽がそろって出てきて勢いが戻ります。八月中旬に一度やっておくと、秋まで穫り続けられます。
- 八月中旬に一度切る
- 地際から十五センチを残してすべての枝を切ります。切った茎は固い部分を除けば食べられます。
- 肥料と水を与える
- 切り戻した直後に化成肥料を一握り与え、水をたっぷりやります。ここで力を補うと回復が早くなります。
- 二週間待つ
- 新しい芽が二十センチに伸びるまで待ちます。焦って摘むと、また細い枝ばかりになってしまいます。
挿し芽で株を増やす
収穫した茎をそのまま挿せば、簡単に根が出て新しい株になります。空芯菜は節から根を出す性質が強く、水に挿しておくだけで一週間もあれば白い根が伸びてきます。
株数を増やしたいときや、途中で株を枯らしてしまったときに便利な方法です。七月中に挿しておけば、秋までに十分収穫できる大きさに育ちます。
- 節を三つ含めて切る
- 収穫した茎の中から、太くて元気なものを選び、節を三つ含む長さで切ります。下の葉は取り除きます。
- 水に挿して根を出す
- コップの水に下の節が浸かるように挿し、明るい日陰に置きます。一週間ほどで白い根が出てきます。
- 根が出たら植える
- 根が三センチほど伸びたら畑や容器に植えます。植えたあとは数日、乾かさないように水をやります。
摘心でつまずいたときの切り分け
摘んだのに芽が出ない、細い枝ばかりになるといった症状は、切る位置か肥料のどちらかに原因があります。株の姿と切り口を見て、どちらに当てはまるかを判断してください。
- 切ったのに芽が出ない
- 固くなった茎の部分で切っています。もう少し下の、まだ緑色で柔らかい位置まで切り戻してみます。
- 細い枝ばかり
- 肥料切れか枝の数が多すぎます。細い枝を整理して化成肥料を足せば、次に出る芽が太くなります。
- 上ばかり伸びて足元が寂しい
- 毎回高い位置で摘んでいます。一度地際から十五センチで切り戻して、株の形を作り直します。
- 摘むのを忘れて固くなった
- 固い部分の下、柔らかい緑の位置まで切り戻します。固い茎は炒めれば食べられるので捨てずに使えます。
空芯菜のわき芽かき・整枝に使うもの
この作業でいちばん気をつけるのは、切り口から病気を移さないことです。道具そのものより、使い方に関わるものを挙げます。
- 園芸ばさみ探す言葉「園芸ばさみ ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後のステンレス製。細い茎を切るので、剪定ばさみより小回りの利くものを。
よく切れるはさみは切り口が潰れません。潰れた切り口は乾きにくく、病気の入り口になります。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80% のもの。スプレー式が作業中に使いやすいです。
ウイルス性の病気は、はさみを介して株から株へ移ります。株を変えるたびに刃を拭くだけで防げます。
- 誘引テープ探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後。伸びる素材のもの。
整枝したあとは枝の位置が変わります。そのつど留め直すので、切って使える長さのものが便利です。
- わき芽は指で折れる大きさのうちに取れば、はさみは要りません。手で折ったほうが切り口も早く乾きます。
- 癒合剤は太い枝を切る木の作業のもので、野菜には要りません。
空芯菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は空芯菜の育て方にまとめています。
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