症状から原因を見当づける
アズキの不調は、葉に出るか、花や莢に出るか、収穫後の豆に出るかで大きく分かれます。まず表で当たりをつけると、無駄な薬をまかずに済みます。
特に多いのは、莢は付いたのに中に豆が入っていないという症状です。これは病気ではなく、カメムシの吸汁か開花期の乾きが原因のことがほとんどです。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の手当て |
|---|---|---|
| 莢に穴と黒い粉 | 莢に入る蛾の幼虫 | その莢を摘み取り処分する |
| 莢がしぼみ実が入らない | カメムシの吸汁か乾き | 捕殺と開花期の水やり |
| 新芽に小さな虫が密集 | アブラムシ | 水で流すか野菜用の殺虫剤 |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 風を通し傷んだ葉を取る |
莢に入る蛾の幼虫を防ぐ
アズキで最も被害の大きい虫は、莢に卵を産んで中の豆を食べる蛾の幼虫です。莢の外から見ると小さな穴と黒い粉があるだけで、収穫して乾かすまで被害の大きさがわかりません。
成虫が飛ぶのは花の咲く時期です。この時期に見回りを増やし、被害のある莢を早く取り除けば、翌年に持ち越す数も減らせます。莢を割って中を確かめると被害の程度がわかります。
- 開花期から見回る
- 八月に入ったら三日に一度は莢を見ます。穴とふんのある莢を見つけたら、その場で摘み取って袋に入れます。
- 摘んだ莢は畑に落とさない
- その場に落とすと中の幼虫が土にもぐって冬を越します。摘んだ莢は必ず袋に入れて畑の外へ持ち出して処分します。
- 収穫後の残さも片づける
- 刈ったあとの茎や落ちた莢を畑に残さず片づけます。翌年の発生源を減らす効果があります。
- 薬を使うなら開花期
- 野菜用の殺虫剤を使う場合は、幼虫が莢に入る前の開花期に散布します。莢に入った後では届きません。
カメムシは実の入らない莢を作る
カメムシは莢の外から口針を刺して中の豆の汁を吸います。吸われた豆は育たず、莢だけが残って中がぺたんこになります。見た目に傷がないので、原因に気づきにくい被害です。
周りに雑草の茂った場所があると、そこから集まってきます。畑の周囲の草を刈っておくだけでも数が減るので、開花の一か月前を目安に刈っておきます。
- 朝のうちに捕まえる
- 気温の低い朝は動きが鈍く逃げません。容器を下に構えて株をゆすると落ちるので、そのまま処分します。
- 畑の周りの草を刈る
- 畑を囲む雑草はカメムシのすみかです。開花の一か月前までに刈っておくと飛来が減ります。
- 被害の莢を確かめる
- しぼんだ莢を開いて、豆が茶色くしぼんでいればカメムシの被害です。乾きが原因なら豆自体ができていません。
連作と過湿が根の病気を招く
同じ場所でマメ科を続けると、根が茶色く腐って株が枯れる病気が出やすくなります。いったん出た畑では数年残るので、アズキやインゲン、ダイズを作った場所は三年から四年あけてから使います。
水はけの悪い畑でも同じ症状が出ます。梅雨や長雨のあとに株がしおれて戻らない場合は、根の周りに水がたまっている可能性が高くなります。
マメ科は根に付いた粒で窒素を取り込むため、肥料が多いとその働きが鈍り、茎葉ばかり茂って病気を呼びます。前作で肥料をよく入れた畑では、元肥(植える前に土に混ぜる肥料)を入れずに始めるくらいでちょうど良くなります。
| 場面 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 同じ畝で連作 | 根が腐り株が枯れる | マメ科を3〜4年あける |
| 粘土質で低い畑 | 長雨で根が傷む | 高さ20センチの畝を立てる |
| 肥料が多い | 茎葉が茂り病気が増える | 元肥を減らし追肥しない |
収穫後は豆の中の虫に備える
乾燥させた豆を袋に入れておくと、しばらくして小さな穴が開き、中から虫が出てくることがあります。畑にいるうちに産み付けられた卵が、保存中に孵化したものです。乾かした直後に処理しておけば防げます。
最も手軽なのは冷凍です。よく乾かした豆を袋に密封して冷凍庫に一週間ほど入れれば、中の卵も死にます。そのあと常温で保存できます。
- よく乾かしてから
- 水分が残ったまま冷凍すると、出したときに結露してかびます。かんで硬いと感じるまで乾かします。
- 密封して一週間冷凍
- 厚手の袋か密閉容器に入れ、冷凍庫で一週間置きます。少量なら三日でも効果があります。
- 常温に戻すときは注意
- 冷凍庫から出したら袋のまま数時間置いて常温に戻します。冷たいうちに開けると結露して湿り、かびの原因になります。
- 穴のある豆は除く
- 選別のときに穴の開いた豆を取り除きます。残しておくと保存中にほかの豆へ被害が広がるので、白い紙の上で確かめます。
実が付かないときの原因の切り分け
花は咲いたのに莢が付かない、莢は付いたのに豆が入らないという年があります。原因がいくつもあるので、株の様子と天気を思い出しながら順に確かめます。
- 茎葉の茂り方を見る
- 背が高く葉が濃いなら肥料過多か早まきです。翌年は元肥を減らし、六月下旬まきに変えます。
- 開花期の天気を思い出す
- 八月に雨がなく乾いていたなら水切れです。翌年は開花期だけでも水やりを予定に入れます。
- しぼんだ莢を開く
- 豆が茶色くしぼんでいればカメムシ、そもそも豆の形がなければ受粉か乾きの問題です。
- 日当たりを確かめる
- 半日以上日が当たらない場所では莢が少なくなります。翌年は日当たりと風通しの良い場所に変えて確かめます。
アズキの収穫までのコツは作物ページに
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