GadeninEnglishアプリを入れる
小麦の麦踏みと追肥

小麦の麦踏みと追肥|冬に踏んで根を増やし、春に一度だけ肥料を足す

小麦の栽培イメージ

読むのに約 4

小麦の管理は冬の麦踏みと二月の追肥がほぼすべてです。踏む回数と肥料の量を株の姿で決めます。

麦踏みは根を増やすための作業

麦踏みは、冬の間に小麦の株を足で踏みつける作業です。踏まれた茎は伏せて根元から新しい根と茎を出し、霜柱で根が浮くのも防げます。葉が傷むように見えますが、踏まれることで株が締まり、春に立ち上がる茎の数が増えます。

始める目安は本葉が三〜四枚になったころで、関東平野部では十二月中旬です。月に一〜二回、二月中旬まで続けます。踏んだ翌日に葉が起き上がってこなければ十分に効いている証拠で、すぐ立ち上がるようなら次回は少し強めに踏みます。

時期回数の目安踏み方
12月中旬1回目軽く。葉を寝かせる程度
1月2〜3回目しっかり。株ごと倒すように
2月上旬〜中旬4回目まで茎が立ち上がり始めたら終える

節間(茎の節と節の間)が伸び始めてから踏むと、穂になる部分を傷めます。株元を触って茎が固く立ってきたら止めどきです。

踏んでよい日と踏んではいけない日

麦踏みは晴れて土が乾いた日の午前中に行います。霜で土が凍っている早朝や、雨上がりで土がぬれているときに踏むと、土が締まりすぎて根が傷み、病気の入口になります。

土を握って確かめる
土をひと握りして、ほぐれるようなら踏めます。団子になってぬれているなら、二〜三日待ってから踏みます。
条に沿って横歩き
条に対して足を横向きにし、かかとからゆっくり体重をかけて株をまたぐように進みます。走るように踏むと株が引き抜けます。
小さな畑は板でもよい
面積が小さければ、板を株の上に置いて上から手で押しても同じ効果があります。プランターなら手のひらで押さえるだけで足ります。
踏んだ後の姿を確かめる
翌日に葉が地面に伏せたままなら十分です。三日で元通りに立ち上がるなら踏みが浅いので、次は体重を全部かけて踏みます。

追肥は二月に一度だけ

小麦の追肥(育ちの途中で足す肥料)は、茎が立ち上がる直前の二月中旬から下旬に一度だけ入れます。このころから穂の元が作られ、肥料の効きが穂の大きさに直結します。早すぎると葉に回って倒れやすくなり、遅すぎると穂に間に合いません。

量は一握りを一メートルに
化成肥料を条の一メートルあたり一握り(三十グラム前後)を目安に、株元から十センチ離してまきます。葉に肥料が乗ったら払い落とします。
土寄せと一緒にする
まいた肥料の上から、条間の土を薄く寄せて株元を覆います。倒れにくくなり、肥料も雨で流れにくくなります。
葉の色で判断する
二月の葉が濃い緑で茂りすぎているなら、追肥は半分に減らします。黄ばんで細いようなら規定量を入れ、三月上旬にもう一度薄く足します。

パン用の強力系は、出穂前後にもう一回薄く追肥するとタンパクが増えます。うどん用の中力系では逆にやりすぎないほうが食味がよくなります。

水やりと草取り

露地の小麦は基本的に水をやりません。冬から春の雨で足り、むしろ長雨のあとに水がたまらないように畝の間の通路を掃除しておくことのほうが大切です。プランターでは表面が白く乾いてから、底から流れるまでやります。

草は三月に一気に伸びます。小麦が草丈三十センチを超えれば草を抑えられるので、それまでの間に二回ほど手で抜くか、条間を軽く削って土寄せをしておきます。

場面水やり草取り
露地・冬不要ほとんど生えない
露地・3〜4月不要。排水の確認条間を削って土寄せ
プランター表面が乾いたらたっぷり見つけ次第抜く

プランターは深さ二十センチ以上のものを選び、条間を二十センチ取って二条にします。土が少ないと春の伸びが弱く、穂が小さくなります。

倒伏と分けつ不足の立て直し

五月の強い雨風で倒れるのは、たいてい肥料が多すぎるか麦踏みが足りなかったときです。倒れたら根元から起こして数株ずつ束ねてひもで結び、穂が地面に着かないようにします。完全には戻りませんが、穂が腐るのは防げます。

逆に三月になっても一株の茎が二〜三本しか無いなら、分けつ不足です。追肥をもう一度薄く入れて、条間の土を寄せます。まき時が遅かった年や、冬に一度も踏めなかった年に起こりやすい姿です。

倒れた株は束ねる
倒れた翌日に、乾いてから五〜十株ずつを両手でまとめて立たせ、麻ひもでゆるく結びます。穂が地面に触れていないかを確かめます。
茎が少ないときは肥料と土
三月上旬に化成肥料を薄くまき、条間の土を株元に寄せます。埋まった茎の節から新しい根が出て、遅れて分けつが動きます。
来季は元肥を減らす
倒れた畑では、次の年は元肥(植える前の肥料)の化成を半分にし、麦踏みを一回増やします。原因は同じ畑で繰り返しやすいためです。

起こした株の穂が全体に黄色くなっていたら、そのまま少し早めに刈って乾燥に回します。

小麦の育てている間に使うもの

植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
    規格の目安
    粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
    数量の目安
    追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。

    株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
    規格の目安
    1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。

    粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。

  • 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
    規格の目安
    刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。

    雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。

  • 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
    規格の目安
    稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
    数量の目安
    畝 1 本で 1 束の半分ほど。

    夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
  • 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。

小麦の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は小麦の育て方にまとめています。

iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。

この記事は広告を含みます。

次に読む

小麦について、続けて読むならこちら。

Gadenin 栽培記録アプリ・無料アプリを入れる