水やりは土の乾きで決める
アボカドの根は空気を好み、常に湿った土では根腐れを起こします。一方で葉が大きく水をよく使うため、乾きすぎると葉先から茶色く枯れます。水やりの基本は、土の表面が乾いてから鉢底から流れ出るまでたっぷり与え、次に乾くまで待つことです。季節で乾く速さが変わるので、日数ではなく土を触って決めます。
| 時期 | 水やりの目安 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 4〜6月 | 表面が乾いたらたっぷり、二〜三日に一回 | 指で三センチ掘って乾いていたら |
| 7〜9月 | 毎朝、猛暑日は夕方にも | 朝に葉が垂れていたら足りない |
| 10〜11月 | 三〜五日に一回に減らす | 鉢を持ち上げて軽くなったら |
| 12〜3月 | 一〜二週間に一回、暖かい日の午前中 | 表面が乾いて二〜三日たってから |
受け皿に水をためたままにすると根腐れの原因になります。水やり後に皿にたまった水は必ず捨てます。
夏の水切れを防ぐ
七月から九月の鉢植えは一日で乾きます。朝に鉢底から流れるまで与え、午後に葉が垂れていたら夕方にもう一度与えます。鉢が小さいほど乾きが早いので、根詰まりしている株は大きい鉢に替えるか、鉢の周りに湿らせた土を入れた二重鉢にします。夏に葉先が茶色く枯れるのは、水不足のほかに肥料の濃度が高すぎることも原因になります。
- 朝の葉の張りを見る
- 朝の涼しい時間に葉が垂れていれば水が足りません。昼に垂れるのは暑さのせいで、夕方に戻れば問題ありません。
- 鉢の表面を覆う
- バークチップや腐葉土で表面を二〜三センチ覆うと、乾く速さが半分ほどになります。幹に直接触れないよう少し離します。
- 留守にするなら腰水にしない
- 数日留守にするときは、鉢を日陰に移して水をたっぷり与えます。受け皿に水をためる腰水は根腐れの原因になるので避けます。
冬の水やり
冬は成長が止まり、水を使う量が減ります。室内に取り込んだ株は一〜二週間に一回、暖かい日の午前中に与えます。冬に水をやりすぎて根腐れさせるのが、寒さで枯れるより多い失敗です。暖房の風が直接当たると葉が乾くので、加湿器の近くか、葉に霧吹きをして乾燥を補います。
- 土が乾いて二〜三日待つ
- 表面が乾いてからさらに二〜三日待ち、鉢を持ち上げて軽いことを確かめてから与えます。迷ったら与えないほうが安全です。
- 冷たい水を避ける
- 水道の水は室温に一時間ほど置いてから与えます。冬に冷たい水を直接かけると根が傷み、葉が黄色くなる原因になります。
- 葉に霧吹きをする
- 暖房で室内が乾くときは、朝に葉の表裏へ霧吹きをします。ハダニの予防にもなります。
肥料の与え方
肥料は春から秋の成長期に与え、冬は与えません。三月に緩効性の化成肥料を鉢の縁に置き、六月と九月にも同じ量を足します。実がなる株は、実がふくらむ六月から八月に追肥(育ちの途中で足す肥料)を欠かさないことで実が大きくなります。窒素が多い肥料は葉ばかり茂って花がつきにくくなるので、リン酸とカリが多めの果樹用を選びます。
| 月 | 肥料 | 量の目安(十号鉢) |
|---|---|---|
| 3月 | 緩効性の化成肥料(果樹用) | 一握り、鉢の縁に置く |
| 6月 | 緩効性の化成肥料 | 一握り、実がついていれば少し多めに |
| 9月 | 緩効性の化成肥料 | 半握り、遅れると花芽の形成を妨げる |
| 10〜2月 | 与えない | 根が肥料を吸えず傷むだけ |
液体肥料を使うなら、五月から八月に二週間に一回、規定より薄めて与えます。濃いと葉先が枯れます。
葉の色で足りないものを見分ける
アボカドは葉に不調がよく出ます。葉全体が薄い緑になるなら窒素不足、若い葉の葉脈の間だけ黄色くなるなら鉄や亜鉛の不足で、土がアルカリに傾いていることが多いです。葉先が茶色く枯れるのは乾燥か肥料過多、葉が黒ずんで落ちるのは寒さか根腐れです。症状から原因を絞り、肥料を足すか止めるかを判断します。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉全体が薄い緑 | 窒素不足 | 液体肥料を薄めて二週間に一回 |
| 若い葉の葉脈の間が黄色 | 鉄や亜鉛の不足、土がアルカリ寄り | 微量要素入りの肥料、鹿沼土を混ぜて植え替え |
| 葉先が茶色く枯れる | 乾燥、肥料の濃度が高い | 水やりを増やし、肥料を一か月止める |
| 葉が黒ずんで落ちる | 寒さ、根腐れ | 暖かい場所へ移し、水を控える |
| 葉が急に大量に落ちる | 急な環境の変化 | 半日陰で二〜三週間様子を見る |
根腐れしたときの立て直し
土が乾かないのに葉が垂れ、幹の根元が黒ずんでいたら根腐れです。早めに鉢から抜いて、黒く柔らかくなった根をすべて切り、新しい水はけのよい土に植え直します。葉が多いと蒸散に根が追いつかないので、葉を三分の一ほど落とし、明るい日陰で一か月養生します。この間の水やりは土が完全に乾いてからにします。
- 鉢から抜いて根を見る
- 根鉢を崩し、黒くてぶよぶよした根と、白くて張りのある根を見分けます。黒い根はすべて健全な部分まで切り戻します。
- 新しい土に植え直す
- 赤玉土六、腐葉土二、パーライト二の乾きやすい配合で、一回り小さい鉢に植えます。大きい鉢は土が乾かず、再び腐ります。
- 葉を減らして養生する
- 葉を三分の一ほど切り落とし、直射日光の当たらない明るい場所に置きます。新しい葉が出てきたら回復の合図です。
アボカドの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
アボカドの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアボカドの育て方にまとめています。
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