土寄せは二回に分けて行う
ヤーコンのイモは株元の浅い位置にもできます。そのままだと土から顔を出して緑がかり、硬くなって食べられません。土寄せ(株元へ土を寄せて盛ること)を二回に分けて行い、株元をしっかり覆っておきます。
土寄せにはもう一つ、株を支える役目があります。ヤーコンは背丈ほどまで伸びるので、株元が高く盛られていると秋の風で倒れにくくなります。イモを守ることと倒れを防ぐことを、一つの作業で同時に果たせます。
| 時期 | 草丈の目安 | 寄せる高さ |
|---|---|---|
| 6月下旬 | 三十センチほど | 五センチほど軽く寄せる |
| 7月下旬 | 七十センチ以上 | 十センチほど高く盛る |
| 9月 | 背丈ほど | 崩れた分を補う |
一回目は追肥と一緒に
六月下旬、草丈が三十センチほどになったころが一回目です。追肥をまいてから、その肥料ごと土を株元に寄せると、肥料が流れずに効き、株も倒れにくくなります。二つの作業を一度に済ませられます。
寄せる土は畝と畝の間から取ります。深く削ると横に広がった根を切ってしまうので、表面の土を浅く削り取るようにして株元へ運びます。鍬の刃を寝かせて使うと深く入りません。
- 追肥をまく
- 株から三十センチ離した位置に化成肥料をひとつかみまきます。株元に直接かけると根を傷めます。
- 浅く削って寄せる
- 畝の間の土を鍬で浅く削り、株元へ五センチほど盛ります。深く掘ると根を切ってしまいます。
- 水を与える
- 寄せたあとに水を与えて土を落ち着かせます。乾いたままだと肥料が効かず、土も崩れやすくなります。
二回目は高く盛って支えにする
七月下旬、草丈が七十センチを超えたころに二回目を行います。今度は十センチほど高く盛り、株元をしっかり固めます。この盛り土が支柱の代わりになり、秋の風で倒れるのを防いでくれます。
盛ったあとに雨で崩れることがあるので、九月にもう一度見回って、土が減っていれば補います。イモが見えている場所があれば、その場で土をかけます。
- 十センチ盛る
- 株元を囲むように土を高く盛ります。円錐形に整えると雨で崩れにくく、水も自然に外へ流れます。
- 露出を確かめる
- 盛ったあとに株元をのぞき、イモの肩が見えていないか確かめます。見えていれば必ず土をかぶせます。
- 九月に補う
- 雨で崩れた分を九月に足します。この時期はイモが太る途中なので、掘り返さず上からかけるだけにします。
支柱は必要な株にだけ立てる
土寄せがしっかりできていれば、支柱は要らないことが多いものです。それでも風の通り道にある畑や、背丈が二メートル近くまで伸びた株では、太めの支柱を立てておくと安心して秋を迎えられます。
結ぶときは茎を締め付けず、支柱と茎のあいだに余裕を持たせます。太い茎が育つ途中で締まると、そこから折れることがあります。
支柱を立てる目安は、風がよく通る畑かどうかで決めます。建物や生け垣に囲まれた場所なら土寄せだけで足りることが多く、開けた畑では立てておくほうが安心です。
- 太い支柱を選ぶ
- 細い支柱では風に耐えられません。長さ百八十センチほどの太めの支柱を、株から十センチ離して深く挿します。
- 八の字に結ぶ
- 麻ひもを支柱と茎に八の字にかけ、こぶし一つ分の余裕を残して結びます。締め付けると茎が傷みます。
- 台風前に確かめる
- 風の予報が出たら結び目のゆるみを見ます。傾いた株はその日のうちに起こして結び直します。
容器づくりでの土寄せ
容器では最初から土を縁まで入れずに、七分目ほどにしておきます。株が伸びるにつれて土を足していけば、畑の土寄せと同じ効果になります。この方法なら、浅い位置のイモも土に覆われた状態を保てます。
足す土は新しい培養土で構いません。一度に多く足すと株元が急に埋まって蒸れるので、二回から三回に分けて足すほうが根が落ち着きます。足したあとは軽く水を与えます。
| 時期 | 土の高さ | 作業 |
|---|---|---|
| 植え付け | 容器の七分目 | 種イモを埋める |
| 6月下旬 | 八分目 | 肥料を混ぜた土を足す |
| 7月下旬 | 縁の下二センチ | 水があふれない高さまで足す |
倒れた、イモが見えたときの直し方
倒れる、緑のイモが出る、株元がぐらつくといった困りごとは、土寄せの高さと時期で防げます。起きてしまった場合も、その場で手を打てば収穫までは持ちます。
- 倒れたとき
- 折れていなければ起こし、株元に土を寄せ直して支柱に結びます。数日で根が落ち着いて立ち直ります。
- イモが緑のとき
- 土から出て緑がかった部分は使いません。残りのイモを守るため、その場で土をかぶせておきます。
- 土が流れるとき
- 畝の肩が雨で崩れるなら敷きわらを広げます。雨が土をたたく力が弱まり、盛った形が保てます。
- 土寄せを忘れたとき
- 九月でも遅くはありません。株元に土を高く盛り、露出したイモを覆えば残りの期間で太ります。
ヤーコンの土寄せに使うもの
土寄せは道具で速さが決まる作業です。株数が多いほど、手より道具のほうが早く終わります。
- くわ(平ぐわ)探す言葉「平ぐわ 家庭菜園」
- 規格の目安
- 刃幅 18cm 前後。柄は身長の 6 割くらいが振りやすい目安です。
通路の土を株元へ寄せる動きに向きます。畝立てにもそのまま使えます。
- 三角ホー探す言葉「三角ホー 土寄せ」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm。先が尖っているので、株の間へ差し込めます。
株間の狭い作物は、くわだと株を傷めます。細かいところは三角ホーのほうが確実です。
- 株数が数株なら、移植ごてでも足ります。
- 専用の土寄せ器は、畑がある程度の広さになってからで十分です。
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