支柱の形を先に決める
山芋のつるは細く、自分で巻き付きながら二メートルから三メートル伸びます。葉が作った養分が芋になるので、葉を広く日に当てられるかどうかが収穫量を左右します。
| 場面 | 支柱の組み方 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 畑に列で植えた | 合掌型に組んで横棒を渡す | 風に強い。手入れがしやすい |
| 株数が少ない | 一株に一本、二メートルの支柱 | 手軽だが葉が重なりやすい |
| フェンス沿い | ネットを張ってはわせる | 場所を取らない。日当たりの偏りに注意 |
| プランター | 行灯型に三本立てて巻く | つるが短くなるが倒れにくい |
芽が出る前に立てる
支柱は芽が伸びてから立てるのではなく、植え付けの直後に立てます。あとから挿すと、地中で伸び始めた芋を支柱が突き刺してしまい、そこから腐ることがあるためです。
高さは地上二メートルを確保します。低いと先が行き場を失って垂れ下がり、葉が重なって下のほうが枯れ上がります。畑の風向きを見て、合掌型なら横棒でしっかりつなぎます。
- 植えた直後に挿す
- 種芋の位置から十センチ以上離した場所に、二メートルの支柱を深く挿します。芋の伸びる方向を避けて立てます。
- 合掌に組んで結ぶ
- 両側から斜めに合わせて交差点をひもで結び、上に横棒を渡します。台風でも倒れない強さになります。
- つるを最初だけ誘導する
- つるが伸び始めたら支柱に軽く巻き付けます。一度巻けばあとは自分で登るので、手をかけるのは最初だけです。
つるは左巻きに登ります。無理に逆へ巻くとほどけてしまうので、巻き癖に逆らわない向きで支柱に添わせてください。
つるは切らずに伸ばす
きゅうりやトマトと違い、山芋のつるは基本的に切りません。地上の葉が多いほど地下の芋が太るので、混みすぎて風が通らないとき以外は、伸びるにまかせます。
支柱の先まで届いたら、隣の支柱へ渡した横棒に沿わせて横に伸ばします。折り返して下ろすと葉が重なるので、できるだけ平面に広げるのが理想です。
つるが支柱の外へ飛び出して隣の作物に絡むことがあります。見つけたら早めにほどいて棚へ戻します。育ってから外そうとすると、無理に引いてつるを折ることになります。
- 先端を横に流す
- 支柱の頂点まで来たつるは、横棒に沿わせて隣へ流します。垂らすより日に当たる葉の面積が増えます。
- 重なった葉だけ整理
- 内側で日が当たらず黄色くなった葉は取り除きます。切るのはこの範囲にとどめ、健全な葉は残します。
むかごを取るか残すか
夏の終わりから秋にかけて、葉の付け根に小さな球ができます。これがむかごで、そのまま炊き込みご飯にでき、翌年の種にもなります。ただしむかごに養分を取られるので、地下の芋は少し小さくなります。
芋を大きくしたいならむかごは早めに取り、増やしたいなら残して秋まで太らせます。どちらを優先するかを夏のうちに決めておくと迷いません。
- 芋優先なら夏に取る
- 八月のうちに指ではじくように取ります。小さいうちなら簡単に外れ、芋に回る養分が増えます。
- 種にするなら秋まで
- 十月に自然に落ちるころが完熟です。地面に落ちたものを拾い、乾かしてから涼しい場所で越冬させます。
風と台風への備え
二メートルの棚に葉が茂った山芋は、大きな帆と同じで風をまともに受けます。台風で支柱ごと倒れると、地中の芋も動いて折れるため、収穫の直前に失うことになりかねません。
秋の台風が来る前に、支柱の交差点とひもの結び目を点検します。ゆるんでいたら結び直し、外側の列には斜めの支えを一本足しておくと安心です。
- 九月に結び目を点検
- 夏の間にひもは緩みます。交差点と横棒の結びを一つずつ握って確かめ、動くものは結び直します。
- 外側に斜めの支えを足す
- 列の両端に、地面から斜めに支柱を打ち込んで棚に結びます。横から押す風に強くなります。
- 倒れたらすぐ起こす
- 倒れた棚は当日中に起こします。放置するとつるが折れ、そこで葉が枯れて芋の太りが止まります。
つるでつまずいたときの見分け
つるの様子は地下の芋の状態を映します。急にしおれた、葉の色が薄い、伸びが止まったといった変化を、原因ごとに切り分けてください。
- 急に全体がしおれた
- 地中で芋が腐っているか、根が切れています。株元を掘って柔らかい部分があれば、その株はあきらめます。
- 葉が薄い黄緑で伸びない
- 肥料切れか日照不足です。株元から離した位置に追肥(育ちの途中で足す肥料)を軽く与えて様子を見ます。
- つるが伸びず葉だけ茂る
- 支柱が低くて先が行き場を失っています。横棒を足して伸ばす方向を作れば回復します。
- 夏に葉が黄色くなる
- 水切れか高温です。株元に刈った草を敷いて地温を下げ、乾いていたらたっぷり水をやります。
山芋の支柱立てに使うもの
支柱は倒れてから足すと、そのときにはもう根を傷めています。植え付けと同時に立てるつもりで用意します。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 支柱(イボ竹)探す言葉「園芸支柱 210cm 11mm」
- 規格の目安
- 直径 11mm × 長さ 210cm が標準。背の低い作物なら 150cm・直径 8mm でも足ります。
- 数量の目安
- 株間 45cm で 6 株なら 6〜7 本。合掌に組むなら横に渡す 1 本を足します。
直径 8mm は実の重さが乗るとしなります。実物野菜は 11mm 以上を選ぶと、収穫期に立て直さずに済みます。
- 誘引テープ・麻ひも探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後の伸びる園芸テープか、麻ひも。
茎は太るので、きつく縛ると食い込みます。8 の字にゆるく掛けるのが基本です。
- 支柱ジョイント探す言葉「支柱 ジョイント 11mm」
- 規格の目安
- 支柱の太さに合ったもの(11mm 用・8mm 用)。直交と自在の 2 種類があります。
交差部をひもで縛るとゆるみます。ジョイントなら風で揺すられても位置がずれません。
- 支柱は使い捨てにしません。洗って乾かせば何年も使えます。
- ネットを張る作物でなければ、きゅうりネットは要りません。
山芋の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は山芋の育て方にまとめています。
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