症状から原因を切り分ける
ゼンマイの不調は、まず葉のどこが傷んでいるかを見ると見当が付きます。葉先からなら水、葉の面に斑点なら日ざし、株全体が急に倒れるなら根の傷みです。虫を疑う前にこの三つを確かめます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉先から茶色く枯れる | 水切れ | 朝に十分与え、敷き草を厚くする |
| 葉面に白茶けた斑点 | 強い日ざしによる葉焼け | 半分遮る覆いをかける |
| 株ごと急にしおれる | 水が溜まって根が傷んだ | 土を盛って高くし、水はけを直す |
| 翌春の芽が細くなる | 採りすぎか夏の乾き | 一年収穫を休み、葉を伸ばさせる |
葉焼けを防ぐ
ゼンマイの葉は薄く、真夏の直射日光を半日浴びると白茶けた斑点が出ます。一度焼けた葉は元に戻らず、その分だけ翌春の芽が細くなります。焼ける前に遮るのが唯一の手当てです。
葉焼けと水切れは同時に起きることが多く、見分けにくいこともあります。迷ったら、まず遮光と水やりの両方を直してしまって構いません。どちらもやりすぎて害になる手当てではありません。
- 午後の日を先に切る
- 西日がいちばんこたえます。株の西側にすだれや背の高い草を置くだけでも、葉の傷みがはっきり減ります。
- 覆いは葉から離す
- 寒冷紗が葉に触れていると熱がこもって蒸れます。葉の上二十センチほど浮かせて張ります。
- 焼けた葉は残す
- 見た目が悪くても、残った緑の部分は養分を作ります。全体が茶色くなるまでは切り取らないでおきます。
乾きによる枯れ上がり
梅雨明けから八月にかけて、根まで乾かすと葉先から急速に枯れ上がります。とくに鉢植えは土の量が少なく、一日の水やりを忘れただけで手遅れになることがあります。
日照りが続くときは、水やりの量より回数が効きます。少量を毎日与えるより、二日に一度でも鉢底や地中まで届く量を与えるほうが、根の深いところまで湿って葉先の枯れが止まります。
- 朝に土を触る
- 表土から二センチが乾いていたら与えどきです。夏はほぼ毎朝、鉢なら夕方にも確かめます。
- 鉢は日陰へ移す
- 鉢の側面が手で触れて熱いなら、根も傷んでいます。建物の東側や樹木の下へ移します。
- 枯れても掘らない
- 地上部が枯れても根は生きていることが多いので、その年は水やりを続け、翌春に芽が出るか確かめます。
付きやすい虫と対処
ゼンマイは虫の被害が少ない作物ですが、まったく無いわけではありません。若い芽が食われる、葉が巻かれるといった被害が出たときは、まず手で取り除きます。数が少ないうちなら薬に頼らずに済みます。
虫の被害が急に増えたときは、周りの環境が変わっていないかも見てください。近くの草を刈った直後は、行き場を失った虫が集まってきます。刈る時期をずらすだけで被害が減ることもあります。
| 種類 | 出る時期 | 対処 |
|---|---|---|
| ヨトウムシ | 5月〜9月の夜 | 夜に見回って捕る。株元の土も探す |
| ナメクジ | 梅雨どき | 芽を食われる。夜に捕るか誘引剤を置く |
| アブラムシ | 4月〜6月 | 数が多ければ野菜用の殺虫剤を薄めて使う |
収穫する芽に薬をかけるのは避けたいので、虫は芽が伸びる前と収穫が終わったあとに対処するのが基本です。
採りすぎで株が弱ったとき
ゼンマイの不調でいちばん多いのが採りすぎです。全部の芽を摘んだ株は葉を作れず、翌春に出る芽が細く数も減ります。二年続けて採りすぎると、株そのものが消えてしまうこともあります。
弱った株を早く戻そうとして肥料を増やすのは逆効果です。根が傷んでいるときに濃い肥料を与えると、さらに水を吸えなくなります。休ませることと乾かさないことだけに絞ってください。
- 一年収穫を休む
- 細い芽しか出なくなったら、その年は一本も摘まずに葉を茂らせます。翌春には芽の太さが戻ってきます。
- 敷き草と日陰を整える
- 休ませる年こそ、夏の乾きと日ざしを丁寧に防ぎます。葉が秋まで青く残れば蓄えができています。
- 採る本数を決めておく
- 見てから決めると多く採りがちです。一株につき何本まで、と先に決めてから畑に出ると守れます。
冬の霜による持ち上がり
冬に土が凍って膨らむと、浅く植えた株が地面から浮き上がることがあります。浮いた根は乾いて傷み、春に芽が出ません。地上部が無い時期こそ、株元を見ておく価値があります。
持ち上がりは、浅植えの株と鉢植えで起きやすくなります。鉢は土の量が少なく全体が凍りやすいので、冬は軒下や風の当たらない場所へ寄せておくと、凍って膨らむこと自体が減ります。
- 冬に一度見回る
- 十二月と二月に株元を見て、根が見えていないか確かめます。白い根が露出していたら持ち上がっています。
- 土をかけ直す
- 浮いた株は上から土と腐葉土をかけて埋め戻します。踏み固めず、ふんわりかけるだけで十分です。
- 落ち葉で覆っておく
- 秋のうちに五センチ覆っておけば、凍る深さが浅くなり持ち上がり自体が起きにくくなります。
ゼンマイの収穫までのコツは作物ページに
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