つるの仕立て方を先に決める
冬瓜は放っておくとつるが四方に伸び、葉ばかり茂って実が着きません。親づるを早めに止め、子づるを三本ほどに絞って一方向へ這わせるのが、家庭菜園で扱いやすい仕立てです。
| 姿 | やること | ねらい |
|---|---|---|
| 本葉5〜6枚 | 親づるの先を摘む | 子づるを出させる |
| 子づるが数本伸びた | 太い3本を残して他を切る | 力を集める |
| 子づるの10〜15節 | ここに着いた雌花を残す | 太る実を選ぶ |
| 実が3〜5個着いた | 以後の雌花は摘む | 実を太らせる |
親づるは本葉五枚で摘む
本葉が五枚から六枚になったら、親づるの先を摘みます。摘心(先端を摘んで枝分かれさせること)をすると、葉の付け根から子づるが伸び出します。冬瓜は子づるに実が着くので、この作業が要になります。
摘むのは手でつまんで折るだけで足りますが、雨の日は切り口から病気が入りやすいので晴れた日に行います。摘んだあと一週間ほどで子づるが動き始めます。
- 本葉を数えて摘む
- 本葉が五枚から六枚になったら、先端の柔らかい部分を指でつまんで折り取ります。晴れた日に行います。
- 子づるが出るまで待つ
- 摘んでから一週間ほどで、葉の付け根から子づるが伸び始めます。この間は水と肥料を切らしません。
- 太い三本を残す
- 伸びてきた子づるのうち、太くて勢いのある三本を残し、他は付け根から切り取ります。
子づるを一方向へそろえて這わせる
残した三本の子づるは、絡み合わないように向きをそろえて這わせます。重なると下になった葉に日が当たらず、風も通らないので、うどんこ病が出やすくなります。
つるが動き始めたら、二節から三節おきに地面へ留めます。針金を曲げたものや小石で押さえると、風でつるがめくれず、節から根が出て株がしっかりします。
- 三本を扇形に広げる
- 子づるを重ねず、扇のように広げて這わせます。間隔は五十センチほど空けると葉が重なりません。
- 節ごとに地面へ留める
- 曲げた針金や小石で二節から三節おきに押さえます。風でめくれず、節から根も出て株が安定します。
- 孫づるは早めに切る
- 子づるの葉の付け根から出る細いつるは、実が着くまでは切ります。葉ばかり茂るのを防げます。
つるを動かすのは、しなやかな午後がおすすめです。朝は水を含んでいて折れやすく、無理に動かすと付け根が裂けます。
実を着ける節を選ぶ
冬瓜の雌花は、子づるの根元近くにも咲きますが、そこに着けた実は大きくなりません。子づるの十節から十五節あたりに咲いた雌花を残すと、しっかり太った実になります。
一株で三個から五個を目標にします。それ以上着けると一つずつが小さくなり、株も疲れて途中で枯れることがあります。数が着いたら、以後の雌花は咲く前に摘みます。
- 節を数えて選ぶ
- 子づるの付け根から葉を数え、十節から十五節に咲いた雌花を残します。それより手前の雌花は摘みます。
- 着けるのは三個から五個
- 一株で三個から五個までにします。多く着けると一つずつが小さくなり、株も途中で疲れます。
- 余分な雌花は早く摘む
- 必要な数が着いたら、あとから咲く雌花はつぼみのうちに摘み取ります。実に力が集まります。
人工受粉で確実に着ける
冬瓜は雄花と雌花が別々に咲きます。虫が少ない年や梅雨の時期は受粉がうまくいかず、雌花の付け根が黄色くなって落ちてしまいます。人の手で受粉させると確実です。
花が咲くのは早朝で、昼にはしぼみます。晴れた日の朝八時ごろまでに、その日咲いた雄花を摘んで、雌花の中心にこすりつけます。
- 雌花を見分ける
- 花の付け根に小さな実の形がふくらんでいるのが雌花です。まっすぐな茎の先に咲くのが雄花です。
- 朝のうちに受粉させる
- 晴れた日の朝八時ごろまでに、その日咲いた雄花を摘み、花びらを取って雌花の中心に軽くこすりつけます。
- 受粉した日を記録する
- 札に日付を書いて結び付けます。収穫の時期を日数で判断できるようになり、採り遅れが防げます。
- 雨の日は翌朝に
- 雨で花粉が流れると着きません。降りそうな日は受粉を見送り、翌朝に咲く花で試します。
実が着かないときの切り分け
花は咲くのに実にならない、というのが冬瓜で最も多い悩みです。原因は受粉、肥料、日照のどれかで、花の様子を見れば見当が付きます。
- 雌花が咲かない
- 肥料の窒素が多すぎます。追肥(育ちの途中で足す肥料)を止めて葉の茂りを抑えると、雌花が付き始めます。
- 雌花が黄色くなって落ちる
- 受粉していません。翌朝から人工受粉に切り替え、雨の日は避けて晴れた朝に行います。
- 小さいうちに実が腐る
- 実が土に触れているか、長雨です。実の下に板を敷き、周りの葉を整理して風を通します。
- つるばかり伸びる
- 肥料が多いか日照不足です。追肥を止め、重なった葉を整理して日が入るようにします。
冬瓜のわき芽かき・整枝に使うもの
この作業でいちばん気をつけるのは、切り口から病気を移さないことです。道具そのものより、使い方に関わるものを挙げます。
- 園芸ばさみ探す言葉「園芸ばさみ ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後のステンレス製。細い茎を切るので、剪定ばさみより小回りの利くものを。
よく切れるはさみは切り口が潰れません。潰れた切り口は乾きにくく、病気の入り口になります。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80% のもの。スプレー式が作業中に使いやすいです。
ウイルス性の病気は、はさみを介して株から株へ移ります。株を変えるたびに刃を拭くだけで防げます。
- 誘引テープ探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後。伸びる素材のもの。
整枝したあとは枝の位置が変わります。そのつど留め直すので、切って使える長さのものが便利です。
- わき芽は指で折れる大きさのうちに取れば、はさみは要りません。手で折ったほうが切り口も早く乾きます。
- 癒合剤は太い枝を切る木の作業のもので、野菜には要りません。
冬瓜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は冬瓜の育て方にまとめています。
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